Yahoo!ニュース

「ポケモンGo」で41日長生きできる?:米国スタンフォード大、マイクロソフトが調査発表

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

飽きてしまったのか、寒くなったせいか以前ほど「ポケモンGo」をやっている人を見かけなくなった。

アメリカのスタンフォード大学とマイクロソフトが共同で実施した調査によると「ポケモンGo」をやり続けると、41日長生きできるとのことだ。この調査結果の論文はコーネル大学の図書館で公開されている。

歩数が著しく増加で41日長生き

心拍センサー、体温センサー、加速度センサー、睡眠トラッカーなど10のセンサーで身体の状態を記録できる腕時計型デバイスである「Microsoft Band」というマイクロソフトのデバイスを用いて調査を実施。「ポケモンGo」をやる人たち15歳から49歳までの32,000人が3か月間デバイスを装着してデータを集めたそうだ。

一番明らかになったことは「歩く歩数が著しく増えた」ことで、「ポケモンGo」をやらない人と比べると、やっている人は1日平均で1,473歩多く歩いていたとのこと。この1日1,473歩は身体の活動レベルを25%増加させるそうで、死亡リスクは6%減少するそうだ。そして調査結果によると「ポケモンGo」をプレイする人の寿命が約41日伸びるとのことだ。現在アメリカには2,500万人の「ポケモンGo」ユーザーがいるから、合計280万年分の余命が延びるとのこと。

但し、今「ポケモンGo」に夢中になっているからといって長生きできるわけではない。41日長生きするためには、これからも継続して続けて1日1,000歩多く歩くことが条件となる。

長生きのために「ポケモンGo」をやる必要もない。たしかに「ポケモンGo」は外出して歩くきっかけを作っているだろうが、「ポケモンGo」をやらなくとも、健康を意識していつもよりも多く歩いたり、運動をするだけでも長生きには効果があるだろう。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

佐藤仁の最近の記事