新型コロナ 初詣はどうする?

(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

新型コロナの国内発生が最初に報告されたのは今年の1月半ば。現在は第3波といわれるように、全国的に新型コロナの感染拡大が続いている状況です。ただ、これまでに得られた知見や経験の蓄積によって対策の勘所、つまり「どこをおさえれば感染が広がりにくいか」も分かってきました。今回はそれらをもとに、これから迎える年末・年始、特に初詣について考えてみたいと思います。

まずは基本的な対策を

無症状の時期から感染性を発揮し、軽症なら気づきにくい。一方で、飛沫、そしてときに空気を介して一度に多くの人に感染することがあり、その一部は重症化する。新型コロナはこのようなやっかいな特徴を持っています。新型コロナに感染しないために日常的に実践することが勧められる基本的な対策を下にまとめました。新型コロナの特徴や対策については、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

  1. 飛沫を飛ばさない・浴びない…互いの顔が1~2メートル以内に近づくときはマスクを着ける(注)。
  2. 外出先では換気の悪い場所を避ける。
  3. 食事の前やトイレのあとなどに、石鹸と流水で手を洗うか、手洗い設備がない場合はアルコールで手を消毒する。
  4. 新型コロナが疑われる症状があるときは、人と会わない(←大事!)。

注:同居者どうしの接触時のマスク着用について推奨はありませんが、感染した場合に重症化しやすい高齢者や持病のある同居者と接する場合にマスクをつけるかどうかは話し合って決めるとよいでしょう。また、フェイスシールドやマウスガードは飛沫を抑える効果も吸い込むのを防ぐ効果も低いので、マスクの代わりにはなりません。

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国立大学法人豊橋技術科学大学 Press Release 2020年10月15日

ときどきある誤解は、密集、密接、密閉が揃ったいわゆる3密空間に行かなければ大丈夫、あるいは、屋外なら感染しないというものです。

3密空間でなくても、屋外でも、近い距離で発声があれば、感染するリスクは生じます。一度に集まる人数が多く、時間が長く、互いの距離が近く、大声を出すほどリスクは上がります。逆にそれらを減らせば、リスクは下がります。つまり、集まる人数を減らし、時間を短くし、距離を保ち、声を落とすということです。また、人の正面に座らないことや、話をするときにマスクで鼻や口を覆うこともリスクを下げます。マスクをしていても、大声を出したり、強い咳やくしゃみをしたりすると、飛沫が漏れる場合があります。大声を上げないことや、咳やくしゃみをするときは顔をそむけるか、ティッシュなどで覆うといった配慮をするとよいでしょう。

また、人が少なくても換気の悪い場所は避けるのが賢明です。

参拝のときの感染対策

まず、人が少ない参道で、参拝者が黙って前を向いて歩いている状況では、感染するリスクは比較的低いと考えられます。一方、混雑した参道で、飲食や会話をしている人が多い状況では、リスクが高まります。ですので、どうしても初詣に出かけたいという方は、混雑しない場所と日時を選択することをお勧めします。参拝する場所とタイミングをずらすことは、感染のリスクを減らすことにつながります。

また、参拝の前後に行われる会食(特に普段同居していない人どうしでの食事会)にも注意が必要です。感染者が増えている時期あるいは地域で、会食の機会を持つかどうかは、慎重に判断する必要があります。これまでに発生したクラスターなどの解析により、感染リスクが高まる場面が分かっています。このような場面は避けることを強く勧めます。

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出典:内閣官房

画像制作:Yahoo! JAPAN(内閣官房『感染リスクが高まる「5つの場面」』をもとに作成)

今年は寺社でも感染のリスクを下げるためのさまざまな取り組みを積極的に行っています。

例えば、「神社における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」には、新型コロナの感染経路を踏まえた次のような対策が推奨されています。

  • 足形などの目印を使って参拝者の間隔を1m以上空ける(屋外では、大声でなく、マスクを着けていれば、飛沫感染のリスクは低いため現場判断でそれより短くしても可)
  • 屋内の空調は外気導入を行い、一定時間ごとに窓を2か所以上あけて換気を行う
  • 職員、助勢者、参拝者等に大声での会話を避け、マスクを着用するよう呼び掛ける
  • ものの受け渡しをする際の接触を避ける工夫を行う
  • 柄杓や鈴緒などに触れる際の手指消毒の呼びかけを行う
  • 複数人が触れる箇所やものを最小限とし、定期的に消毒するか、消毒困難なものは撤去も考慮する(例えば、柄杓、タオル、鈴緒など)
  • 体調不良の職員は自宅待機とする
  • 衣装の共有を避け、消毒・洗浄する
  • 控室・休憩室の使用人数を減らし、対面での食事や会話を避ける

また、混雑を回避するために、参拝の期間延長やオンラインの活用なども行われるようです。道路沿いの出店を取りやめたり、境内の混雑具合をリアルタイムで把握できるようライブカメラを設置するといった対策も計画されています。例年参拝している寺社がある場合は、ホームページなどで、どのような対策が行われるのか事前に確認するのも良いでしょう。

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新型コロナウイルス感染症対策ピクトグラム 神社本庁HPより 

おわりに

この記事を執筆している2020年12月2日現在、東京では不要不急の外出を控えるよう都知事からのメッセージが発信されています。今後は他の地域でも、同様の外出自粛の要請が行われる可能性があります。初詣に出かけるかどうかは、そのときの流行状況や自治体から発信される情報等に基づいてご判断ください。

この記事は2020年12月2日現在までに判明している新型コロナウイルス感染症に関する情報に基づいて作成しています。推奨事項は今後変わる可能性があります。

【この記事は、Yahoo!ニュース個人編集部とオーサーが内容に関して共同で企画し、オーサーが執筆したものです】