重篤? 健在? 依然不明の「金正恩健康状態」

ベトナムで対面したトランプ大統領と金正恩委員長(出所:労働新聞から)

 金正恩委員長の「重篤説」が流れて3日経つが、金委員長の動静が確認されてないこともあって「重篤説」と「健在説」が入り交じり、依然として未確認の状態が続いている。

 国際社会の耳目が北朝鮮に集まっている最中、トランプ大統領は今朝、金委員長の「重篤説」を伝えたCNNの報道について「不正確」と断言した。しかし、「誤報である」確信に至った根拠は示さなかった。

 CNNのニュース源が米政府高官であったことから21日にこの件について聞かれたトランプ大統領は「わからない。彼が元気であるように望む」と一言コメントしただけだった。また、ロバート・オブライエン米国家安保補佐官も同日、「我々は金委員長の状態が分からず、状況がどのように展開するかを見守る必要がある」と語り、ポンペオ国務長官も翌日(22日)国務省庁舎で行った記者会見で「トランプ大統領の発言に加えるものはない」と語っていた。おそらくこの時点では3人とも何の情報も持ってなかったようだ。

 「わからない」から一転「誤報である」と言い放ったことから「金委員長と連絡を取ったのか」と記者から問われても「言いたくはない」と交わし、「彼が医療的な問題を抱えていないことを望んでいる」とだけ語っていた。

 トランプ大統領はCNNの報道をしばしば「フェイクニュース」と決めつけているが、今回も「その報道はフェイクの放送社によってなされている」と、CNN記者を指さして語っていた。

 一方、韓国では昨日、金大中政権下で初代の青瓦台(大統領府)国政状況室長を務めた張ソンミン「世界と北東アジア平和フォーラム」理事長が「中国高位関係者から金委員長が回復不可能な重態にあるとの情報を入手した」と明かしたことで再び「重篤説」が広まっている。

 張理事長は昨日、韓国のメディア(中央日報)との電話インタビューでこの情報は中国内高官の中でも北朝鮮問題に関しては第一人者で、北朝鮮を約50回出入りしている共産党高位幹部からもたらされたものだとして「今朝、国際電話をかけてきて伝えてくれた」と述べた。また、その共産党高位幹部から「今朝、北朝鮮の最高要人らが『これは死亡と見なすべきだ』との結論を下したという話も聞いた」と付け加えていた。

 国会議員の履歴もある張理事長によると、電話を掛けてきた共産党高位幹部は金委員長の病状について「昏睡状態で回復が不可能だと判断している」と語っていたとのことだ。

 張理事長は情報の信頼性については「長い付き合いの関係で、北朝鮮問題に関する情報が間違ったことが一度もなかったため99%以上信頼している」として、情報を公開した理由を説明していた。

 なお、韓国政府は一貫して「重篤説」を否定し、昨日も「地方にいて、幹部ら共に行動している」との見解を表明していた。

(参考資料:「金正恩危篤」は本当?

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(最新著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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