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デビュー5年で脱ネガティブ。指原莉乃プロデュースの=LOVEがセンター交替&韓国でMV撮影の新曲

斉藤貴志芸能ライター/編集者
(C)YOANI

指原莉乃プロデュースでデビュー5周年を迎え、本日、代々木第一体育館で記念コンサートを行う=LOVE。令和のアイドルシーンで屈指の躍進を続けている。12枚目のシングル『Be Selfish』では野口衣織が表題曲で初のセンターを務め、MVは韓国で現地の制作チームの元で撮影。“自分のままで生きればいい”というポジティブな曲で新境地を開いた。メンバーから野口ら6人に聞く。

みんな今までと違う髪になりました

――韓国ではMV撮影の他に覚えていることはありますか?

佐々木舞香 ケータリングで大皿に、チーズボールや串にウインナーとトッポギが刺さったソトックが出て、おいしかったです。

齋藤樹愛羅 私はチーズボールが好きで、お腹がすいていたので、10個くらい食べました(笑)。

山本杏奈 私は辛いのが苦手で、ハーハー言っちゃって。一度、お昼ごはんでお米と韓国のりだけ食べていました(笑)。でも、サムゲタンはおいしかったです。

大谷映美里 韓国のコンビニって何か楽しくて、カゴに大量に入れまくりました(笑)。

諸橋沙夏 私は大学で韓国語を習っていたので、向こうのメイクさんに話して、ドヤ顔をしていました(笑)。

野口衣織 「上手、上手」みたいに言われていたね。

――韓国の制作スタッフとの仕事で新鮮だったことも?

山本 メイクをしてくれたのも憧れの韓国チームで、私はメンバーの誰より喜びました。今回、指原さんが韓国のメイクさんたちと、メンバー1人1人どうするか、リモートで何時間も相談してくださったんです。みりにゃ(大谷)と樹愛羅がピンクの髪だったり、それぞれ今までにない髪形になって、TIFでお披露目したら、ファンの方たちが「イコラブどうしたんだ?」とザワザワしていました(笑)。

齋藤 MV撮影の3日前まで、普通に黒髪で行こうと思っていたら、金髪を提案されて。「ちゃんと染まり切るか不安です」と言ったら、ピンクになりました。私はペンライトカラーもずっとピンクなので。

――杏奈さんはおでこを出しています。

山本 指原さんが「杏奈の髪形はいつも同じだから、一番雰囲気を変えたい」と言ってくださいました。確かに私は、ストレートか巻いて下ろすかの2択だったので。自分の中で、眉毛は隠さないといけなかったんです。これを機に、眉毛の整え方を勉強し始めました。

野口 私はつけまつ毛を初めてしました。まつ毛をきれいに上げると、こんなに変わるんだと思いました。

大谷 私は頭の鉢が張っていて、髪型を整えるたびにギューギュー押していただきました。いろいろな人の骨格を勉強されているんだなと、ちょっと感動しました。

山本杏奈(やまもと・あんな) 1997年11月30日生まれ、広島県出身
山本杏奈(やまもと・あんな) 1997年11月30日生まれ、広島県出身

撮影で生のニンジンを本当に食べたんです(笑)

――MVでは生のニンジンを食べるシーンがありました。

山本 日本なら「食べる振りでいいよ」と言われると思いますけど、韓国では笑いながら「本当に食べてね」と言われました(笑)。一番イヤそうな人に食べさせようとしたみたいで、まずは(大場)花菜、そのあとに沙夏。

諸橋 私はニコニコしていたんですけど、見抜かれました(笑)。ニンジンは本当に苦手で、何年かぶりに食べたのが生。最初はキュウリみたいにポリッと齧ったら、トウモロコシみたいに食べるように言われて。しかも、ゆっくり食べていると「速く速く」という(笑)。あと、私は人生で初めて、歯医者さん以外で口の中を見せました。すごく細いカメラが口の中に入ってきて。完成したMVを観たら、逆再生でダンスシーンの振りになっていました。

――それも珍しい撮影でしたね。

諸橋 まず「口を開けて」ってカメラが入ってきて、曇るから息を止めたままキープ。首を動かすのも、まばたきもダメ。「もっと口を開けて」「もっと」と言われました。スタッフさんがモニターを見ていて、口の中を大公開スペシャル(笑)。とても恥ずかしかったです。

――映美里さんはジャンプのシーンがありました。

大谷 めちゃめちゃ大きなトランポリンがあって、何10回もジャンプして、もう何をしたらいいのかわからなくなりました。

野口 かわいかったよ。

大谷 撮影の終盤で疲れていましたけど、久々にトランポリンができて楽しかったです。

諸橋沙夏(もろはし・さな) 1996年8月3日生まれ、福島県出身
諸橋沙夏(もろはし・さな) 1996年8月3日生まれ、福島県出身

センターでも気負わなくていいと思わせてもらえて

――今回は衣織さんが表題曲で初のセンター。「やった!」という感じでした?

野口 マネージャーさんから電話で聞いて、嬉しいというよりは「エッ?」と頭の整理がつかない感じでした。「どうしよう……?」と焦ってしまって。私は性格的に責任とか考えすぎてしまうんです。そしたら、すぐ杏奈から「考えすぎなくていいからね」と連絡が来て、救われました。イコラブはセンターがめちゃめちゃ頑張らないといけないグループではない。1人1人が頼りになるから、私が気負わなくてもいい。そう思えて、気持ちが落ち着きました。

山本 この曲はすごく衣織に合うと思いましたけど、衣織の性格は全員知っているので。「きっと今、不安でハーッとなっているだろうな」と勝手に考えて、連絡したんです。

――<君のままで生きてほしい>と歌うこの曲は、衣織さんに合うと?

山本 衣織に一番歌ってあげたいと思いました(笑)。指原さんも「衣織~!!君のままでいきておくれ〜!!!」とツイートしていたように。

野口 杏奈からもらった言葉や指原さんのツイートを見て、私が「自分らしく生きてね」と思われているのを感じたので、この曲に説得力を出したい気持ちはすごくあります。

山本 イコラブらしい歌詞でもあるんですよね。楽屋でも「偉いよ」とか、メンバーを肯定していくグループなので。

野口衣織(のぐち・いおり) 2000年4月26日生まれ、茨城県出身
野口衣織(のぐち・いおり) 2000年4月26日生まれ、茨城県出身

できなくて泣くより、できることを伸ばそうと

――杏奈さんは以前、「イコラブは自己肯定感の低いメンバーが多い」と話していました。

山本 昔は“ネガティブグループ”と言われていました(笑)。でも、最近はそうでもない気がしています。衣織もセンターに立って悩んでしまわないか心配していたら、思ったより前向きに引っ張ってくれていて。

大谷 昔は「こうしなきゃ」とか「自分はこうあるべき」と決めつけて、できないのが辛くて泣いてしまうことが多かったんです。今は「ダメなところもメンバーに見せていけばいい」というマインドになりました。伸び伸びと立ち回れていると思います。

――舞香さんは昔からマイペースだったのでは?

佐々木 でも、みりにゃと同じで、できなくて家で泣くこともありました。今は他にできるメンバーがいるから、自分が全部できなくてもいいやと。できることを伸ばしていきたいと思うようになりました。私のモットーが「人にやさしく。自分にもっとやさしく」なので(笑)。歌詞に<生きていれば それだけでいい>とある通りです。

諸橋 母がよく、私が「今日はこういう仕事」と話すと、「1日楽しんでね」と言います。「楽しめるかな?」と思う日もありますけど、無理にでも笑っていたら、楽しくなってくるんです。イコラブの楽屋ではたくさん笑うので、1日が「今日も楽しかったな」で終わります。

――イコラブの楽屋はそんなに楽しいんですか?

諸橋 みんな面白いです。5年前だったら、みりにゃはあまり話に入ってこなかったのが、最近は聞いてないかと思ったら、フンフン笑ってくれて(笑)。

山本 みりにゃを笑わせられたら嬉しい!

諸橋 (瀧脇)笙古も聞いてないフリしてニヤニヤしているし、みんなが一緒の空間にいることをすごく感じます。

佐々木 さなつん(諸橋)はモノマネをしてくれます(笑)。

諸橋 メンバーのモノマネが大好きで、最近はひとつの曲を1人ずつの声で歌っていて。この前、杏奈とカラオケに行ったときは、(髙松)瞳と(齊藤)なぎさのユニット曲の『流星群』を、私がなぎさ、杏奈が瞳のパートで声マネをして歌いました。でも、杏奈は瞳のマイクの持ち方だけマネしていました(笑)。

山本 私は誰のモノマネもできなくて。

諸橋 杏奈のモノマネはみんなできます(笑)。特徴ある声で、CDを聴いたら杏奈だとすぐわかるので、いいなと思います。

佐々木舞香(ささき・まいか) 2000年1月21日生まれ、愛知県出身
佐々木舞香(ささき・まいか) 2000年1月21日生まれ、愛知県出身

空気を変えるようにAIっぽく歌いました

――『Be Selfish』は曲調的には展開が目まぐるしいですね。

諸橋 ラップとかいろいろ入って、軽いところと重いところがあって、面白い楽曲だと思います。たぶん1回では飲み込めなくて、何回か聴いてハマっていくのかなと。2Aの樹愛羅の<私 君のこと 大切だから>は、他の人が歌ったら絶対キンキンするのに、AIみたいですごくハマっていて。

大谷 かわいいよね。いいアクセントになっています。

齋藤 この曲の中では高いパートで、最初「ここ私なの?」と思いました。センターの衣織と掛け合いで歌って、ディレクターさんには「空気が変わる感じに」と言われたので、AIっぽさも意識しました。

――沙夏さんは英語混じりのラップをカッコよく歌っていて。

諸橋 今回のラップはめちゃめちゃ苦戦して、レコーディングでは3回に1回しかロレツが回りませんでした(笑)。ライブで噛まないか心配。英語の発音もカッコ良くキメたいです。

――衣織さんはセンター曲として、より気合いも入りました?

野口 いつも通りの私で歌いました。キーがそんなに高くなくて、歌いやすかったです。私は声が低いので、「笑顔で明るめに」と言われることが多いんですけど、今回はそれもなく、楽しかった印象があります。

佐々木 私はレコーディングが後のほうで、自分の歌割りの前の人の歌を聴いて、どう歌うか考えました。たとえば、衣織の<アイドルだってliving>のあとの<ナンセンスってShut Up>は、最初軽く歌っていたんですけど、衣織がカッコイイ感じだったから合わせてみようと、しっかり歌いました。

――さっき出た<生きていれば それだけでいい>も舞香さんのパートですね。

佐々木 そこは全人類に届けるつもりで(笑)、歌っています。

メンバーから提案をするようになりました

――カップリングに収録された映美里さんと齊藤なぎささんのユニット曲『わたし、魔法使い』は、メイクのことが入っていたりで、ハマってますね。

大谷 『Be Selfish』と同じく自己肯定感が上がる曲ですけど、こっちはみんなにというより、自分に対して歌っている曲かなと。自分を魔法使いだと思えば、何でもできる。なぎさと私らしさを入れてもらいました。

――朝起きてミラーの前に座るときは、こんな気分ですか?

大谷 そうですね。美容に気を遣うところや自分を甘やかしているところが、私っぽいなと思いました。キー的にもすごく歌いやすくて。イコラブの曲はいつも高くて大変なんですけど、これは全部地声で出せました。

――5周年記念コンサートが代々木第一体育館で行われますが、毎年会場が大きくなっていきますね。

山本 今まではメンバーから「こういうことをしてみたい」とか言えなかったんですけど、今回は指原さんやスタッフさんに提案をさせていただきました。5周年はキリがいいので、お祭りっぽく楽しみたいと、メンバーで話しました。

諸橋 代々木第一体育館は渋谷や原宿に行くと絶対見るし、アーティストさんのライブを観に行ったこともあるので、自分たちが立てるのは嬉しいですね。

パフォーマンスと運動は力の使い方が違うので(笑)

――10月には「イコノイジョイ大運動会」があります。=LOVEは以前、≠MEに勝利しました。

野口 あれから何年も経っているので。ニアジョイ(≒JOY)ちゃんには運動神経のいい子が集まったと、ファンの方から聞きました。若いですしね。

山本 「こっちが勝つには、野口衣織を13周走らせるしかないね」と話しています(笑)。

野口 私ももう22歳なので。10代と争うにはちょっと……。

山本 ハンデが欲しいよね(笑)。

諸橋 ライブでもイコラブはユニット曲が増えて、出番のお休みがある分、たまに10何曲連続でやるセットリストだと、体が思うように動かないんです。自分では先まで進んだつもりでも、2歩くらいしか行ってなくて「アレ?」という(笑)。私は運動会では、解説席で実況担当でいいです(笑)。

――最年長26歳の沙夏さんは普段も、たとえば階段を昇ると息切れするようになったり?

諸橋 まず階段を使いません(笑)。あとは休憩しながら歩いて、ちょっと飲み物も摂らないと、目的地まで辿り着けないんですよ(笑)。電車の乗り換えダッシュもできなくなって、余裕を見て出掛けないと遅刻しちゃいます。

――最年少17歳の樹愛羅さんは、まだまだいけますか?

齋藤 私は太ももに筋肉がないんです(笑)。ずっとふくらはぎで歩いています。

諸橋 どういうこと(笑)?

齋藤 最近は階段も太ももを意識しながら昇っていて、筋肉痛なんです。最年少なので運動会で活躍できるように、ちゃんと太ももを使って走りたいです(笑)。

――映美里さんは美容に力を入れてますが、運動系は?

大谷 たまに筋トレをするくらいです。私は走ってもダンスをしても汗をあまりかかなくて。涼しい顔でやってしまうので、「もうちょっと頑張れるんじゃない?」と思われがちですけど、実はすごく頑張っているんです(笑)。

――皆さん、ステージではバリバリに踊ってますからね。

野口 パフォーマンスでは力の使い方がうまくなってきたんだと思います。走るときはまた使うところが違いますからね。私も階段は使いません(笑)。

山本 私は運動は結構好きです。この前も撮影の合間にメンバーが寝ていたとき、小道具でボールとグローブがあったので、スタッフさんとキャッチボールをしていました(笑)。

――念願の広島カープの始球式の話がいつ来てもいいように?

山本 はい、練習しています(笑)。

大谷映美里(おおたに・えみり) 1998年3月15日生まれ、東京都出身
大谷映美里(おおたに・えみり) 1998年3月15日生まれ、東京都出身

唐突にゾンビメイクの写真が送られてきて(笑)

――5周年で上昇カーブが続いているイコラブですが、今後のさらなる躍進のために強化したいことはありますか?

山本 前回のツアーくらいから、振付の修正を昔よりするようになりました。ビデオを観て「はい、ここ違う!」と取り締まっています(笑)。

佐々木 メンバー同士、気がついたことを言い合って。

山本 あと、個人仕事もそれぞれ頑張っているので、グループに帰ってきたときにもっと強くなれたらいいかなと

――舞香さんはドラマ『生き残った6人によれば』に出演していました。

佐々木 ゾンビメイクが楽しかったです(笑)。

山本 唐突にゾンビメイクした写真だけ送られてきて、ビックリしました。夜中だったので、眠れなくなるからやめてほしい(笑)。

佐々木 特殊メイクはずっとやりたかったので感動して、誰かに送るしかないと思ったんです(笑)。

山本 私はゆるりと広島ロケとかしたいですね。

齋藤 私はゲームのお仕事をしたいです。あと、ノイミー(≠ME)ちゃんの栃木出身の2人が「とちぎ未来大使」になったんですね。「私も栃木出身なのに」と思ったので(笑)、もっとアピールしたいと思います。

――今、栃木の良さをPRできますか?

齋藤 いちごがおいしいです!

山本 それだけだと大使になれないから(笑)。確かに、イコラブでは誰も○○大使をやっていないんですよね。

佐々木 杏奈は広島でできそうなのに。

山本 だいぶ地元アピールをしていますけど、広島はライバルが多いんですよね。でも、なりたいです! 今、目標ができました(笑)。

齋藤樹愛羅(さいとう・きあら) 2004年11月26日生まれ、栃木県出身
齋藤樹愛羅(さいとう・きあら) 2004年11月26日生まれ、栃木県出身

=LOVE(イコールラブ)

指原莉乃のプロデュースで、2017年4月に結成。同年9月にシングル『=LOVE』でメジャーデビュー。2021年1月に日本武道館2days公演を開催。同年5月に1 stアルバム『全部、内緒。』を発売。メンバーは11人。

『Be Selfish』

9月28日発売

Type-A・B・C(CD+DVD) 1650円(税込)

Type-D(CD) 1100円(税込)

Type-A
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Type-D
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芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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