
内田良
名古屋大学大学院教育発達科学研究科・准教授
学校リスク(スポーツ事故、組み体操事故、転落事故、「体罰」、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『柔道事故』(河出書房新社)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net
記事一覧
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- お金よりも休みがほしい 部活動手当増額の問題点
- 文部科学省は、休日の部活動手当を2割増額することを決めた。だがそれ以前のこととして、部活動指導のために休日がなくなっていることが問題だ。増額ではなく、教員に休養日を設けることこそが先決である。
- 2016/7/31(日) 7:34
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- 巨大組体操つづける学校 自治体禁止でも実施、最高段数を記録、頂点から垂れ幕…
- 私が把握したところでは、9段ピラミッドを実施した中学校が1校、8段ピラミッドの中学校や高校が複数ある。小学校でも7段が披露された。自治体としては禁止だが、例外的に巨大組体操が認められたケースもある。
- 2016/6/19(日) 7:27
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- 学校柔道 121件目の死亡事故 中上級者の頚部事故に向き合う
- 学校柔道で121件目の死亡事故が起きた。頚部損傷が原因だ。柔道については、頭部外傷の危険性が繰り返し指摘されてきたが、頚部外傷に関する注意喚起が不十分である。頚部外傷は、中上級者の試合時に起きやすい。
- 2016/5/16(月) 14:43
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- 中学生の自殺 文科省 半数把握できず
- 警察庁発表の中学生の自殺件数と、文科省のそれとを比べると、90年代半ばまで両者はほぼ一致している。だがそれ以降、両者の間に大きな差が生じている。文科省は毎年、4~5割の自殺事案を把握できていない。
- 2016/5/11(水) 6:30
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- 「逃げる」という選択肢 中学生の自殺 17年ぶりの年間100件超に向き合う
- 学校や家庭、友人関係から逃げ出してもよいということ、人生には選択肢がたくさんあるということを、大人は子どもたちに伝えていかなければならない。この数年、中学生の自殺率は過去最多の記録を更新している。
- 2016/5/5(木) 9:30
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- 緊急特集 「安全な組体操」を求めて:【座談会2】学校の先生 必読!「安全指導」7つのポイント
- 3月に国が出した通知は、組体操の具体的な実践方法に踏み込むものではなかった。学校はいま、安全第一の具体的な指導方法を求めている。本記事では、「安全な組体操」の指導に必要な「7つのポイント」を示したい。
- 2016/5/4(水) 6:00
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- 緊急特集 「安全な組体操」を求めて:【座談会1】賛成/反対はもう古い!みんなで考えよう 組体操の意義
- いくつかの自治体では組体操が全廃となった。はたして「安全な組体操」を模索することはできないのか。組体操の意義はどこにあるのか。組体操指導の権威と、問題を追い続ける記者との対談から、あるべき姿を考えた。
- 2016/5/2(月) 6:00
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- 緊急特集 「安全な組体操」を求めて:【映像資料】組体操の専門家 荒木教授から学ぶ
- 学校は安全指導の方法もわからぬまま、組体操の練習に突入しようとしている。本記事では日本体育大学・荒木教授による「安全な組体操」の指導方法を、動画を用いて紹介したい。目からウロコの組体操が、そこにある。
- 2016/4/29(金) 6:00
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- 自治体ぐるみで部活動の強制加入 市内の中学校に「未加入の生徒はいない」
- 本来、部活動は生徒の自主的な活動であるため、学校は生徒に加入を強制すべきではない。しかし調べを進めてみると、学校どころか自治体までもが、生徒に部活動への加入を強制している実態が浮かび上がってきた。
- 2016/4/13(水) 5:45
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- 素人の部活顧問 先生の嘆き 強制的に顧問担当、種目は選べず
- 教員は、まず部活動の顧問を強制的に担当させられ、さらに未経験のスポーツや芸術活動を割り当てられうる。全国調査では、中学校・高校で約半数の教員が、担当する部活動について競技の「経験なし」と回答している。
- 2016/4/3(日) 7:16
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- 組体操 専門家の見解 分かれる 「安全第一」の次に進むべきこと
- 学校における組体操の事故をめぐって、東西の組体操の専門家が積極的に見解を表明している。両者ともに安全第一を掲げる。だが、丁寧な安全指導を、何段の組体操に適用するかについては見解が大きく分かれている。
- 2016/3/23(水) 10:42
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- 全廃か存続か 「安全な組体操」の可能性を探る ピラミッドとタワーはどこに向かうべき?
- ピラミッドやタワーの段数制限は、巨大化に歯止めをかけるという点では重要な意味をもつ。だが具体的に検討していくと、段数制限だけでは安全を確保できないことがわかる。段数制限にはさまざまな抜け道がある。
- 2016/2/28(日) 8:35
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- 組体操の「全廃」から教育委員会の対応を問う 「二人三脚」も組体操に含まれる?
- 組体操をめぐる今日の教育委員会の対応は、全廃という極端な方針、「ピラミッド5段、タワー3段」等の安全には程遠い方針、学校現場任せの方針、の3つである。いずれも、具体的な危険性の検討を欠いている。
- 2016/2/23(火) 7:48
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- 組体操 文部科学省が突然の方針転換
- 超党派で開催された勉強会では、組体操の規制に自主的に乗り出した教育委員会(全国的にはごくわずか)の間で、「ピラミッドは5段、タワーは3段まで」が標準的な規制になっている点が、批判的に検討された。
- 2016/2/7(日) 8:45
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- 文科副大臣 組体操の教育効果を主張 国による規制は不要
- 義家文部科学副大臣は、「5~6段の組み体操で、息子は負荷がかかる位置にいて背中の筋を壊したが、誇らしげだった」と振り返り、「私自身がうるうるきた。組み体操はかけがえのない教育活動」と主張する。
- 2016/1/30(土) 6:16
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- 2分の1成人式 「感動」必要か? ―親からサプライズの手紙、子から感謝の手紙 集団感動行事を問う
- 「2分の1成人式」で会場を感動に包むのが、子から親への手紙、そして親から子への手紙(サプライズ)である。仮に感動することが大事だとしても、しかしなぜそれを、集団でおこなう必要があるのか。
- 2016/1/24(日) 7:16
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- 「部活週2休」有名無実化 文科省の指針
- 運動部活動のあり方について、文科省がかつて出した指針では、中学校では週に「2日以上」、高校でも「1日以上」の休みが要請されている。だが現実はそれに逆行し、運動部員の活動日数も時間数も増加傾向にある。
- 2016/1/10(日) 7:30
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- 柔道の部員数 半減に 運動部活動 人気の推移
- 中学校の主要な運動部において、2001年度比でもっとも部員数を伸ばしているのは、サッカーである。他方、柔道では部員数がとりわけ大きく減少している。2001年度比で、約半数にまで減っている。
- 2016/1/4(月) 8:38
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- お正月の部活練習 必要か 中学生・高校生の「過重部活」を考える
- 部活動の日数(一週間)は、近年、中高ともに増加している。そして、「過重部活」が進むなかで、生徒は「休みがほしい」といっそう感じるようになってきている。正月休み中の部活、生徒は何を感じているのだろうか。
- 2016/1/1(金) 9:28
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- 「ブラック部活」 若手教員が立ち上がる 既存の組織を超えた新たな連携
- ついに若手の先生たちが、「部活問題」の改善を求めてウェブ上で活動を始めた。部活動顧問の過重負担の問題にくわえて、生徒が直面する問題(体罰や過剰な練習)等をも射程に含めた、斬新で勇気ある試みである。
- 2015/12/27(日) 7:57
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- 部活「やりたくない」 先生の訴え
- 私たちが知らなければならないのは、部活動の指導は先生の義務ではないということである。今日の部活動は、「やりたくない」と感じる少数派の先生たちを犠牲にすることで、成り立っている。
- 2015/12/20(日) 5:54
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- 2014年度 組体操の事故減らず 全国の小中高で8500件の負傷事故
- 2014年度、学校の組体操で8516件の負傷事故が起きていたことがわかった。「組体操の事故防止元年」とよべる2014年度において、事故が減ることはなかった。学校は、世論の変化よりも遅れをとっている。
- 2015/12/14(月) 5:30
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- 中学生の自殺率 過去最多の水準 2015年すでに77件
- 中学生の自殺は、今年に入ってすでに77件起きている。その自殺率は、1990年から増加傾向に転じ、とくに2011年以降は、日本全体では自殺率が減少するなか、著しく増加し、過去最多の水準にまで達している。
- 2015/11/3(火) 6:00
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- 運動部活動の負傷事故 増加傾向
- 高校において運動部活動の負傷件数が増加傾向(2001年度比で1.3倍)にある。教育界がその作業を放置し、負傷事故件数の増大に関心を示さないのだとすれば、それこそがまさに「ブラック」な体質である。
- 2015/10/31(土) 5:40
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- いじめ件数 増えても減っても「対策の効果あり」
- いじめの件数が増加した県は、「対策強化により増加した」と説明し、減少した県は、「対策強化により減少した」と説明する。怖いのは、いじめを発見しようとせずに、後者の見解を安易に採用してしまう場合である。
- 2015/10/30(金) 5:30