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内田理央が20代の最後に5年ぶりの写真集 「ぷりぷりした体にしてパンチラで沸きました(笑)」

斉藤貴志芸能ライター/編集者
写真集『PEACH GIRL』より(撮影/三瓶康友)

女優として躍進が目覚ましい内田理央が5年ぶりの写真集『PEACH GIRL』を発売する。20代の最後を飾る1冊で、エロとかわいいを両立させ、男女ともに楽しめるようにしたという。もともと芸能活動の始まりだったグラビアへの想い、30代を迎えるに当たっての展望などを聞いた。

お尻カットが30ページもあります

――写真集を5年ぶりのタイミングで出すのは、何か理由があったんですか?

内田 お話をいただいたのが、ちょうど20代ラストという時期で、ぷりぷりしたグラビアをやるなら今だなと思いました。5年前に出した写真集がちょっと背伸びした大人っぽい雰囲気だったので、20代にやり残したことがないように、キュンとするかわいさを詰め込みました。

――撮影の1~2ヵ月前からトレーニングをしていたとか。

内田 はい、やりました。普通、男性向きのグラビアを撮るときは適度な肉感があったほうがいいと思うので、そんなにストイックなトレーニングはしないんです。逆に女性誌の場合は、ヘルシーな体作りをしていて。今回はその中間ぐらいのぷりぷりした体を目指して、少しトレーニングしたり、普段よりケアに気をつかいました。

――微妙なラインを狙ったわけですか。

内田 意外と繊細なところかもしれません。でも、人生の中で写真集を出せることはもうないかもしれないので、後悔しないようにしたかったんです。『PEACH GIRL』というタイトルから連想されるように、お尻カットが30ページもあって。Oバックとかハート型に穴が開いていたりとか、お尻がかわいく見える下着もたくさん出てきます。

写真集『PEACH GIRL』より(撮影/三瓶康友)
写真集『PEACH GIRL』より(撮影/三瓶康友)

昭和チックな袋とじに憧れがあったので

――ミニスカでボーリングをしている写真もいいですね(笑)。

内田 あれは一番お気に入りです。今回、“レトロかわいい”というテーマもあって、ボーリングのパンチラ加減は、『タッチ』とか『うる星やつら』とか『らんま1/2』の時代の、ちょっとエッチでドキッとするヒロインを表現できたと思います。しかも、機械の風でハプニング的なパンチラだったんです。スタッフさんはほぼ女子でしたけど、「わーっ、すごーい!」と盛り上がりました(笑)。

――「自分史上で一番脱ぎすぎ」とのコメントもありましたが、最初から脱いでいこうと?

内田 そんなことはなかったんですけど、袋とじにすごく憧れがあって。私の世代はデジタルの時代に入っていたので、袋とじというものに出合ったことも開けたこともないんです。そういうレトロなサプライズも取り入れました。すごくエロいわけではないですけど、昭和チックなドキッとする感じで、男女ともに楽しんでいただけたらいいなと。

――自分からアイデアを出したりもしたんですか?

内田 私の意見も取り入れてもらいながら作りました。全体的なコンセプトとして、エロとかわいいのバランスを取りたいとか。ひじがおっぱいに見えるトリックアート的な写真は、インスタグラムで先行カットとして出したら、皆さんが「ダマされた」と言ってくれたので、狙い通りで正解だったと思います。

写真集『PEACH GIRL』より(撮影/三瓶康友)
写真集『PEACH GIRL』より(撮影/三瓶康友)

コンプレックスの良い見せ方も学びました

――今は女優活動が多くなった中でも、「私はグラビア出身」と話されていますが、もともとやりたいことだったんですか?

内田 最初は若干、抵抗がありました。でも、グラビアって女優さんへの登竜門とかステップアップのイメージがあって、私も始めたんです。やっているうちに徐々にグラビアの魅力に気づいて、すごく好きになりました。今はグラビアをたくさんやってはいませんけど、モデル業にも女優業にも役立つものがあるので、すごく大切です。

――グラビアの魅力はどんなことだと?

内田 モデル業はお洋服やメイクを素敵に見せるものですけど、グラビアは自分をきれいに見せるために自分と向き合うんです。自分の見せ方や、体のコンプレックスがある部分をどう良く写してもらうかは、グラビアで学んだと思います。

――ぶっちゃけ、ルックスには最初から自信があったのでは?

内田 まったくないですね。今でも自信があるとは言えません。嫌いな部分がほとんどですけど、見せ方によっては好きになれることもありますね。

――グラビアを始めた頃は、他の人の写真集を見たり、研究もしたんですか?

内田 周りがグラビアアイドルの子ばかりだったので、一緒に撮影しながら教えてもらったり、作品もいろいろ見ました。それまで自分でグラビアを見たことがなかったので、やるならちゃんと勉強しなきゃと。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

グラビアでやり残したことはもうありません

――今まで出してきた写真集などで、転機になったとか印象深い作品はありますか?

内田 転機はないかもしれません。撮影で沖縄やグアムに行って、楽しかったんですけど、スケジュールがすごくキツくて。

――3日間、朝から晩まで撮影とか、あるみたいですね。

内田 体のラインが出るので、好きに食べられるわけでもなくて、体力的にも精神的にも大変なことが多かったです。でも、今回みたいに自分からアイデアを出したり、制作会議から加わると、すごく楽しくて盛り上がります。

――10年前に出した最初の写真集を今見ると、どう思います?

内田 普通に若いなと思います(笑)。何も知らないからこそ、できる表情やポージングが、今見るとすごく素敵。でも、今これをやろうとしてもできないなと。写真集は本当に思い出深いです。

――『PEACH GIRL』は20代ラストの写真集ということですが、30代になってもグラビアはやるんですか?

内田 もうやり残したことはないので、今のところ、考えていません。またアイデアが浮かんで需要もあれば、もしかしたらヒョロッとやるかもしれませんけど。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

不思議な役がよく回ってくるのは面白いなと

――今後はますます女優業に力を入れていくわけですね?

内田 今一番頑張りたいと思うのがお芝居なので、女優を主軸にしていきたいです。

――主演したドラマ『来世ではちゃんとします』のシーズン2の製作も発表されましたが、あの性依存系の役も含め、かなり攻めたキャラクターも演じてますね。

内田 オファーをいただいたら、その都度考えてお仕事を選んでいます。新たなチャレンジとして自分にしかできないことや面白いと思ったことは、なるべく好奇心を持ってトライするようにはしていて。結構不思議な役が回ってくるので、それも面白いなと、毎回楽しみです。

――公開中の映画『リカ 自称28歳の純愛モンスター』では、刑事で婚約者が同僚という役を演じています。

内田 『リカ』はドラマも観させていただいていて、めちゃめちゃ面白くて。その映画版で、リカと対峙して追い掛ける役だったので、責任重大だと思いました。リカに負けない存在になろうとしましたけど、現場では演じてらっしゃる高岡早紀さんが本当に美しくてお茶目で。

――ドラマ『向かいのバズる家族』では、お母さん役でした。

内田 そうなんです。前回ご一緒したときはお母さんで、今回は大いなる敵というのは不思議な感覚でしたけど、撮影は楽しくできました。ストーリーはハードなサイコスリラーで、でもコミカルな部分もあって、『リカ』らしい映画になりました。

――刑事役という部分で意識したことは?

内田 今までも何度かやったので、新たに調べたりはしませんでしたけど、佇まいや姿勢には気をつけました。日ごろから信念を持って行動している人、というところを心掛けて。

――長期的な展望で、女優として目指しているものはあるんですか?

内田 特にないです。目の前にあることをずっと頑張っていたら、いつか自分の中で何かが見えるのかなと思いつつ、明確な目標は作っていません。そのときの自分の直感と、あとは運命に身を任せます。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

30代は好きなものを選んでいけたら

――もうすぐ30代に入ることは意識してますか?

内田 周りからはよく聞かれますけど、自分ではあまり意識していません。30歳はすごく大人なイメージだったのが、自分がそうなる実感はないというのが正直なところです。感覚は高校生の頃とまったく変わってない気がしていて(笑)。良い意味でも、悪い意味でも。

――ものごとの好みが大人になってきたところもないですか?

内田 そういうのはちょっと感じます。たとえば出掛ける場所が、きらびやかな遊園地やインスタ映えする食べ物が出るお店ではなくなって、今は趣きのある古き良き空間みたいなところに魅力を感じます。昔からやっているレトロな喫茶店とか、老舗のお菓子屋さんとかを巡るのが好きで、旅行なら歴史のある街に行ってみたい。そこで小さな発見をするのが喜びになりました。

――食の好みも変わりました?

内田 お肉が子どもの頃より食べられなくなりました(笑)。この1~2年はずっと中華にハマって、よく家で麻婆豆腐や小籠包を食べています。

――20代は充実していたと思いますが、30代はどう過ごしますか?

内田 自分で好きなものを選んでいけるのが30代だと、勝手に思っています。我慢せず、好きなように遊んで、好きなものを食べて、お仕事は変わらず一生懸命やる。それで、だんだん自分の周りに好きなものや人たちが増えて、大切な場所ができたらいいなと思います。あとはコロナの状況が落ち着いたら、もっと旅行して世界を知りたいです。

撮影/松下茜
撮影/松下茜

Profile

内田理央(うちだ・りお)

1991年9月27日生まれ、東京都出身。

スカウトから2010年にデビュー。2015年より『MORE』でモデル。2014年に『仮面ライダードライブ』で本格女優デビュー。主な出演作はドラマ『おっさんずラブ』、『向かいのバズる家族』、『来世ではちゃんとします』など。映画『リカ 自称28歳の純愛モンスター』が公開中。舞台『物語なき、この世界。』に出演(7月11日~8月3日/Bunkamuraシアターコクーン、8月7日~8月11日/京都劇場)。ラジオ『内田理央の明日、なに着よ?』(TOKYO FM)でパーソナリティ。

『PEACH GIRL』

6月23日発売 2700円+税 主婦と生活社 

撮影/三瓶康友

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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