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日本郵便から「郵政カブ45周年記念切手」が発売!みんなの手紙を届けた“働くバイク”に思いを馳せよう

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
ホンダMD90 郵政機動車(通称:郵政カブ)

日本郵便が全国の郵便局で、ホンダ・スーパーカブの記念切手セットを発売することを発表しました。

正式名称は「ホンダMD90 郵政機動車フレーム切手セット(ミニチュアモデル付き)」で、今月12月16日(金)から全国の郵便局で申込受付を開始するそうです。

郵政カブを美しい水彩画とミニチュアで再現

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「ホンダMD90 郵政機動車」はスーパーカブをベースに郵便配達専用に設計・生産されたモデルで、1971年に初めて郵便局に配備されて以降、45年もの間、日本全国を走り続けてきました。

今回リリースされるのはフレーム切手と呼ばれるもので、1枚のシートに10枚分の52円切手が印刷されているタイプ。最近ではリオ五輪2016日本代表選手の公式フレーム切手などが記憶に新しいですね。

今回発売される切手セットでは、バックシートに淡い水彩画タッチでお馴染みの“郵政カブ”が描かれ、その下には1枚1枚が異なる構図で描かれた郵政カブの切手がミシン目入りで収められています。

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切手に使われている画像も本田技研工業監修のもと、実際に郵便局に配備されている車輌から撮り下ろし、郵便配達業務の経験がある切手デザイナーがイラストとして描き下ろしたものだとか。どうりで、カブ愛にあふれた作品に仕上がっています。

また、ミニチュアモデルはダイキャスト製法で作製した1/24スケール(縦46.5mm×横76.0mm)で、素材は合成金属をメインに細かいパーツは合成樹脂等で精巧に再現し、ホイールとマフラー部分はメッキで美しく仕上げられています。

ミニチュアモデルはクリアケースに入れられ、フレーム切手とともに美しいカラー印刷のオリジナルボックスに収められて届けられます。

世界で最も売れた“働くバイク”

ホンダ・スーパーカブは1958年に登場し、日本の高度成長時代を支えてきただけでなく、世界各国で“働くバイク”としてまた庶民の足として、半世紀以上にわたって活躍してきたモビリティです。

リッター100kmを超える低燃費や粗悪なオイルでも壊れないエンジンの耐久性、高荷重に耐える頑丈な車体、扱いやすいロータリー式ミッションと跨り性の良さなど優れた利便性を実現、ロングセラーを続けてきました。現在までの累計生産台数は1億台とも言われ、世界で最も売れたバイクとしてギネス登録もされています。

▲1958年 スーパーカブC100 (50cc)
▲1958年 スーパーカブC100 (50cc)

ホンダと共同開発された特別仕様

排気量も50ccから最新の110ccまで様々な車体バリエーションがある中で、MD90は当時の郵政省とホンダが共同開発した郵便配達用に特化したモデルとして誕生しました。MDはメイル・デリバリー(郵便配達)の略称で、鮮やかな郵政レッドの車体色が特徴。通称「郵政カブ」と呼ばれて親しまれてきました。

装備も特殊で、車体前後に大型キャリアを装備しハイマウントヘッドライト化。狭路でも小回りが利く前後14インチホイールを採用し、ハンドルバーやサイドスタンド、電装系なども強化されるなど、日々の郵便配達業務に耐えられるよう専用に作られたモデルです。

タフさで有名なスーパーカブの耐久性をさらに高めた究極の“働くバイク”と言えるでしょう。

来年7月からのデリバリーをお楽しみに!

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話を戻して、「ホンダMD90 郵政機動車フレーム切手セット」の価格は7,600 円(送料・消費税込み)で、郵便局窓口か郵便局のネットショップで申し込みとなっています。商品到着は来年7月ということでクリスマスには間に合わないですが、バイク好きの人へのプレゼントとしても良さそうですね。

さらに望むなら、赤い郵政カブで玄関先まで届けてくれたりすると、最高のサプライズだと思いますが・・・!

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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