Facebook、途上国向けの新たなパラパラ動画広告「Slideshow」

Facebookは2015年10月30日、回線速度が遅い途上国向けの新たな広告「Slideshow」を提供開始することを明らかにした。

■パラパラ動画「Slideshow」

新広告サービス「Slideshow」では複数枚の静止画像をスライドショーのようにパラパラと順番に表示していく。パラパラ動画のようなもので、画像を容易すればいいだけなので簡単に作成できる。また動画よりも軽いので、途上国のようにブロードバンドに未対応やスマートフォンでなくとも表示が可能だ。但し音声には対応していない。

写真が数秒ごとに次々と端末の画面上に表示されていくシンプルな広告である。途上国の中小企業でも動画を撮影しなくとも、写真を用意するだけなので、低予算で広告配信ができる。

■コカコーラがトライアル:ケニアでは広告認知度10ポイント上昇

(Slideshowでのコカコーラの広告)
(Slideshowでのコカコーラの広告)

コカコーラは、ケニアとナイジェリアで「Slideshow」を活用した動画広告を作成してトライアルを行った。通常の動画広告と両方提供してトライアル結果を見たところ、広告全体のリーチ数は想定目標の2倍の200万人を超え、ケニアでの広告認知度は10ポイント上昇した。

■伸びる途上国でのFacebook利用者と伸ばしたい途上国からの広告収入

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Facebookの売上のうち95%が広告収入で、ビジネスモデルは完全に広告に依拠している。つまり世界中でアクセスしてくれる人が多い程、広告収入の増加も期待される。そしてFacebookへの月間アクティブ利用者数14億9,000万人のうち、アジア太平洋地域が4億9,600万人、その他の地域(欧米、アジア太平洋以外)が4億7,100万人と全体の65%を占めている。つまり、今回の「Slideshow」広告がターゲットとしている途上国を中心に着実に利用者が増加している。

しかし一方で、地域別の収入を見てみると、北米では1人当たりの収入が9.3ドル、欧州では3.36ドルに対して、アジア太平洋地域は1.29ドル、その他の地域(欧米、アジア太平洋以外)は0.90ドルしかない。Facebookの売上のうち74.4%が欧米からの収入である。途上国での広告収入の増加は重要な課題である。「Slideshow」の導入でFacebookとしては途上国での広告収入拡大を図っていきたい。

Slideshowで作成したブラジルの化粧品会社O Boticarioの広告
Slideshowで作成したブラジルの化粧品会社O Boticarioの広告