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ホンダ「CBR650F」「CB650F」用の新世代直4エンジンを発表!

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
HONDA「CBR650F」

ホンダが新開発スポーツバイク用エンジンを発表した。今春発売が予定されているニューモデル「CBR650F」、「CB650F」に搭載されるエンジンで、ホンダ十八番の直4ユニットとしては久々の新作となる。新開発世界を視野に入れたグローバルモデル用として幅広いラインナップで活用されることになりそうだ。

水冷4スト並列4気筒DOHC排気量649ccのエンジンは、「低中速トルクと高速の回転上昇感の融合」をテーマに、4気筒であっても下から粘り強く、かつ回したときには抜けるような伸び感のあるパワーフィールと上質なサウンドを実現。そのためにボア×ストローク値も最適化し、67mm×46mmのレイアウトが与えられた。

ホンダの開発者によると、今回の開発の背景にはグローバルでの価値観の変化があるという。大型スポーツバイクのメイン市場となる先進国では、特に若い世代のバイクに対する興味が薄れている現状があり、日本でもリターンライダーの高齢化に伴い、バイクライフの再スタートに不安を抱えるユーザーも多いと分析。したがって、今後のスポーツバイクでは、「幅広い層が楽しめる、使い切れるグローバルスタンダード」が求められていると考えた。

国内では、250ccや400ccからのステップアップニーズも汲み取ることを前提に、「ようこそ直列4気筒CBワールドへ」をテーマとし若年層からリターン層まで幅広くアピール。ホンダの伝統である「直4」エンジンとファンバイクの代表格である「CB」ブランドを全面に押し出していく。

出典:Webikeバイクニュース

なお、「CBR650F」、「CB650F」はライダーの乗車位置やエンジン重心をよりフロント寄りに設定し、マフラーなどの排気系を中心部に集約することでハンドリング性能を向上。外観にもこだわり、往年のCB400FOURをモチーフにした4-2-1タイプの集合マフラーにより「魅せる排気系+α」を演出。加えてエンジン自体も高性能を直観的に感じ取れる精緻な造形とするなど、所有感をくすぐるデザインとした。

直4のホンダに新たな歴史を刻めるか、期待したいところである。

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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