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2020年のハリウッド:結婚、離婚、婚約、破局

猿渡由紀L.A.在住映画ジャーナリスト
今年結婚したスカーレット・ヨハンソンとコリン・ジョスト(写真:REX/アフロ)

 今年もあと2週間を残すばかり。コロナのせいで、ウエディングは少ない年となったが、それでもハリウッドセレブのロマンスのニュースはたくさんあった。今年のハリウッドセレブの結婚、離婚、婚約、破局を振り返ってみる。

スカーレット・ヨハンソン(35)とコリン・ジョスト(38):結婚

 恋多き女スカーレット・ヨハンソンが、10月、3度目の結婚をした。お相手はコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演するコメディアンのコリン・ジョスト。交際を始めたのはヨハンソンが2度目の夫と離婚をしてからだが、ヨハンソンは2006年から6度も「サタデー・ナイト・ライブ」に出ており、2005年にライターとして番組に入ったジョストとは、長い知り合いだった。プロポーズは昨年5月。結婚式は、身内だけでこっそりと行われ、マスコミは非営利団体「Meals on Wheels」のツイートで事実を知らされている。そのツイートで、この団体は「この週末、スカーレット・ヨハンソンとコリン・ジョストが結婚したというご報告をさせていただけることを光栄に思います。おふたりが結婚に際して願うことは、変化の手助けをするべく、この団体に寄付をしてくださることです」と、ふたりの門出の祝福のためにも寄付をしてくださいと呼びかけた。ヨハンソンの最初の夫はライアン・レイノルズ。2度目の夫ロマン・ドリアックとの間に授かった娘がひとりいる。ジョストはこれが初婚。イケメンのナイスガイで、しかもハーバード出のこの秀才は、ついに永遠の愛となるだろうか。

ティモシー・シャラメ(24)とリリー=ローズ・デップ(21):破局

 注目の若手で、両親のひとりがフランス人という共通点をもつふたりの出会いは、Netflixの映画「キング」での共演。交際を始めたのは2018年10月。昨年はイタリアでのバケーション中にキスするパパラッチ写真が出回った。だが、今年の春、シャラメは、イギリス版「ヴォーグ」で、「今現在はシングル」と語り、さりげなく破局を告白している。しかし、このチャーミングな若いスターを世の女性たちが放っておくはずはなく、6月には早くも新恋人エイサ・ゴンザレス(24)とメキシコで休暇を楽しむ姿が目撃されている。

ブルックリン・ベッカム(21)とニコラ・ペルツ(25):婚約

 デビッド・ベッカムとヴィクトリア・ベッカムの長男ブルックリンが、21歳の若さで婚約した。お相手は4つ年上のアメリカ人女優ニコラ・ペルツ。交際開始が昨年10月、プロポーズが7月と、婚約までは早かったが、結婚式は2022年とのこと。当初は来年9月を予定していたのだが、コロナの状況がどうなるかわからない中、念のために延期したようである。ベッカムの両親はミリオネアだが、ペルツの父はそれを上回るビリオネア。ふたりは別れた場合に備えて婚前契約(Prenup)を交わすそうだ。ぺルツの家族では当たり前のことで、ベッカムも異議はないらしい。ウエディングドレスは新郎の母ヴィクトリアがデザイン、結婚式のお金はぺルツの父が出すとのこと。なんともゴージャスなウエディングになりそうである。

メアリー=ケイト・オルセン(34)とオリヴィエ・サルコジ(51):離婚

 すぐにでも離婚したいのに、ロックダウンの真っ最中で裁判所が対応してくれない。そんなジレンマを経て、メアリー=ケイト・オルセンが、今月、ついに離婚調停に入った。結婚前に婚前契約は交わしているし、子供はいないが、それでも話し合いが必要な事柄がいくつかあるのだという。サルコジは、フランスの元大統領ニコラ・サルコジの母親違いの弟で銀行家。最初の妻との間にふたりの子供がいる。初婚のオルセンは子供を望んだがサルコジは新たな子供を欲しがらなかったこと、またオルセンが仕事に夢中すぎるとサルコジが不満を持ったことなどが、破局の原因と言われている。オルセンは4月17日に離婚を申請しようとしたが、コロナで裁判所は緊急の案件しか受け付けておらず、拒否された。そんな間にも、サルコジはふたりが住んでいた家のリースを勝手に打ち切り、オルセンを追い出そうとしたため、緊急案件だとして裁判所に再び申請し直したが、やはり断られている。ふたりは2012年に交際を開始、2015年に結婚した。

エマ・ストーン(31)とデイブ・マッカリー(35):結婚

 スカーレット・ヨハンソンよりひと足先に、もうひとりの大人気女優が「サタデー・ナイト・ライブ」の関係者と結婚した。エマ・ストーンを射止めたのは、同番組のライターと監督のひとりを務めてきたデイブ・マッカリー。出会いは2016年にストーンが番組のホストを務めたこと。ふたりは昨年末、インスタグラムで婚約を発表していた。すでにマリブに家を購入しているようである。マッカリーはカリフォルニア州サンディエゴ出身、南カリフォルニア大学卒業。「サタデー・ナイト・ライブ」の仕事に就く前は、友人とコメディグループを結成し、コメディアンとして活躍していた。ストーンも最初に芽を出したのはコメディだったし、笑いの絶えない家庭になりそうだ。

エマ・ストーンとデイブ・マッカリー
エマ・ストーンとデイブ・マッカリー写真:Splash/アフロ

ジョナ・ヒル(36)とジャンナ・サントス(31):破局

 プロポーズから1年、ジョナ・ヒルとジャンナ・サントスが、静かに婚約を解消した。サントスはニューヨーク出身で、現在はL.A.のビューティショップ、ヴァイオレット・グレイのコンテンツマネージャーを務めている。交際開始は2018年。婚約したことが公になる少し前、ヒルはサンタモニカに700万ドル弱の新居を購入していた。破局の原因はわかっていないが、報道によると、お互い納得してのことだそうである。

デニス・クエイド(66)とローラ・サヴォワ(27):結婚

 デニス・クエイドが、4度目の結婚をした。お相手は39歳下で、博士号取得を目指す学生ローラ・サヴォワ。クエイドが2番目の妻メグ・ライアンとの間に授かった長男ジャックと同い年だ。ふたりの出会いはビジネス関係のイベント。年齢差について、クエイドは「ほかの人がどう思うかを気にして振り回されたりしない。人は自分の人生を基準に物事を見るものだから」と語っている。プロポーズは昨年秋、「ミッドウェイ」のプレミアでハワイを訪れた時。コロナ禍とあって、ウエディングは、家族も呼ばずにサンタバーバラでシンプルに行った。クエイドの最初の結婚は5年、2度目は10年続いている。3度目は14年だったが、その間、何度も離婚申請をしては取り下げたり、また申請したりを繰り返している。

L.A.在住映画ジャーナリスト

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、「シュプール」「ハーパース・バザー日本版」「週刊文春」「キネマ旬報」他の雑誌や新聞、Yahoo、東洋経済オンライン、文春オンライン、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米放送映画批評家協会(CCA)、米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。著書に「ウディ・アレン 追放」(文藝春秋社)。

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