Bリーグ横浜の残留伝説は健在! 3年連続の「奇跡」を振り返る

17年5月の残留プレーオフでは奇跡的な逆転勝利 写真=B.LEAGUE

3年連続でB1入れ替え戦を経験

プロバスケのBリーグにも、サッカーのJリーグと似た昇降格制度がある。B1とB2の入れ替えは2チーム、もしくは3チームという運用だ。

Jリーグならば大宮アルディージャ、ジェフ千葉が「残留力」で鳴らしていた。2008年のJ1最終節は今も語り草だ。千葉は勝ち点35で自動降格圏内におり、引き分け以下なら降格が決まる状況だった。

さらに最終節のFC東京戦は0-2で前半を終える苦しい展開。しかし千葉は後半20分以降の4得点で逆転勝利を挙げた。16位・ジュビロ磐田、17位・東京ヴェルディが破れたため、降格寸前からの劇的なカムバックでJ1残留を決めた。

今季で3シーズン目を迎えたB1にも「奇跡」を起こしているクラブがある。それが横浜ビー・コルセアーズだ。

B1初年度は逆転ブザービーターで危機を脱出

横浜はB1初年度(2016-17シーズン)のリーグ戦を、16勝44敗と18チーム中17位で終えた。「負ければB1降格」の残留プレーオフ1回戦を争った相手は、秋田ノーザンハピネッツ。5月13日の第1戦は横浜、14日の第2戦は秋田が勝利し、決着は第2戦後に行われる10分間のショートゲーム(第3戦)に持ち越された。

横浜は14-16とリードを許し、さらに残り8秒で秋田にシュートを放たれた。しかし相手が落としたシュートのリバウンドを確保し、川村卓也がボールを運ぶ。

川村は相手が複数寄せてくる状況から強引に3ポイントシュートを放ち、これが逆転ブザービーターとなる。横浜はアウェイで、「首の皮一枚」の状況から生還を果たした。

横浜は続く2回戦こそ富山グラウジーズに破れたが、B1・B2入れ替え戦で広島ドラゴンフライズを下して、翌シーズンに向けたB1の「最後の椅子」を確保した。

2017-18シーズンは「地の利」も味方

横浜は続く2017-18シーズンも18勝42敗と低迷。B1全体の16位でレギュラーシーズンを終えた。横浜は第3戦のショートゲームにもつれ込む展開ながら、西宮ストークスとの1回戦を突破。2回戦は一発勝負で、「中立地開催」の名目ながら、東京都大田区の片柳アリーナで開催された。神奈川県と隣接する実質ホームという「地の利」を得た横浜は、富山を79-76と退けて残留を決めている。

今季は「ライセンス制度」に救われる

2018-19シーズンの横浜も、レギュラーシーズンは14勝46敗で、16位と苦しんだ。しかしまず最下位のライジングゼファーフクオカが経営問題により2019-20シーズンのB1ライセンスを取得できず、まず残留争いから脱落。特例により横浜が17位のレバンガ北海道と2戦先勝のシリーズを行い、勝ったチームは残留する仕組みでプレーオフが行われた。

横浜は1勝1敗で迎えた10分間のショートゲームを、5点差から逆転される展開で落とした。この成績は例年ならば自動降格だ。ただし今季はB2の上位にも「2018年6月期に債務超過」など、財務面の問題でB1ライセンスを取得できないクラブが入っていた。

一方でB2プレーオフがB1ライセンスを持つ熊本ヴォルターズ、島根スサノオマジックの「ワンツーフィニッシュ」になれば、横浜は自動降格だった。

「残留力」は永遠ならず

運命はまた横浜に味方した。B2プレーオフの1回戦で、島根は信州ブレイブウォリアーズに連敗。そして熊本も29日の群馬戦を72-73で落とし、1勝2敗でファイナル進出を逃した。

熊本と島根の「3位決定戦」は5月4日から行われる。来季のB1に1枠の「穴」が空いているため、3位はB1への自動昇格が決まる。しかし4位は昇格、入れ替え戦参加の対象とならない。これにより横浜の残留が、戦わずして決まった。

奇跡はいつまでも続かない。Jリーグでもかつては驚異の残留力で鳴らした千葉が、今はJ2で連続10シーズン目を迎えている。横浜がこのままの状態なら、降格の日が遠からず来るだろう。仏の顔も三度までーー。この「猶予期間」を生かして、来季こそはチームを建て直して欲しい。