クリスマスや年末年始に子ども靴のプレゼントをもらったり、新年度に向けて子ども靴を新調したりするこの時期。

新しい物が好きな子どもは、少しくらい大きいサイズでも履きたがるため、つい履かせてしまうこともあるのではないか。また、新年度の靴の購入に、保育園や幼稚園から「ワンサイズ大きい靴」を購入するよう勧められることもあるのではないか。

実際の足のサイズに合っていない靴を履き続けると、子どもの足はどうなってしまうのか。また、本来はどのように子ども靴を選べばいいのか。

横浜市青葉区にある株式会社 Medical Body Innovationsさんが、12月4日に「足の健康フェスタ」を開催した。その内容を以下の記事にまとめる。

※なお、本記事の「靴」は「スニーカー(運動靴)」のことをいう。

●足指が浮いて地面に接していない「浮き指」の子どもが7割

この日のイベントでお話をしてくれたのは、一般社団法人フット&ボディバランスアジャストメント機構の佐々木克則代表。

佐々木氏によると、日本の平均寿命は男女合わせて84.3歳で世界一位(WHO(世界保健機関)が発表した世界保健統計2021)だが、日本人の健康寿命の平均は、男性72.6歳、女性75.3歳(内閣府「平成30年版高齢社会白書」となり、男性は約9年、女性では約12年も自立的な生活を送れない不健康な状態だ 。健康寿命を延ばす最大の方法は、免疫力を高めることで、その方法の一つに“歩く環境を整えること”がある。足元から歩くバランスを良くすることで、身体全体の負担を減らし、身体にまつわる様々なトラブル=足痛、膝痛、腰痛、股関節痛などが解消される。人の足は10代までに発達し、10代後半に完成するため、この段階で足を健全に育成することで、バランスの良い大人の身体へと成長する。

だが、最近の子どもはサイズに合わない靴を履いていることが多く、靴底のすり減り方のバランスが悪かったり(画像A参照)、「浮き指」といって足指が浮いて地面に接していない子どもが7割にも及ぶ(画像B参照)。また、小学生の足を調査した結果、約半数の子どもの足に変形などの異常があった、という。

画像A/佐々木氏提供
画像A/佐々木氏提供

画像B/佐々木氏提供
画像B/佐々木氏提供

●足にぴったりの靴はない、だからこそ知識が重要!

足のトラブルを起こさないためには、サイズの大きいものではない、足にぴったりと合う靴を履かせるべきで、まずは正しい足のサイズを知ることが重要だ。

しかし、正確な足のサイズは、長さ、太さ、幅を計測するが、靴のサイズは長さで売られているため、ぴったりと合う靴はなかなかない。また、大人の靴には男性用・女性用があるが、子どもは男女で1種類の規格しかないため、足の細い女の子は特に注意が必要だ。

実際の足のサイズと靴にはズレが生じるため、紐やマジックテープなどの調整具付きの靴を選び靴を足にフィッティングする方法を知ると良い。幼児に靴を購入する際には、なるべく2つマジックテープが付いているものを選ぶと、調整がしやすい。なかでも、「アシックスすくすく」は細目のタイプもあるのでお薦めだ。(画像C参照)

画像C/アシックス公式サイトより
画像C/アシックス公式サイトより

足を靴に入れたら踵(かかと)をトントンして、きちんと靴の踵に足の踵を押し込んで奥まで入れる。靴紐は少しつま先を挙げて、手のひらで甲部分を包み込むような感じで、面でキュッと締める(画像D参照)。

画像D/佐々木氏提供
画像D/佐々木氏提供

靴紐で締めるべきところは、画像Eの②③④を中心にする(画像E参照)。

画像E/佐々木氏提供
画像E/佐々木氏提供

バランスを崩す原因になる浮き指を防止する一番簡単な方法として、足の指に力が入りやすくする「バランスケアアーチサポート(BCAS)インソール(アーチパッド付きの中敷き)」を使用するとよい。 BCASインソールは、足元から歩くバランスを整えるためのモノで、靴の中に入れて使用すると足指が使いやすくなります(画像F参照)。

(画像F/BCASインソール/佐々木氏提供)
(画像F/BCASインソール/佐々木氏提供)

佐々木氏提供
佐々木氏提供

●足のケアは、子どもの未来や子育て世代を守ることにも繋がる!

自治体で行なう乳幼児健診では、歯の相談や離乳食の説明はあっても、子どもの足や靴の選び方について説明を行なうことはあまりなく、忙しいママやパパは知識を身に付ける機会がほとんどない。今後は子どもの足について知識を得る機会も定期健診などに加えて、各自治体からプッシュ型で提供してもらえたらと私(筆者)は思う。

イベントを主催した株式会社 Medical Body Innovations代表取締役の菊地耕氏によると、妊婦の足のバランスケアもとても重要で、妊娠により姿勢が変わり、お腹が大きくなるにつれて腰、背中へかかる負担を足から軽減させることができる、という。菊地氏は、足のケアを通して、子供の未来を守る為、子育て世代を守る為、老若男女全ての人の健康増進を今後も広めて行きたい、と語ってくれた。

取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。

【取材協力】

菊地氏提供
菊地氏提供

株式会社 Medical Body Innovations

代表取締役/理学療法士 菊地 耕 氏

横浜市青葉区にある株式会社MedicalBodyInnovationsでは、リハビリ特化型デイサービス(保険内)や、理学療法士による専門的なリハビリを行なっている、「リハラボ Bay Walking 青葉」を運営しており、利用者様やご家族様が安心でき、地域に信頼されるよう、理学療法士による結果・効果にこだわった専門的なリハビリを提供しております。

【HP】https://www.medicalbodyinnovations.com/

佐々木氏提供
佐々木氏提供

一般社団法人フット&ボディバランスアジャストメント機構

代表理事 佐々木 克則 氏

「様々な動きを改善させるインソール」のパイオニア。

医学、発達医学、予防医学、スポーツ医学に精通し、プロスポーツ現場でも数々の功績を残されています。

【HP】https://fba.or.jp/