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専門学校初、電子書籍のマンガを教材に:eBookJapanが日本工学院専門学校と提携

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:アフロ)

電子書籍販売サイト「eBookJapan」を運営しているeBookJapanは、 日本工学院専門学校のクリエイターズカレッジと提携し、マンガ・アニメーション科マンガコースの学生を対象に電子書籍を教材として、マンガを学ぶ取組みを開始する。

電子書籍で紙では希少なマンガも教材に

この取り組みは2016年4月入学のマンガコースの学生と他学年の同コース希望者を対象に、講師が選んだ11冊のマンガを教材として電子書籍で各学生が購入の上、eBookJapanが提供する読書ビューワーを用いて学んでいただくもの。

教材となる書籍は以下のような作品だ。

・西岸良平名作集(西岸良平)

・ブラックジャック(手塚治虫)

・新宝島(手塚治虫)

・訪問者(萩尾望都)

・11人いる!(萩尾望都)

・うる星やつら(高橋留美子)

・燃えよペン(島本和彦)

・セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん(うすた京介)

・HIGH SCORE(津山ちなみ)

・JUKE BOX 設楽清人作品集(設楽清人)

・ふらいんぐうぃっち(石塚千尋)

教材となるマンガには現在、紙の書籍ではなかなか手に入らない希少な本も含まれマンガコースの学生全員の手元に届けることができる。電子書籍ならではの取り組みである。他にも学校独自で制作している教材やオリジナルマンガを電子化し、合わせて学生に提供していく。

またeBookJapanの提供する書店パッケージサービスで、日本工学院専門学校専用の書店「日本工学院クリエイターズカレッジBOOKS by eBookJapan」も2016年7月5日からオープンしている。電子書籍はもちろん、紙書籍やCD、DVDなど200万点以上揃えている。日本工学院専門学校マンガアニメーション科が年一回発行する選抜作品冊子「call me」も無料で閲覧することが可能だ。

業界初の電子書籍のマンガ教材

日本工学院専門学校クリエイターズカレッジのマンガコースは将来、漫画家になりたいという学生を対象にした漫画家養成コースで、マンガ(漫画)制作・描画のために必要となるプロスキルを、基礎から実践的に身につけている。今回教材として選ばれた1冊の『ふらいんぐうぃっち』作者の石塚千尋氏も同コース出身者だ。

今回、日本工学院専門学校では、マンガを見る事でストーリーやコマ割りなどマンガの技法を学んだり、過去の偉大なマンガ家の作品からマンガの歴史を学ぶツールとして電子書籍を使っている。そして電子書籍のマンガを教材として取り入れるのは専門学校業界的には「初めての取り組み」だそうだ。

過去の多くのマンガは紙で出版されていたが、現在では絶版になってしまったり、入手困難になってしまった書籍も多い。紙で入手できなくなっても、電子書籍であれば学生の誰もが簡単に入手して読むことができる。もちろん一般の人も電子書籍で、現在紙版では入手困難な書籍の入手も可能だ。

また最近では実際にマンガを読むのもスマホやタブレットを活用して電子書籍で読む人が増加している。昭和時代のように紙の週刊誌やらマンガを買うよりもスマホやタブレットの方が安くて便利だ。紙版には紙版の良さがあるが、圧倒的に電子書籍の方が効率的で、多くの人に利用されている。重たくないので何冊分でも同時に持ち運びもできる。そのため電子書籍のマンガを教材として活用した方が、漫画家養成にとっても良いのかもしれない。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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