過去最多の41人で「重大局面」の東京は「49人」を出したソウルと同じ道を辿れる!?

東京都の新型コロナウイルス対策で記者会見する小池百合子都知事(写真:Motoo Naka/アフロ)

 東京都は今日(25日)、1日ではこれまで最も多い41人の感染者を確認したことから小池百合子知事が緊急記者会見を開き、都民に対して今週末の不要不急の外出を控えるよう要請していた。

 都は「緊急事態宣言」も検討しているようだが、それもこれも現状が、オーバーシュート(感染爆発)が起きるかもしれない重大局面にあるとの認識に基づくようだ。一昨日に16人、そして昨日は過去最多の17人の感染者を、そして今日その約2.4倍にあたる感染者を確認し、記録を更新した訳だから危機感を抱くのは無理もない。

(参考資料:「第3の流行」を阻止せよ! 外国からの入国・帰国者の感染数は韓国は日本の2倍!

 しかし、1395万の大都市がこの3日間で延べ74人の感染者を確認しただけでロックダウン(封鎖)のような強力な規制措置を取らざるを得ないというのは隣国・韓国の首都・ソウル市民にとっては驚きだ。

 東京よりは人口は少ないが、1千万人近い974万の人口を抱えているソウルの感染者は25日午後7時現在、347人で、東京の212人よりも実に135人も多い。ちなみに初の感染者は東京が1月24日で、ソウルはその前日の23日。ほぼ同じ時期だった。また、1か月後の2月24日時点では感染者の数は東京もソウルも同数の32人であった。

 差が開き始めたのは、2月25日以降からで東京が3月10日に初めて二桁(10人)の感染者を確認したのに比べてソウルは2月にすでに2度(26日=19人、28日=12人)も二桁の感染者を確認していた。

 翌3月も10日に10人、11日に26人、そして12日には東京の最多の41人よりも8人も多い49人の感染者を確認していた。それでもオーバーシュートもロックダウン(封鎖)にも至らなかった。

 それもこれも翌13日には約3分の1の14人に減り、14日も12人程度の増に留まったからだ。3月21日には多めの17人の感染者を確認したことで市民に不要不急の外出を自粛するよう求め、4月5日まで引き続き休校措置を取るなど警戒心を緩めていないが、今もって外出禁止令を出したことで買占め騒動を引き起こしているマドリードやパリ、ロンドン、ニューヨークのような危機的な状況には陥っていない。

 東京が欧州の都市の二の舞になるのか、それともソウルと同じ道を歩むのか明日以降の感染者数の推移にかかっているが、気になるのはこれまでソウルに比べて東京のPCR検査が少なかったことだ。東京の検査数は3月24日基準でソウルの5万9913人に対して2013人と約30分の1である。

 もう一つは、感染者の年代別で最も多いのが東京の場合、40代(36人)。続いて50代(35人)、70代(28人)、60代(24人)となっているのに対してソウルは20代が最も多く84人。以下、50代(70人)、40代(57人)となっていることだ。

 ソウルは東京より感染者は約3倍も多いが、死亡者は東京が5人なのに対して今もって一人もいない。韓国は他の先進諸国に比べて致死率が低いが、高齢者に感染させ、重症化させるリスクの高い若い世代をPCR検査し、早期に感染を発見し、隔離、治療させていることが功を奏しているようだ。

(参考資料:「封鎖の可能性がある」東京とソウルの「感染状況」全比較

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(近著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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