「シャルロットが眠っている間に……」なかなか根付かないレイプの法的定義

首相付女男平等・差別対策担当副大臣のマルレーヌ・シアパ氏(写真:ロイター/アフロ)

51%が「嫌がるのはおかしい」と回答

10月末、若者に人気のラジオ番組Fun radioがTwitter上でとったアンケートが物議を醸したhttps://www.lemonde.fr/big-browser/article/2018/10/25/consentement-sexuel-le-sondage-irresponsable-de-fun-radio_5374555_4832693.html

「シャルロットは眠っている間に恋人にセックスされるのを嫌がる。これって普通?」というものだ。

アンケートに答えたのは583人。そして彼らの回答というのは

はい(嫌がるのは当然だと思う) 49%

いいえ (嫌がるのはおかしいと思う)51%

当然のことながら、Twitter上では、このアンケートに対する反論の嵐が起きた。「眠っていたら合意できないからレイプに決まっているでしょ!」、「眠っている彼女を叩き起こして合意書にサインさせるの?」……

これに対して、首相付女男平等・差別対策担当副大臣のマルレーン・シアパ氏は、「レイプの法的定義は、脅して、強制的に、あるいは不意をついて相手の身体に自分の身体の一部、あるいは物を挿入することです。だから、このシチュエーションは正真正銘のレイプですよ。そのことを視聴者に明確にしてください」と、Twitterで発言した。

同日夜、問題発言が続出することで有名なテレビ局C8のTouche pas a mon posteという生番組https://www.lemonde.fr/actualite-medias/article/2018/10/27/nouvelle-plainte-de-telespectateurs-aupres-du-csa-contre-tpmp_5375531_3236.htmlで、上記のシアパ大臣のツイートについて10人のゲストに議論させた。

元モデルで小説家のジェラルディン・マイエ氏が、「シアパ大臣は国民の性生活を法制化しようっていうの? そのうちセックス民法ができて、23時から0時まではセックスしてもよくて、0時5分からは違反調書取られるようになったりして!」と、また、元ミス・フランスのデルフィン・ウェスピザー氏は「でもこの場合、恋人同士なんでしょ、パートナーが寝ている間にって可愛いじゃない」と発言。約650人あまりの視聴者が、CSA(視聴覚高等評議会)に抗議した。

レイプの約半数は元あるいは現在のパートナーによるもの

ここで問題は2点ある。

まず、眠っているパートナーに対してセックスすることを、 まだまだ多くの人(51%)が、重罪裁判所で裁かれる犯罪である「レイプ」と認識していないこと。

もう一つは若者向けのラジオ局であるFun radioが、「シャルロットは眠っている間に恋人にセックスされるのを嫌がる。これって普通?」、つまり、「シャルロットはレイプを嫌がる。これって普通?」というようなアンケートをとることが未だに可能と考えていることだ。「相手の合意なしにセックスするのはレイプ」というのは、昨年の#MeToo以来、何度も、耳にタコができるほど繰り返しメディアで聞くようになったことだ。これは法律であって、そこには、個人のオピニオンを挟む余地はない。

ところで、今年、2月22日に国会の女性権利委員会が発表したところによるとhttps://www.lemonde.fr/les-decodeurs/article/2018/10/27/viols-plus-de-neuf-victimes-sur-dix-connaissaient-leur-agresseur_5375570_4355770.html、まず、レイプ被害を警察に届けるのは実際の被害者のわずか9%。そして2017年に警察に届け出があった10万8千件のレイプ被害のうち、(女性9万3千人、男性1万5千人)91%は加害者が知人というケース。そして、なんと45%は元あるいは現在のパートナーということだ。

どんなに仲がいい恋人同士の間でも、パートナーは自分の一部でも延長でもなくて、れっきとした一人の他者であるという意識が、本当に浸透するのには時間がかかるものなのかも……