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「強制動線」方式以来の革命か。「あえて隠さない」コスモスイニシアの販売センター

櫻井幸雄住宅評論家
「イニシア板橋 桜レジデンス」の販売センターには暖簾が掛けられている。筆者撮影

 現在のマンション販売センターの方式を「強制動線」と呼ぶことがある。美術館や博物館のように、定められた見学コースを外れることも省くこともできず、決められたコースで進むしかない方式だ。

 まず、シアターをみて、ジオラマや建物完成模型を眺めてから、モデルルームを見学。その後、商談に入るというのが、マンション販売センターにおける「強制動線」の基本コースである。

 この方式を確立したのは、湾岸エリアで初めて超高層マンションを分譲した「大川端リバーサイド21」で、考え出したのは当時の三井不動産(現・三井不動産レジデンシャル)だった。

 1990年前後なので、もう30年も昔の話だ。

 それ以前のマンション販売センターは、プレハブの建物そのもので、入り口の引き戸を開けたところで靴を脱ぐ。中に入ると、商談スペースとモデルルームが同居していた。それと比べると、一気に大型化し、垢抜けて、高級にもなったわけだ。

 以来、マンション販売センターは大きく変わることがなかった。

 そのなか、「これは、新しい」と賞賛できる工夫が登場したので、紹介したい。

「あえて隠さない」ことで、これほどムードが変わるとは

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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