Twitter、インドで4言語を追加:人口の2%未満しか利用していない巨大インド市場の開拓

Twitterは2015年8月、インドで4言語を追加すると発表した。現在インドでは英語とヒンディー語で提供されている。今回追加されたのは、マラーティー語、タミル語、 グジャラート語、 カンナダ語の4言語である。インドには地域ごとに言語があり、それぞれの言葉を使っている。今回追加された4言語にも相当な話者が存在している。

▼インドのTwitterで追加された4言語

(公開情報を元に作成)
(公開情報を元に作成)

■現在インドでは全人口2%未満の2,200万人しかTwitterを利用していない

インドは12億人以上という世界2位の人口を抱えている。世界最大の人口を抱える中国ではTwitterは利用できないから、人口規模でみるとTwitterにとっては一番ポテンシャルの大きな市場である。そして携帯電話、スマートフォンも爆発的に普及している。特にMicromax、Lava、Intexなどインドの地場メーカーの人気が高い。モバイルからインターネットにアクセスしている人が2014年で約1億6,000万人、2017年には3億人になると予想されている。それ以降もモバイルインターネット市場はまだまだ成長の余地がある。

しかし現在、インドでのTwitterの利用者は2,200万人のみである。人口普及率でみると、インド人のうちTwitterを利用しているのは2%未満である。

Twitterの月間アクティブユーザー(MAU)は全世界で3億1,600万人で、そのうち6,000万人がアメリカである。一方で、Facebookは全世界で15億人が利用しているおり、Facebookとの差は非常に大きくなっている。

■インド市場開拓に向けたTwitterの取組み

Twitterとしてはこの巨大なインド市場でのユーザー数を増加させたい。2015年1月にTwitterはインドのモバイル広告企業ジップダイヤルを買収した。同社はインドで「ユーザーが特定の電話番号に電話をしてつながる前に切ると、プロモーションの電話が折り返しかかってきたり、テキストメッセージを送られてくるサービス」を提供している。ユーザーは興味のある企業や商品があった場合、その特定の番号に電話をかけて、すぐに切るからユーザーは通話料がかからない。そして企業は、電話をかけてくれたユーザーに対して広告配信などができる。日本では想像しにくいがインドのような新興国では「ワン切り」が非常に多いので、市場環境に合わせたサービスとなっている。そしてモバイルでインターネットを利用していなくとも、通話とメッセージだけで利用できるサービスである。まだインドには携帯電話からインターネットにアクセスできない人が多いので、このようなサービスがたくさんある。

■赤字のTwitterにとって無視できない巨大なインド市場

今回の4言語追加も、インドでの多くの人を取り込みたいという狙いがある。インド人は英語とヒンディー語を提供していれば、それで大丈夫というわけではない。幼いころから使い慣れている言語に対応している方が馴染みがあるので、ユーザーも利用しやすい。これは世界中どこでも同じだ。どれだけ有名で楽しいアプリでも日本語に対応してないものには抵抗を感じて利用しない人が多い。今回のインドでの4言語追加で、それらを利用している話者が「Twitterに対する心のハードル」を下げて、まずはTwitterを利用してもらうことが大切である。

Twitterの収入源の90%以上が広告収入である。広告収入において重要なのは、どれだけ多くの人がそのサービスを利用してくれているかである。Twitterはまだ赤字である。そして世界的に見てもTwitterの利用者数は微増であり、決して大きな伸びを見せていない。中国でサービスが提供できないTwitterにとっては、人口12億人以上を抱えて、今後も成長余地が高いインド市場は絶対に無視できない重要な市場である。