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アイドルのコンプレックスは? =LOVEが新センターの失恋ソングで「優しい嘘を求める心に共感」

斉藤貴志芸能ライター/編集者
左から諸橋沙夏、大谷映美里、佐々木舞香、野口衣織、髙松瞳、山本杏奈 撮影/松下茜

指原莉乃プロデュースで5年前にデビュー以来、上昇カーブを続けるアイドルグループ、=LOVE(イコールラブ)。11枚目のシングル『あの子コンプレックス』では表題曲で初めて佐々木舞香がセンターに立った。女性の複雑な心情を描いた失恋ソングで、MV再生数はかつてないペースで伸びて、発売を前に600万回を突破。メンバーから佐々木ら6人に現在のグループの状況を含めて聞いた。

ツアーの会場で女性がさらに増えました

――開催中のツアーでは、山口のような地方でもイコラブ人気の盛り上がりは感じましたか?

大谷映美里 毎回MCで「地元の人は?」と聞くと、半分くらいいました。

山本杏奈 あと、どの会場も女の子が多いです。

――前から6~7割くらい女性でしたが、さらに?

佐々木舞香 多くなりましたね。

大谷 このツアーですごく増えたように感じます。

髙松瞳 女の子が多いから新しい女の子も行きやすい、というのはあると思います。

――横浜アリーナや幕張メッセなど大会場でもコンサートをしてきましたが、ツアー初日の北海道公演のメイキング動画では、開演前に衣織さんがだいぶ緊張していたようで。

野口衣織 プレッシャーに弱くて、今でも緊張しない日はありません。1曲歌ってしまえば大丈夫ですけど、それまでは震えるような怖さがあります。

諸橋沙夏 私はライブでは楽しい感情しかないですね(笑)。緊張したことはありません。

佐々木 どっちもいて、いいね(笑)。

――仙台公演で衣織さんが「コケた」というツイートもありました。

野口 初めてステージでコケました(笑)。

大谷 ごめん、ごめん。私が原因なんです。

野口 ジャンプして着地して、一歩踏み出したところにみりにゃ(大谷)の足があって。

大谷 私が足を引っ掛けたみたいになっちゃって。

野口 ズコーッとなったのでなくて、ニワトリみたいにコケッとなって、面白かったです(笑)。

センターでも今までと変わりません

――『あの子コンプレックス』では、舞香さんがセンターになることが先に決まっていて、曲が来たんですか?

佐々木 どうなんでしょう?

髙松 指原さんが舞香のセンターに合わせて曲を書いたと言ってました。

佐々木 ……だそうです(笑)。

――舞香さんはこれまで『しゅきぴ』とかカップリング曲でのセンターはありましたが、表題曲だとまた違いますか?

佐々木 特にいつもと変わりなくやっています。前に人がいないので振りを間違えられないな、というくらいですね(笑)。

――嬉しさもプレッシャーもそこまではなく?

佐々木 はい。普段通り、みんなで作り上げている感じです。

――瞳さんも今まで「センターは特に意識してない」と話していましたが、今回のシングルは違う気持ちで臨めたり?

髙松 全然違うかもしれません。センターでなくなって、今までプレッシャーがあったんだと感じたのは事実です。

男性は女の子の気持ちが勉強できます(笑)

――『あの子コンプレックス』は舞香さんセンターに合ってますか?

諸橋 舞香は失恋とか切ない感じの曲は向いていると思います。瞳とは違う良さがあって。『しゅきぴ』の舞香もかわいいですけど。

山本 私もめちゃめちゃハマっていると思いました。舞香の歌声はすごくきれいなので。

大谷 ひと筋縄ではいかない、ちょっとドロッとした女の子の感情は、舞香の表現と合いますね。

――舞香さん自身はどう思います?

佐々木 ハマるかはわかりませんけど、『しゅきぴ』とは歌い方が全然違って、感情が忙しいです。女の子にすごく刺さる曲だし、男性の方にはお勉強曲(笑)。イコラブには女の子の気持ちを勉強できる曲がたくさんあって、またひとつ増えたなと。

――映美里さんから「ひと筋縄でいかない」という言葉も出ましたが、複雑な女性の心情が歌われていますね。

大谷 特にひと筋縄でいかないと思ったのが、2サビの<誰かに負けたわけじゃないって事 目を逸らさずに言ってよ>です。女の子って嘘でもいいから、自分を安心させるやさしい言葉を言ってほしいと、心のどこかで思っているんですよね。<優しい嘘>を求めるところは、すごく共感できます。

相手の男の人が良くないと思います(笑)

山本 1番で<愛だけが欲しい>と言っていたのが、最後には<愛なんてもういらないよ>になっていたり、感情の変わり方が激しくて。たぶん本当は愛を欲しいままなのに、自分を守っているところがザ・女子かなと。

野口 複雑だけど、この子にとってはきっと全部が本音。すごく切なくて、苦しくて、悲しくなりますね。同じ人に感じていることを違う雰囲気で伝える指原さんの作詞力が、すごいなと思います。感情移入もしやすくて。

諸橋 この相手の男の人は良くないと思うんです(笑)。<宝物じゃないなら大事にしないでほしい>というのが切なくて。そこに<あなたは少し水を足す>ということは、男の人がまた何かしたんですよ(笑)。

――やさしいのかもしれないけど、思わせぶりなところもあるようですね。

諸橋 ひどいですよね(笑)。この女の子を救ってあげたくなります。

髙松 私はこういう女の子の気持ちはわかりません。自分とはジャンルが違うので(笑)、あまり深読みはしませんでした。でも、<まだ好きでごめんね>とか悲しいですね。シンプルにグッときました。

MVは「泳げません」と言ったらCGに(笑)

――舞香さんは以前のセンター曲『夏祭り恋慕う』について、ドラマ『Nのために』とリンクしたとのことでした。今回はそういうのはありました?

佐々木 ありました。たぶん皆さんはわからないので、言うのはやめておきますけど、私の中では完全にピッタリでした。今回の曲は“海の底”がテーマで、私のイメージした男性も通り名が“深海”なんです。海の底でも息ができるように助けてくれて、その人自身は陸に上がろうとする。ほぼ人魚姫みたいな。

諸橋 そういうこと? すごーい!

佐々木 私が勝手に想像しただけですけど。『あの子コンプレックス』の“あの子”に当たる人は陸にいて、“深海”の人は1人で上に行ってしまって、自分だけが沈んでいく。この歌詞を読んだ瞬間、「あれだ」と思い出しました。それで、すごく悲しくなりました。

――MVでは、まさに舞香さんが海に沈んでいくシーンがあります。あれはどう撮ったんですか?

佐々木 最初「佐々木さん、泳げますか?」と聞かれたんですけど、「泳げません」と言ったら、CGになりました。V字型のイスに座って撮って。私が泳げていたら、本当に沈んでいたかもしれません(笑)。

「オリャーッ!」と叫びながら花びんを投げて(笑)

――皆さんが物を投げるシーンもあります。

大谷 私は花びんを投げました。「オリャーッ!」って(笑)。

佐々木 本当に「オリャーッ!」と言ったの?

大谷 言いました。見ていた衣織に「怒りの表情、出ていた?」と聞いたら、伝わってないみたいでした(笑)。

野口 みりにゃの「オリャーッ!」はかわいくて、癒されちゃいました(笑)。私もアクセサリーを投げました。

――衣織さんも「オリャーッ!」と(笑)?

野口 私は暴言を吐いてましたね。「何でだよーっ!」みたいな(笑)。

――舞香さんはイスを投げてました。

佐々木 あのイスがめちゃめちゃ重くて! 窓の外にスタッフさんがいて、ブルーシートで受け止めてくれたんですけど、窓枠に当たっちゃいそうだったり、人に当てそうだったりで、怖くて投げられませんでした。最初はイスをただ外に置いてしまって(笑)、何度か撮りました。

みんなでストーブを囲んで青春しているなと

――他にMV撮影で印象に残っていることはありますか?

山本 それぞれ涙っぽいシーンを撮ったんですけど、私が切ない表情をしていたら、後ろで舞香と(齋藤)樹愛羅が「杏奈ちゃん、悲しいんだね」「ああ、泣いちゃう」とかアフレコしている声がずっと聞こえてきて。笑いそうになっちゃいました(笑)。

佐々木 本当に申し訳ない(笑)。聞こえているとは思わなかったので。杏奈がリアルに悲しげで、かわいそうになっちゃったんです。

髙松 ダンスシーンを洞窟みたいなところで撮って、楽屋から移動する車の中で、みんなで『インディ・ジョーンズ』のテーマを歌ってました(笑)。

諸橋 ♪テーテレッテーって(笑)。

髙松 撮るときは『インディ・ジョーンズ』から切り替えて、悲しい表情になりました。

諸橋 撮影したのがだいぶ前で、すっごい寒かったんです。ストーブが1個しかなくて、みんなで輪になって当たっていたのが、めっちゃ青春してました。そのときの映像を保存しています。

野口 みんなでストーブに当たっていて、青春っぽかったから「星を作ろうよ」と言ったら、11人が一斉にザーッと両手を出して。星というよりウニみたいで、気持ち悪くなりました(笑)。

イヤだった涙袋がチャームポイントに

――『あの子コンプレックス』とは意味が違いますが、皆さんはコンプレックスってあります?

髙松 小学生の頃、涙袋が大きすぎて、みんなと違うなと思って、すごくイヤだったんです。だけど中学生になったら、涙袋メイクが流行って。「これはあっていいものなんだ」と、コンプレックスからチャームポイントに変わりました。

山本 私は耳がお猿さんみたいに立っているのがイヤで、いつもテープで止めようかと思っています(笑)。

佐々木 でも、私が「イヤリングが映えるから耳は立っていたほうがいいよ」と言ったんです。

山本 丸いイヤリングがちゃんと縦になってくれるから、そこだけはチャームポイントになるかなと。

佐々木 私は逆に寝ている耳なんです。だから、杏奈とお揃いで買った丸いピアスが、私だけ牛の鼻輪みたいになって、恥ずかしかったです(笑)。

――そんなことを補って余るくらい、いいところもあるでしょうけど。

佐々木 髪が直毛です。

野口 本当に羨ましい。最高です。

佐々木 そこだけは自信を持ってます。雨の日もうねらないし、お利口な髪です(笑)。

諸橋 私はこう見えて、すごく人見知りなんです。仲良くなったら、めっちゃしゃべりますけど、最初は絶対警戒してしまって。でも、初対面の方には必ず「ハーフですか?」と聞かれるので、自分から話さなくても良くて。コンプレックスが役に立つところです(笑)。

――「ハーフですか?」と聞かれて、何て答えるんですか?

諸橋 「よく言われますけど、普通に福島生まれです」と。そこからは自分の実力でしゃべらないといけません(笑)。

二択は絶対外すので逆のことをされます(笑)

野口 私はコンプレックスはいっぱいありますけど、手は大きいです。

佐々木 指が長い。だから、ダンスも映えるよね。

野口 手がきれいと言っていただくのは嬉しいです。でも、指は長いのと同時に柔らかくて、親指とかめっちゃ反っちゃって……(反らしてみる)。

5人 すごーい!

野口 だから、顔に手を当てて、かわいいアイドルポーズをしても、「指が反ってる!」というほうに皆さんの目が行って、キモくなってしまいます(笑)。

諸橋 つかみ取りをしてほしいね(笑)。

野口 やったことないけど、いっぱい取れるかも(笑)。母は足が大きくて、私の足は普通ですけど、それが手に来たかもしれません(笑)。

――そんなこと、ありますか(笑)? 映美里さんは周りから見たら、羨ましいところだらけかと。

大谷 私は人に言われたことを3秒で忘れます(笑)。あと、二択を絶対に外します。メンバーに「これ、どっちだっけ?」と聞かれて答えると、絶対違うほうが合っていて(笑)。

諸橋 本当にそう(笑)。

佐々木 最初の頃、みりにゃとシンメで「ここは(立ち位置)○番だった? それとも×番?」と聞いて、言われた通りに立つと違うのがだんだんわかってきて、逆のほうに行くようになりました(笑)。

大谷 それでみんなを正解に導けるのが、私のいいところです(笑)。

――自分でも、思ったことと逆のことをするようにしていたり?

大谷 それはダメなんです(笑)。自分が「こっちだ」と思って、「でも、私が思うことは違っているから」と逆をやると、また違うんですよね(笑)。

「このグループで良かった」といつも思います

――『あの子コンプレックス』のMVは公開10日で500万回再生を突破しました。イコラブ人気はまだまだ高まりそうですか?

山本 世間的に自分たちが今どれくらいなのかは、私たちが一番わかってないかもしれません。ただ、ツアーで回れる都市が増えているのは、実感します。

――今年9月でメジャーデビュー5周年。≠MEに続く第3の姉妹グループ≒JOYも誕生しましたが、それも=LOVEの成功があってこそ。もともとは指原莉乃さんプロデュースとはいえ、ハロー!プロジェクトや48グループのような母体がなかった中で、改めて振り返れば大健闘ですよね。

佐々木 徐々に徐々に……という感じです。

山本 楽屋でメンバーがよく「イコラブで良かった」と言っているんです。自分たちのグループをこんなに好きでいられることが、何より素敵だと思います。

諸橋 ライブ中にメンバーと目が合うだけで、泣いちゃいそうになるんです(笑)。イコラブにいて幸せだと思う瞬間は多いですね。

野口 最近一番そう思ったのは、私がコロナに感染してしまったとき、瞳がLINEで「衣織の家の住所を教えて」と聞いてきて、Uber Eatsの置き配を頼んでくれたんですよ。「食べたい物はある?」って、お金も払ってくれて。「何てやさしいんだ!」と思いました。

髙松 たぶん衣織は何も食べてないだろうなと思って。

野口 白いたい焼きを届けてもらいました。

髙松 復帰して痩せた衣織を見て、もうちょっと栄養のあるものを勧めれば良かったと思いました(笑)。

野口 舞香からも「何でもやるから言ってね」とか、みんなの連絡が届きました。

楽屋でのすべての会話に入りたくて(笑)

大谷 私も楽屋でみんなでゲラゲラ笑っているとき、楽しいなと思います。

諸橋 みりにゃは話に乗ってこないんです。でも、フン、フンと笑っていて(笑)。

野口 鏡を見ながら(笑)。

諸橋 「えっ? 聞いていたんだ」みたいな(笑)。

大谷 実は全部聞いています(笑)。

佐々木 私は全部の会話に入りたいから、右と左で別の話をしていても、両方に「そうだよね」、「私もそう思っていたよ」とか言ってます(笑)。

大谷 聖徳太子(笑)?

山本 私はオーディションにたくさん落ちてきたのも、イコラブに入るためだったんだと思っています。どれだけメンバーが好きなんだと思われそうで怖いですけど、本当に好きです。告白しちゃった(笑)。

――メンバーの誰かがが好き、というわけではなくて(笑)。

山本 何かで1人を選ぶのは、アンケートでも本当に悩んでしまいます。みんな違う良さがあるので、語るなら1人1時間は欲しいです(笑)。

――そうしたグループの良さは、『あの子コンプレックス』にも表れていますか?

佐々木 失恋の曲にも、みんなの表現力が合わさって発揮されています。まだイコラブを知らない方にも届けられるように頑張っていきます。

撮影/松下茜

代々木アニメーション学院提供
代々木アニメーション学院提供

=LOVE(イコールラブ)

指原莉乃が代々木アニメーション学院のバックアップのもと、プロデュースするアイドルグループ。2017年4月に結成。同年9月にシングル『=LOVE』でメジャーデビュー。2021年1月に日本武道館2days公演を開催。同年5月に1 stアルバム『全部、内緒。』を発売。メンバーは11人。

大谷映美里(おおたに・えみり) 1998年3月15日生まれ、東京都出身
大谷映美里(おおたに・えみり) 1998年3月15日生まれ、東京都出身

佐々木舞香(ささき・まいか) 2000年1月21日生まれ、愛知県出身
佐々木舞香(ささき・まいか) 2000年1月21日生まれ、愛知県出身

髙松瞳(たかまつ・ひとみ) 2001年1月19日生まれ、東京都出身
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野口衣織(のぐち・いおり) 2000年4月26日生まれ、茨城県出身
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諸橋沙夏(もろはし・さな) 1996年8月3日生まれ、福島県出身
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山本杏奈(やまもと・あんな) 1997年11月30日生まれ、広島県出身
山本杏奈(やまもと・あんな) 1997年11月30日生まれ、広島県出身

『あの子コンプレックス』 5月25日発売

Type-A(SACRA MUSIC)
Type-A(SACRA MUSIC)

Type-A・B・C(CD+DVD) 1650円(税込)

Type-D(CD) 1100円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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