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城東5区の中古マンション価格ランキング 豊洲、有明を抑え1位になった場所は?

櫻井幸雄住宅評論家
墨田区太平は、錦糸町駅に近く、再開発による超高層マンションが建っている場所。(写真:Nobuyuki_Yoshikawa/イメージマート)

 都内23区のうち、江東、台東、墨田、葛飾、江戸川の5区は「城東」と呼ばれる。江戸城の東側という意味で、都内でも千葉県寄りの場所となる。

 有名な地名でいえば、浅草(台東区)や両国(墨田区)、柴又・亀有(葛飾区)などがあり、下町の趣が漂うエリア。その一方で、超高層マンションが立ち並ぶ湾岸の豊洲、東雲、有明(江東区)も城東に分類される。

 江戸の面影を感じさせる街と新しい街区が混在する城東地区で中古マンション価格が高い場所はどこなのか。不動産ビッグデータでさまざまな調査結果を発表するワンノブアカインド社が、8月20日、城東における中古マンション坪単価と騰落率を発表した。

 これは、「東京23区のマンション相場変遷10年」と銘打った調査シリーズの第3弾として発表されたもの。これまで、千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷といった純都心立地で、中古マンション価格が高い場所のデータが発表されてきた。

 これに対し、今回データが発表された城東の5区は、都心近接でマンション価格が抑えられている場所である。

 庶民でも都心近くのマイホームを購入できそうな城東だが、そのなかには、マンション価格が大きく上がった場所もある。代表は、江東区内の湾岸エリア。豊洲や有明のマンションはコロナ禍でもまったく人気が落ちず、マンション価格が高くなる一方だ。

 城東でも、豊洲や有明は別格とみなされる。今回発表された城東の中古マンション価格でも、湾岸エリアの地名が価格上位を占める、と思われた。

 ところが、発表されたデータをみると、湾岸以外の場所が多くランクインし、中古マンションの価格が高い10地点のうち、湾岸に位置するのは豊洲と有明の2カ所にとどまった。

 それ以外の8地点を見て、おもしろいことに気がついた。再開発で超高層マンションが建設された地名が目立つのだ。

 その一例が、墨田区太平の「ブリリアタワー東京」(冒頭の写真)。JR総武線錦糸町駅の近くに2006年に完成しており、目の前が公園で、大型商業施設を併設。圧倒的人気で完売した。そのマンションが中古でも高値で取引されているためか、同マンションが立地する墨田区大平は城東エリアで6番目にマンション価格が高い場所になっている。

 このほか、城東で中古マンション価格が高い場所はどこで、どんなマンションがあるのかを解説したい。

江東区豊洲、有明を抑え、最もマンション価格が高い場所は

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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