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日本ユニセフ協会、スマホとPCで遊びながら寄付「Color of Water」:安全な水をアフリカに

佐藤仁学術研究員・著述家
(C) 日本ユニセフ協会

日本ユニセフ協会は2015年9月11日から10月30日まで、インターネット上で投稿された写真をもとに水をモチーフとした、いろいろな色のオリジナル・ペイントを作成するデジタル企画「Color of Water」を開催している。スマートフォン(またはタブレット)とパソコンがあれば、誰でも参加できる企画で、 投稿写真には、 オリジナルタイトル(名前)をつけることができる。1人で何回でも投稿ができる。

これは、2015年8月1日から9月30日まで実施中のレストランやカフェなどで提供される無料のお水で途上国の子どもたちへ安全な水を届けるための活動「TAP PROJECT(タップ・プロジェクト)」の2015年度特別企画として実施している。

■ネットに写真投稿で、途上国に「清潔な水」を届けよう

世界には、濁った水、深緑色など、透明でない様々な“水の色”が存在し、そんな水で生活する人々がいる現状を知ってもらい、改善を支援していく取組みとして「Color of Water」を実施している。

ネットから写真を投稿することにより、途上国に清潔で安全な水を届けられるユニークな企画となっている。投稿1回につき100円が、本プロジェクトにご賛同いただいた日本製粉から日本ユニセフ協会に寄付され、TAP PROJECT JAPANの支援先のアフリカ・マダガスカルでユニセフ(国連児童基金)が実施する給水事業に役立てられる。2万件の投稿協力を呼びかけている。

■スマホとPCで遊びながら寄付できる「Color of Water」

パソコンとスマートフォンの2台の端末をご用意。「Color of Water」の特設サイトにパソコンからアクセス。 次にスマートフォン(あるいはタブレット)に保存された写真やその場で撮影した写真を選び、 パソコンの画面に向かって振ったり、投げたりする動作を行うと、写真の色がさまざまな色に分解され、 水をモチーフにしたオリジナルのデザインがパソコンの画面に投影される。気に入ったデザインができるまで何回でも投稿することができる。

■当たり前ではない「無料できれいな水」

「きれいな水を、いつでもかんたんに手にすることができる」 日本に住む私たちには当たり前のことですが、 世界では未だ、 6億6,300万の人が清潔で安全な水を使うことができない。世界の人口が約70億人だから、世界の10%弱が清潔な水を使えない。そして汚れた水と衛生環境が原因で、年間34万人、平均すると毎日1,000人近くの子どもが下痢のような単純な病気から深刻な脱水症状に陥り、死んでいる。日本では考えられないことだ。

日本ではレストランに行くと無料で清潔な水が出てくる。「無料で清潔な水」が飲めることが当たり前であることに慣れているが、世界にはそうでない地域に暮らす人々がまだたくさんいる。「Color of Water」ではスマートフォンとパソコンさえあれば、簡単に遊びながら寄付ができる。そしてレストランで「TAP PROJECT」の募金箱を見つけたら、当たり前に飲んでいる水に感謝して、寄付してみよう。

「Color of Water」(2015年10月30日まで)

(TAP PROJECTの募金箱をレストランで見たことがある人も多いだろう)
(TAP PROJECTの募金箱をレストランで見たことがある人も多いだろう)
学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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