【大型電動スポーツバイク試乗速報】デカい2ストマシンのような加速感でしかも軽い!

ゼロモーターサイクルズ「SR/F」 写真出典:Webikeバイクニュース

米国の電動バイク専門メーカー、Zero MotorCycles(ゼロモーターサイクルズ)の電動大型バイク「SR/F」に試乗してきた。

ゼロモーターサイクルズは歴史の浅い電動バイク界において老舗的な存在だ。最近でこそBMWやハーレー、キムコなどの既存メーカーがスポーツタイプの大型EVを続々と発表・投入しているが、それ以前から既に市販車を発売してきた経緯がある。

今回国内導入されたのは「SR/F」というニューモデルで、福岡にある電動バイク専門ショップのXEAM(ジーム)が輸入。すでに全国約200店舗での取り扱いが決まっているという。

110psで220kg、車体構成もほぼバイクと同じ

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「SR/F」は日本では大型二輪扱いとなる完全なEVである。構造はEVらしくシンプルで、トラス状のスチールフレームに囲まれるように車体センター部分に収められているのが巨大なリチウムイオンバッテリー(最大定格容量14.4kw)。その後端部に最大出力82kw(110ps)/5000rpmを発揮するモーターが搭載されていてベルトドライブによって後輪に駆動力を伝達する仕組みだ。

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前後サスペンションはショーワ製のフルアジャスタブルタイプで、前後ディスクブレーキ&ラジアル4Pブレーキキャリパーを備えるなど最近のスタンダードな装備。スロットルと前後ブレーキなどの操作系はガソリン車と同じで、異なっているのはクラッチがないこと。またミッションレスなのでシフトペダルもない。車重は220kgとこのクラスのEVとしては軽量だ。

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大排気量2ストのよう 中速域の分厚いトルク感

車格的には600ccクラスのスポーツネイキッドといった感じで言われなければEVだとは気づかないほど。程よくアップライトなライポジで5インチのTFTメーターもカラフルで見やすい。5種類の走行モード(スポーツ、ストリート、レイン、エコ、ユーザー)が選べるが、試乗会が行われた袖ケ浦フォレストレースウェイに合わせて、最もアグレッシブなスポーツモードでピットアウトした。

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スロットルを丁寧に開ければジェントルでUターンも普通にできるが、ワイドオープンにすると豹変。新幹線のようなモーター音を唸らせてみるみる加速していく。分厚いトルクの波に押し出されていくような感覚はEVならでは。ストレートでは150kn/hまではそれこそ一気に到達する感じ。

中速域で爆発的な勢いを見せるところが2ストっぽい感じもする。半面、4ストマルチエンジンのようなピークを越えてからのオーバーレブ特性はあまり期待できない。

順番の関係でバッテリー残量35%から試乗したせいか、トップスピードは170km/h程度。カタログスペックは200km/h超なのでフル充電であればもう少し伸びそうだ。

家庭でも高速SAでも充電できる

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車体のバランスは通常のバイクと同じ感じで、切り返しも軽くサスペンションを含めて車体の挙動にも違和感はなかった。重量物であるバッテリーやモーターが車体の低い位置にあるため、コーナリングでは軽快感の中にも路面に張り付くような安定感もある。一点、サーキットレベルの走りではフロント荷重がもう少し欲しい感じもした。

また、スポーツモードではエンジンブレーキがほぼ効かない設定なので、これも2ストっぽくて慣れが必要だろう。ちなみにモードを下げていくに従いパワーの出方は穏やかになりエンブレも効くようになる。ユーザーモードがあるので、そのあたりを自在に設定できるのもEVならではだ。

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気になる充電だが、コネクターは100V/200V対応で家庭用電源の他、高速道路SAなどにある充電ステーションにも対応。ちなみに充電時間はレベル1(100V程度)で8.5時間、レベル2(200V程度)で4.5時間とのこと。最大航続距離は259kmとなっている。

日本での価格は300万円(税抜き)ということでガソリン車体と比べてしまうとまだ割高な感じはしてしまうが、作りもしっかりして高級感もあるし、なんといってもEVでしかも大型スポーツバイクという目新しさは捨てがたい魅力。2輪にもEV時代が到来するのか!? 機会があればぜひ試乗してみることをおすすめしたい。

※原文より筆者自身が加筆修正しています。

出典:Webikeバイクニュース