4月からPTAに入る? 入らない? 非加入を決める前に確かめてほしいこと

いやな思いをする人が減るよう心を砕いている役員さんも意外といるのです(ペイレスイメージズ/アフロ)

 新年度まで、あと1か月半。4月から、PTAに入ろうかどうしようか? と迷っている人もいるかもしれません。現状のPTAは自動加入が多いですが、本当は任意加入の団体ですから、加入・非加入を選択できます。

 なかには「メディアで酷いPTAの話ばかり聞くので、加入をやめよう」と考えている方もいるかもしれませんが、その判断はちょっとだけ待ってもらえないでしょうか。問題があるPTAもたくさんあるのは事実ですが、メディアを賑わせるほど悪質なところは、そう多くありません。

 じつは役員さんが心を砕いて、なんとかいやな思いをする人が減るよう奮闘しているPTAも意外とあるので、メディアの情報だけでは判断せず、「自分のところのPTAが実際にどういう運営をしているか」を、まず確認してもらえないでしょうか。

 これから子どもが入学する場合は、上の子がいる保護者にPTAの様子を聞いてもいいですし、あるいは入学説明会のときなど、PTA会長や校長先生に質問してみるのもいいと思います(一般の先生はPTAのことをあまり把握していないことが多いです)。

 PTAをチェックする際の質問ポイントは、たとえばこんな感じです。

○本部役員の決め方は?

 ×例)推薦書に名前を書かずに出すと、本人が立候補したとみなされる

 ×例)推薦された人は、指定の日時に必ず学校に来ないといけない

 ×例)推薦を断る場合は、理由を言ったり書いたりさせられる

○加入意思を確認しているか?

 ×例)「入会は任意(自由)」と保護者に説明していない

 ×例)入会届や入会同意書がない

 ×例)退会届や退会規定もない

 「×」にあてはまる項目が多い場合は要注意ですが、「じゃあ、やめよう」と判断するのは、まだちょっと、待っていただけたら。

 もしかすると役員さんのなかにも、会員や新入生保護者から「変えてほしい」という声があがるのを、待ち望んでいる人がいるかもしれません。

 ですからもし「×」の項目が多い場合も、是非一度、「こういうふうにやり方を改めてもらえるなら、加入したいと思っているのですが……」と相談してみてもらえないでしょうか。変わる可能性も、ゼロではありません。

 その際、各地の教育委員会が発行・作成した、PTAの適切な運営を促す通知や手引きを添えることもおすすめです。

参照:PTAの違法・強制から保護者を守る! 教育委員会のお助け「通知」を一挙公開(大塚玲子)

参照:【東京すくすく】【考えようPTA】大津市教委の「PTA運営の手引き」全文

 ただし、相談してもまったく相手にしてくれないような場合は、非加入を選ぶのもありだと思います。

*非加入・退会を決めた場合は?

 では、もし「加入しない」と決めた場合は、誰にどう伝えればいいのでしょうか? 入会届や同意書等が存在せず、加入意思確認をしていないPTA(これがまだ多いのですが)の場合は、どうすればいいのか?

 一番のおすすめは、校長先生に伝えることです。お手紙、または口頭で「PTAには入りません。わたしの個人情報をPTAの用途で使用しないでください(PTAに渡さないでください)」と伝えておけば、会員にされることはないはずです。

 そもそもPTAの自動強制加入=子どもが入学すると保護者が自動的にPTA会員になる仕組みは、学校がもつ保護者の個人情報をPTAの用途で流用することで実現しています。個人情報を不適切に扱っているから、自動加入が起きるのです。

 ですから学校に個人情報の適切な扱いを求めれば、自動加入は防げるはずです。万一それでも防げなかった場合は、教育委員会に相談を。もしそれでも解決しない場合は、自治体の個人情報保護を管轄する部署や文部科学省などに相談するか、または筆者までご連絡ください。

 新入生ではなく、在校生の保護者がPTAを「退会する」場合は、PTA会長と校長先生にお手紙で伝えるのがよいかと思います。口頭でもいいですが、書面のほうがこじれにくいでしょう。(*)

 なお、非会員になると子どもがPTAのサービスから除外されるトラブル(登校班はずし等)がときどき起きていますが、やめても何も起きないことのほうがおそらく多いので、それほど心配しすぎなくてよいと思います。

 心配なときは、念のため「子どもをサービス対象からはずさないでください」と、一言添えておきましょう。PTAは会員サービスを行う「互助会」ではなく、「公共性のある団体」であることを、校長先生は、よくご存知のはずです。

  • * 加入意思確認が行われていないのであれば、入会自体成立していない可能性があります。もし会費の返還を求める場合は「退会届」を出さないようにご注意ください(入会していた証拠と扱われた判例があります)