1台ですべてをこなせる万能選手 今150ccスクーターが面白い!

画像出典:Webikeニュース

近距離ではジャストスタンダードな125cc

コロナ禍の影響によりソーシャルディスタンスな乗り物として、原付や小型バイクが売れているという話を以前にもレポートしたが、その中で最近注目されているのが150ccクラスのスクーターである。

スクーターと言えば原付一種(50cc以下)か原付二種(125cc以下)と思われがちだが、少数派ながらそれより大きなクラスも存在する。主には150ccクラス、250cc~400クラス、それ以上の大型スクーターなどだ。

▲ホンダ ADV150
▲ホンダ ADV150

手軽で便利で経済的なスクーターは通勤・通学をはじめとする近距離コミューターとして最適な乗り物のひとつであることは間違いない。これは海外でも同様だ。ただ、日本において50ccは法的な事情から30km/h速度規制や二段階右折などの制約があり、加速力などの性能面も含めて実際のところ使いづらいことも事実だ。

その点、125ccクラスは50ccのような法的規制も無く普通のバイクのように走れるし、市街地ではクルマをリードする加速力もあり二人乗りもできるなど、日本のスクーター界においては125ccクラスがジャストスタンダードであると言っていいだろう。

▲ホンダ PCX150
▲ホンダ PCX150

高速二人乗りもこなせる通勤スペシャル

ただし、弱点もある。125ccでは高速道路には乗れないのだ。その点、150ccクラスであれば堂々とタンデムで高速ツーリングもできてしまう。動力性能を考えたときに高速道路を安定して100km/h巡行できる最低限のラインが150ccクラスであり、その意味ではここからが本当のモーターサイクルの醍醐味を味わえるクラスということになる。

▲ヤマハ NMAX 155
▲ヤマハ NMAX 155

欧州でも通勤にスクーターを愛用するサラリーマンの姿をよく見かけるが、彼らはだいたい大都市郊外に住んでいてだいたい50km圏から高速道路で通ってくる。東京であれば埼玉・千葉・神奈川あたりから首都高を使って通うイメージだろう。

そうなると、アベレージ速度が高い向こうではやはり125ccクラス(欧州では50ccに相当)だと物足りない感じで、300cc前後のクラスが主流と聞く。これを前述の法規制や交通環境を含めて日本に置き換えると、150ccクラスということになるのだ。150ccクラスに乗るためには普通二輪免許(400cc以下)が必要になるが、どうせ免許を取るならそこまでいってしまおうという人なら、さらにスクーターの世界が広がるということだ。

▲ヤマハ マジェスティS
▲ヤマハ マジェスティS

郊外からのアクセスでは最強の150cc

では、150ccスクーターにはどんなメリットがあるかというと、まず先に挙げた高速道路に乗れることが最も大きなアドバンテージと言っていいだろう。移動距離を一気に伸ばすことができるのだ。つまり、時間短縮にもなるし、毎日がショートツーリングの様で気晴らしにもなる。

自分の経験上、東京郊外50km圏から通勤した場合、高速道路を使うのと使わないのでは最低30分は差が出る。理由は都市部に進むほど信号待ちなどの時間が長くなるからだ。

▲SYM DRG BT
▲SYM DRG BT

大都市部では信号間の距離は数十mから長くても200~300m程度だろう。そうしたストップ&ゴーが繰り返される場面でもオートマでギヤチェンジの必要がないスクーターは疲れ方が違うし、150ccスクーターの車体は125ccベースであることが多いため、渋滞路での機動性や取り回しやすさも同等レベルだ。

それでいて、加速は明らかに速い。仕事柄、スクーター専門誌などで一気乗りテストをする機会も多いが、スクーターの真骨頂である0→50mダッシュでも125ccが軒並み5秒台のところを150ccクラスは楽々4秒台に入れてくる。といっても、その時点での到達速度は50km/hを超える程度なので、ほぼ法定速度内での俊敏性をいかんなく発揮してくれる現実的な乗り物と言える。

ちなみに150ccクラスはディスクブレーキにABSなどを標準装備したモデルも多く、安全性も担保されている点もメリットだ。

▲キムコ Racing S
▲キムコ Racing S

スクーター本来の機性力と便利さに、さらに高速移動性能を加えた150ccスクーターは、通勤からツーリングまでこなせる、まさに公道最強のマルチプレーヤーと言えるだろう。個性派ぞろいなので、興味のある人は各メーカーのモデルをぜひチェックしてみてもらいたい。

※原文より筆者自身が加筆修正しています。

出典:Webikeバイクニュース