2019卒就活の面接が解禁。解禁即日で内々定する学生が続出したのはなぜ?

(写真:アフロ)

「就活の面接は6月解禁」…2019卒の就職活動においては、経団連がそう定め、企業に配慮を要請している。

2年前の2017年卒採用においては8月1日が解禁だったが、昨年の2018卒採用で2ヶ月前倒しとなり、今年は変更なく運用されている。

しかし6月を迎える前に就職内定率はすでに4割以上。そして6月1日に実施された「最終面接」で即日内定を言い渡された学生も多い。

【6月1日に内々定が出る、という矛盾】

就活していた学生に内定が出ることは喜ばしいことなのだが、ルールを遵守している企業は6月1日まで選考ができないはずだ。

なぜ6月1日に最終面接が行われたり、その場で内定が出たりするのだろうか?

答えは簡単で、「面接」という言葉を使わずとも実質的な選考が行われているからだ。

インターンシップもその中の1つに当たるが、「面談」という名目で事実上の面接を行っていたり、「座談会」という名目で事実上のグループ面接やグループワークを行っているのだ。

あるいは、堂々と「面接」を実施すると学生に伝えている経団連加盟企業もある。内々定こそ6月まで出していなかったようだが、選考は6月まで待てないというのが企業側の本音だろう。

つまり経団連ルールに配慮した企業ですら選考は6月以前に行っており、実情として6月1日は「内々定の解禁日」あるいは「最終面接の実施日」となってしまっているのだ。

一例として経団連加盟企業から内定を取った都内の学生Kさんは「3月に説明会に参加し、適性検査を受けた後に現場社員との面接が何度かありました。先々週くらいに6月1日に面接をしたいから来社して欲しいと言われ、それが役員との面接。意思確認された後、その場で内定をもらいました。」と体験を語ってくれた。

厳密な定義はさておき、学生の認識としては基本的に内々定=内定である。

なお正式内定の解禁日は10月という事になっている。

現在の内定先に不満がない限り9月末まで就活を継続するという学生は少ないし、他社の内定辞退を保留するという事もほとんどない。

内々定をもらって承諾すれば、基本的にそれで就活終了となる。

「6月から選考」は完全に形骸化している

経団連加盟企業ですら上記のような事情であるが、個人的にそれを責めるつもりはない。

なぜなら先日も書いたようにすでに半数近くの学生に内定が出ているような状況であり、本当に6月から選考を行っていては新卒採用担当者の仕事が成立しない。

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そして今、2020卒の「就活」も始まろうとしている。

名目上はインターンシップだが、インターンに参加するために書類選考や面接、グループワークなども実施されており、学生はその対策に躍起になっている。

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企業側が選考解禁や広報解禁のガイドラインを守る気がないにも拘わらず、形骸化したガイドラインを掲げ続けることに意味があるのだろうか?

守れるはずのないガイドラインだからこそ「赤信号、みんなで渡れば怖くない」状態になってしまっているのではないだろうか。

本当に学生のためを思うのであれば、しっかりと加盟企業が守れるガイドラインを決め、騙し討ちがないよう学生に周知していくのがフェアではないだろうか。