イスラエル国防軍:安全保障上の理由から軍事施設で兵士は「ポケモンGO」禁止
世界中で流行している「ポケモンGO」だが、イスラエルでも大人気だ。
イスラエル大統領も海軍も大好きな「ポケモンGO」
イスラエルのルーベン・リブリン大統領は2016年7月13日に、自身のFacebookページに大統領官邸にポケモンのキャラクター「ニャース」が現れて「誰か警備員を呼んでくれ!」とヘブライ語で投稿していた。またイスラエル海軍も7月12日、公式Facebookページに軍艦にポケモンのキャラクター「ギャドス」が乗っている写真を投稿していた。
イスラエル国防軍、軍事施設での「ポケモンGO」禁止
このようにイスラエルで大人気の「ポケモンGO」で既に海軍の軍艦にも登場してSNSで公開されていたが、イスラエル国防軍(IDF)の情報安全保障局は7月14日に、所属する全ての兵士らに対して「ポケモンGO」を安全保障上の理由から、軍事施設内ではやらないように指示を出した。
軍事施設内では全ての兵士が「ポケモンGO」にアクセスすることを禁じられたが、諜報活動部門(インテリジェンス)や特別任務に所属している兵士は、さらに写真をSNSなどにアップすることも禁止だ。敵から居場所を特定されたり、基地内の機密漏えい防止が目的だ。イスラエル国防軍は軍事上の機密から、秘密の軍事基地があるらしいが、兵士が遊びでやっている「ポケモンGO」によって、居場所を特定され、攻撃されてしまったら安全保障上、重大な問題に発展してしまう。
町中にいる若い兵士たち
イスラエルでは18歳になると男子は3年、女子は2年の兵役の義務がある。ユダヤ教徒のイスラエル国民には兵役の義務が科せられているので、町中で兵士をたくさん見かける。普通の若い男子や女子が、軍服を着て、銃を持ちながら町を歩いているし、バスなどにも乗っている。イスラエルのユダヤ人たちは明るく陽気で、世界中からイスラエルを訪れる観光客とは一緒に写真も撮ってくれる。世界中の他の若者も大好きなように「ポケモンGO」も人気があるだろう。
イスラエルでは目隠しされたパレスチナ人捕虜をバックにして、若い女性兵士が笑顔で撮影した写真をFacebookにアップするなど、兵士のSNSへの投稿はたまに話題になる。これは兵士としてのモラルの問題だったが、今回軍事施設で兵士に「ポケモンGO」を禁止したのは安全保障上から理由で国防上からもイスラエルにとっては重要だ。