ロシアがウクライナに、来年2022年早々にも軍事攻撃を計画しているという、物騒なニュースが入ってきた

アメリカの『ワシントン・ポスト』(電子版)が12月3日、米情報機関が作成した報告書の内容などとして、ロシアが大規模なウクライナ侵攻を計画していると報じたのである。

最大17万5000人を動員した多正面作戦になる見通しだと指摘しているという。

なぜこうなったのか:NATOとEU

そもそもなぜこうなったのか。

一言で簡単に言うのなら、ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)に入りたい、ロシアは阻止したいーーということだ。

その前をたどると、ウクライナは欧州連合(EU)に入りたかった。だから、加盟国候補になるための正式な手順の一歩として、EUと連合協定というものを結ぼうとした。

これにロシアが怒り(というより焦り)、2014年のウクライナ危機は起きた。住民投票でロシア帰属が選ばれたという形で、ロシアはクリミア半島を併合したのだった。

クリミア半島は、黒海から地中海に出る事ができる、戦略上の極めて重要な要衝だ。地中海に出れば、中東もアフリカもすぐそこだ(実際にロシアは、どちらにも軍隊を送っている)。だから、どうしてもここだけはロシアは確保したかったのだ。

それまでウクライナは、大変おおざっぱに言うのなら、今のベラルーシと同じように、ソ連崩壊後に独立国にはなったものの、親ロシア国としてロシアの意を決して無視しないような国だった。ロシアから見ると影響力を保持していた。それが、ウクライナがEUに加盟したがったことで、崩れていったのだ。

それ以来ずっと、ウクライナ東部でロシアと国境を接する地域では、内戦が続いている。地域の名前にちなんで「ドンバス内戦(戦争)」と呼ばれている。

危機は続いているものの、EUとの連合協定は結ばれた。強調すると、これはEU加盟国の「候補」になるための第一歩であり、将来EUに加盟できる保証はない。それでも、第一歩がなければ何も始まらない。

パリに住んでいると、本当にウクライナ人が多いというか、増えたように思う。

ウクライナにとって次のステップは、NATOである。EUは軍事組織ではない(将来は「?」だが)。欧州の防衛・軍事は、アメリカをトップとしたNATOの枠組みとなっている。ロシアがらみの内戦が続くウクライナとしては、自国の安全保障のために、どうしてもNATOに入りたいのだ。

一方ロシアはアメリカに、ウクライナにNATO軍を派遣しないことや、NATOに加盟させない等の安全保障を要求している。

どのような内戦が起きているのか

プーチン大統領は「軍事侵攻」を計画しているというが、何をするつもりなのだろう。考えてみたい。

以下の地図を見ていただきたい。太い黒線で囲われているのがウクライナである。

オレンジで囲われている国名は、EU加盟国かつNATO加盟国。Wikipediaをもとに筆者が作成。オデッサが入っていない所に微妙な巧妙さを感じる。
オレンジで囲われている国名は、EU加盟国かつNATO加盟国。Wikipediaをもとに筆者が作成。オデッサが入っていない所に微妙な巧妙さを感じる。

赤色の部分は、親ロシアであるウクライナからの分離主義者が主張した「ドネツク自治連邦共和国」の版図である。分離主義者とは、ロシアによって支えられている勢力であることは、言うまでもない。

この「ドネツク自治連邦共和国」なるものの版図は、ウクライナ危機が始まる前の2006年にすでに主張されていたものだ。

ここで重要なポイントは、もしこの版図が実現すれば、クリミア半島は安全に確実にロシアのものになるということだ。

たとえ将来ウクライナがNATOに加盟することがあっても、この地域がロシア圏でありさえすれば、黒海から地中海へのルートは確保される。

現在クリミア半島は、「クリミア自治共和国」と呼ばれている。

2014年のクリミア住民投票の結果によって、ロシアは「クリミア住民はロシアを選択した」として自国に編入してロシア領とし、実効支配している。一方でEUやアメリカ、そして日本はウクライナの領土とみなしている状況だ。

次の地図を見ていただきたい。

オレンジは自称「ドネツク人民共和国」、青は自称「ルガンスク人民共和国」であり、実効支配している地帯である(黄色と水色は、それぞれ宣言した地域)。

2014年の3月、クリミア半島で住民投票が行われた後の4月、親ロシア派によってつくられたのが、この二つの人民共和国である。ウクライナ側は、彼らを「反政府勢力」「テロリスト」とみなしている。

(よくメディアでは「分離主義者」と表現される)。

上記の赤い版図の主張と比べると、ずいぶん小さい。

なぜ「自称」なのかというと、国連加盟国は、一国たりとも両者の国家承認をしていないからである。

ロシアが背後にあってつくった国なのに、ロシアも承認していない。ロシアはあくまで「住民の意志でつくった国である」、「住民の意志によってロシアは、両者と関係を深化している」という「建前」を維持していると言えるだろう。

こんな建前を露ほども疑わずに信じているお人好しが、EU内に存在するかは甚だ疑問である。

ただ、クリミア半島にしてもウクライナ東部にしても、「ロシアの横暴」とだけは言えない土壌があるのも確かである。実際にロシア語を母語とする人やロシア語話者は多い。

30年近く前までは「ソビエト連邦」という一つの国だったのだ。世代による違いもある。お年寄りの中には「ソ連時代はもっと安定していて、物価も安くて、平和だった」と懐かしむ人々がいるという。

それに、ウクライナという国は、「国民国家」として、目下醸成されている最中とも言えるのだ。

参考記事:「国」って何だろか【中編】国家も民族も自明ではない。

上手に民主的な「建前」を使うところが、プーチン大統領はヨーロッパ人であると感じさせるところである。中国とは違う(国際社会で孤立しない手段として、ロシアの真似をする傾向が一部であると見られるが)。

さて、この紛争状況を解決しようと、2014年9月には、ベラルーシにおいて「ミンスク合意」が結ばれた。欧州安全保障協力機構(OSCE)監督のもと、二つの自称人民共和国、ロシア、ウクライナが参加した。

紛争を停止して、反ウクライナ勢力が保有する地域の自治権拡大と引き換えに、ウクライナに再統合することを目的としていた。

しかしうまくいかず、2015年2月に再び「ミンスク2」と呼ばれる合意が結ばれた。これにはフランスとドイツが正式参加している。

これらの合意は、最悪の事態を免れる効果はあっただろう。しかし、やはりうまくいっていない。

不安定が続けば続くほど、いっそうウクライナはNATOへの加盟を望むようになる。加盟国になれば、アメリカや欧州の国々(大半がEU加盟国)は、ウクライナを守るのが義務になるからだ。今は加盟国ではないので、ウクライナを助けるのは義務ではない。

ウクライナ側は、自国と大西洋の問題なのに、ロシアが介入してくるのは容認できないと反発している。しかし、その叫び声はむなしい。

現状はどうなのか。アメリカの反応は。

今回の危機の可能性を聞いても「またですか?」と思ってしまう。

ウクライナ東部における「分離主義者」による紛争は続き、1万3000人以上の死者が出ている。

2020年後半には休戦状態となっていたが、変化は今年の1月に現れた。バイデン新大統領が就任、ロシアのサイバー攻撃を非難、プーチン大統領を「殺人者」と呼ぶなど、米露の関係が険悪化したためだ。

EUによればウクライナ付近のロシア軍は約10万人いた。4月には危機が高まったが、下旬には、数週間前から国境付近に集結していたロシア軍は、予防線を張った上で撤退した。

しかし11月から再度集結。ウクライナと米国が、NATOをめぐって新たな接近を始めているためだ。

今までの経緯から「どうせまたロシアが揺さぶりをかけても、それなりに収まるのでは。最悪の事態にはならないでしょう」と思ってしまう。北朝鮮の日本海へのミサイル発射と同じで、慣れてしまったというか、常態化しているというか(非常に良くないことだ・・・)。

最悪の事態とは、ロシア軍が国境を越えてウクライナに入ってきて、本格的な紛争や戦争が起こることだ。

二つの自称人民共和国に関しても、ロシアは、少なくともロシア正規軍の関与を否定してきた。その建前(?)すらも打ち破られるーーこれが最悪の事態である。来年早々にそれが始まるかもしれないというのが、ここ数日の報道だ。

つい「そこまではならないでしょう」と思ってしまうのだが、そうとばかりは言い切れない。なぜなら、守勢のプーチン大統領が思い切った手段に出るのか否かがわからないからだ。それほどロシアは、全体から見るとジリジリと劣勢になっている。

際立った例は、旧ソ連の構成国だったモルドバである。

2020年11月、モルドバの大統領選では、親ロ派だった大統領を破り、親欧米のマイア・サンドゥ元首相が勝利した。2021年7月には、彼女が議会を解散・総選挙に追い込み、自身が実質的に率いる「行動と連帯党」が単独過半数を獲得。ロシアの影響力の低下は明らかになった。

筆者は、長い目で見た場合、世界が民主化していくのは間違いないと思っている。反動の時代は訪れるだろう(今現在かもしれない)。3歩進んで2歩下がるだろう。それでも少しずつ進化しているのであり、民主化は歴史の必然だと思っている。

特に欧州は、先駆けと言える地域になっていると思う。これは先進国が集まって平和のためにつくりあげた、欧州連合の力と功績ではないかと思う。

それでは、バイデン大統領はどうなのか。

言葉では激しくプーチン大統領やロシアを批判することがあっても、バイデン大統領は現実主義者であると言われている。

バイデン氏は12月3日、ロシアに侵攻された場合にウクライナを防衛するため「イニシアチブ」を発表した。これは、人々が恐れていることをプーチン氏が実行するのを、非常に困難にするためのものだという。

ホワイトハウスのサキ報道官は、「私たちが自由に使える手段はいろいろあります」と控えめに語っただけだった。もちろん、経済制裁という選択肢もあるが、アメリカの軍事行動の可能性についての質問には答えなかったという。

バイデン・プーチンの二人の大統領は、会談する予定がある。

バイデン大統領は、トランプ前大統領が傷つけた、アメリカと欧州の伝統的な絆を復活させようとしているのは間違いない。だから、冷戦時代から続いている「欧州の民主主義を守る」という観点から、(トランプ氏と違って)ウクライナに高い関心はもっている。

9月上旬、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ホワイトハウスを訪問した。迎えたバイデン大統領は、「ロシアの侵略に直面するウクライナの主権と領土保全を支持する」ことを約束した。

プーチン大統領にとっては、NATO加盟問題を含む協議のために、ウクライナ大統領が訪米したことが最大級の警戒事項となり、今回の危機につながる大きな要因の一つとなった。

しかし実際には、バイデン大統領は、熱い課題であるNATO加盟についてはあまり踏み込まなかったという。それに、ウクライナの汚職や統治の問題に苛立ちをもっていると報道されている。

さらにアメリカは、建設中だったガス・パイプライン「ノルド・ストリーム2」の事業者への経済制裁を、今年の5月に解除している

これは、ロシアからドイツに、バルト海の海底を通って直接つながるものだ。これは陸の上の、ウクライナやベラルーシ、ポーランド等を通過するパイプラインではない(彼らは経由料を得ている)。

ドイツに直接届くことは、ロシアにとっては地政学的に有利なのだ。それでもアメリカは、制裁解除した。

ドイツや欧州にとっては、経由国のウクライナ等で問題が起きて、途中で供給が止まってしまうなど、事態が複雑化して振り回されるリスクが減る。その度に欧州の危機になるよりは、ロシアから直接に得られるほうが安定しているのだ。

バイデン政権は、ウクライナ等よりも西欧の大国のパートナーを優先したともいえるし、ロシアとの関係改善を試みたともいえる。

「欧州の分断になる」「弱腰にすぎず、ロシアをつけ上がらせる」という批判はあるものの、バイデン大統領が現実主義であることの証明にはなっている。

戦争は起こるのだろうか

黒海にはここ数年、紛争まではいかないが、なんだかきな臭い雰囲気が起こっている。

アメリカは、ロシア軍が国境を越えてこない限り、自分のほうから紛争や戦争をしかけることはないだろう。

バイデン政権はやっとアフガニスタンという、国家の長年の重荷を下ろしたところだ。「民主主義サミット」を主宰して中露を批判しているが、これはむしろ対中国であると欧州ではみられている。

ロシアにとっても、本気の全面戦争をしたらNATOに勝つとは思えないのだから、戦争は望まないだろう。軍が国境を越えさえしなければ、アメリカや欧州の国々と大きな問題は起きない。今までの揺さぶりを続ければいいだけの話なのだ。そして北朝鮮のごとく、自国に有利な状況にもっていこうとすればいいだけなのだ。そうなのだが・・・。

前述したように、どんどん劣勢になっているロシアが、クリミア半島を将来にわたって死守するために、思い切った手に出るか否かがわからないのだ。それは、次世代、次々世代にまでつながるロシアの国益のためである。

ロシアが軍を動かして、クリミア半島につながる地域を確保すればーーロシアによる直接の支配なのか、自称×××共和国に対するロシア正規軍の支援という形にするのかはわからないが、ロシアは黒海から地中海に抜ける海のルートを確実なものにできるのだ。

海のルートや不凍港の確保はロシア帝国の発展と共にあった、いわば国の歴史そのものである。

アメリカやNATOと総力戦の全面戦争をしたらロシアに勝ち目はないだろうとしても、そもそもそんな戦争はまず起こりそうにない。まともに大きくはぶつからない戦争や紛争にもっていけば勝つかもしれない。いわば政治力・外交力を駆使した勝利の可能性はないではない。

1)参考記事バイデン「ロシアへ前代未聞の経済制裁」。核爆弾と呼ばれるスウィフトとは何か:米・欧州議会とウクライナ

2)参考記事アメリカのドル制裁にロシア(や中国)はどう対抗する?4つの戦略と中露独自の金融網とは:ウクライナ危機

それに、今まで、2008年のグルジア(現ジョージア)での紛争のときも(南オセチア紛争)、2014年のクリミア併合のときも、アメリカやNATOは同地に軍事介入はしなかった。彼らのレッドライン(防衛線)は「NATO加盟国」なのだ。グルジアもウクライナも、NATO加盟国ではない。

EU加盟国の中でも意見が分かれるだろう。大まかにいうと、ウクライナと国境を接するような東欧の国々では、同国のNATO加盟に賛成意見が見られる。今のままだと、NATOの防衛線は、自分の国の国境になっている。自分の国でないほうが良い。遠くにあるほうが安心できる。

一方で、NATOの防衛線がロシアとガチでぶつかりあうより、ウクライナという緩衝国があったほうが良いという考えも、公けには決して言わないが、各国首脳レベルに存在するだろう(だからこそ、内部では様々な意見があるものの、EUとしてはウクライナのNATO加盟に賛成しない立場をとっている)。

そういったEU内の意見の相違も、ロシアが上手に付け込めば、自国に有利にもっていけるかもしれない。

ただ、果たして本当に実現可能だろうか。もしプーチン大統領が前掲の「赤く塗った版図」をぜひとも実現してクリミア半島の支配を確実にしたいと望んだとしても、現状は、オレンジや青で紹介した二つの自称人民共和国なのだ。

一部には、首都キエフまでロシアが侵攻する可能性を指摘する人もいる。

確かにキエフは、ロシア発祥の地と言われている。ロシアから見ると、ロシア人・ウクライナ人・ベラルーシ人は、もともとは一つの民族で、兄弟である(もちろんロシアが長男であるーー戦前の)。これは、あながちまったくの誤りとは言えない要素を含んでいる。

ウクライナ人から見ると、キエフはウクライナ発祥の地である。断じてロシア発祥の地ではない!という人々がいる。

(聖書のカインとアベルではないが、兄弟は決裂すると他人より惨事になるのだろうか)。

だが、東部では、実際に少なくはない一定の親露派がいるのに対し、首都キエフは圧倒的に親EU・米国である。首都まで侵略したら、本当に大規模な戦争になる。そのようなことが起きる確率は低いのではないだろうか。

プーチン大統領の最大の弱点は、後継者がいないことである。いま69歳である

これはプーチンがヨーロッパ人であるがゆえの「弱点」かもしれない。北朝鮮には今後、「血」で固めた後継者が現れるだろう。中国は、一党独裁の共産党がシステムをつくりあげている。東アジアのほうが民度が低いというべきだろうか。

米欧から見れば、プーチン大統領亡きあと、あるいは加齢で力が大幅に弱ったあと、紆余曲折はあっても、ベラルーシやロシアが民主化に進んでいくのは間違いがないのだから、歴史の審判にゆだねればいいだけの話だろうと思う。(より一層深刻な問題は、中国の方である)。

ただ、プーチン大統領は、そのことを知っているだろうか。自分が亡きあとの祖国のことをどう考えているだろうか。

プーチンは、ロシアが深く関与する、アルメニアとアゼルバイジャンのナゴルノ=カラバフの領土問題については「次世代の指導者たちが解決することになるだろう」と述べたことがある。しかし、クリミア半島は立場が全然違う。

3)参考記事:なぜアルメニアが負けたのか。ロシアはなぜ同盟国に援助しなかったのか: ナゴルノ=カラバフ紛争

黒海から地中海へーー冷戦やアメリカなどという「最近」の問題ではなく、17世紀のピョートル大帝、そしてエカテリーナ2世以来の、ロシアの地政学的な国益の問題なのだ。ロシアにとっての重大な領土問題なのだ。

もし仮に今回は収まったとしても、また同じような問題は起こるだろう。そしてまた同じ問いが繰り返されるだろう。

プーチン大統領は、他のすべての70歳間近の人間と同じように、自分の老いを自覚しているだろうと筆者は思う。今はまだ、自らの老いを自覚できなくなるほど老いているようには全然見えない。

人間という生物として、自分に残された有限の時間を思う時、プーチン「皇帝」は、彼が描く祖国の未来のために、どのような決断をくだすのだろうか。あるいは決断はくだされないまま終わるだろうか。

最後に付け加えれば、ロシアは西で失敗すれば東に目を向ける傾向がある。つまり、ウクライナや黒海でうまくいかないのなら、日本海に目を向ける可能性があることは、書いておきたいと思う。中ロ関係、日中関係も絡む、大変難しい問題となる。

そのような歴史のくびきから、欧州は逃れている。フランス、ドイツ、イタリア・・・欧州の国々は、百年単位の因縁をもって戦争を繰り返してきたが、欧州連合の構築によって、自分たちの意志と力で、その因縁を終了させたのである。なんとうらやましいことか。

4)参考記事:EUから見たウクライナ危機【1】プーチン大統領の欧州はずしと、マクロン大統領との会談

5)参考記事:欧州はウクライナを中立化させる?「フィンランド化」とは何か【2】EUからみたウクライナ危機

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ウクライナ軍の広報ビデオ。2014年に製作されたもののようだ。兵士の一人ひとりが、どのような人達かを描いている。最後に「戦争のために生まれた人は一人もいない。しかし我々はみな、自由を守るためにここにいる」と結ばれている。数日前からよくSNSに出回っている。

「愛する人を守るため」でもなく「祖国のため」でもなく、「自由のため」という所が印象的である。広告代理店がつくった軍の広報ビデオを自分の記事に載せるのは、ややためらいがあったが、どういう軍への勧誘広告をウクライナの人々が目にしているか知るのは、市民の状況を知る参考になると思う。