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練習試合で3安打4打点の島田選手、とどめは満塁の走者一掃三塁打《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
あと本塁打が出ればサイクルという3安打だった島田選手。写真は5月末の鳴尾浜です。

 24日の午前11時に近畿の梅雨明けが発表され、阪神鳴尾浜球場もそれに合わせたような暑さとなりました。海側の空にモクモクと縦長の入道雲が盛り上がり、一気に夏ですね。鳴尾浜のスタンドで野球を見る際は、日焼け防止と熱中症対策が必須の季節。皆さんも油断することなく、しっかりと備えてください。

 オールスターが終わって、今度は社会人の都市対抗野球を見に行ったりしていたため、小虎の試合を生で見るのが本当に久しぶりでした。24日はルートインBCリーグ(福井ミラクルエレファンツ、富山GRNサンダーバーズの合同選抜チーム)との練習試合が行われ、スタンドは満員に近いほどのお客様。新外国人のソラーテ選手が出場するという情報を、皆さんご存じだったのでしょう。そういえば鳴尾浜での試合は、7月4日のオリックス戦以来ですね。

 では試合結果をご覧ください。BCリーグは、5番サード~DHで出場したロイ鈴木選手が野手で唯一、富山からの参加。他は全員、福井の選手でした。また投手陣は4回から登板したブラソバン、ウーター、有馬、山本の4投手が富山で、園田、楊、原田、高橋の4投手が福井です。

《練習試合》7月24日

阪神-BCL・福井&富山 (鳴尾浜)

 BCL 000 001 000 = 1

 阪神 003 300 700 =13

◆バッテリー

【阪神】岩貞‐谷川-横山-牧 / 長坂-片山(4回~)

【BCL】園田(2回)-楊(1回)-ブラソバン(1回)-ウーター(1回)-有馬(1回)-山本(1回)-原田(2回)-高橋(1回) / 中村-坂本(6回~)

◆本塁打 神:藤谷2ラン(山本)

◆三塁打 神:小幡、島田

◆二塁打 BCL:清田、中村 神:島田

◆盗塁 神:小幡2、熊谷

◆打撃    (打-安-点/振-球/盗/失)

1]左一:荒木  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃打右:伊藤隼 (3-1-0 / 0-1 / 0 / 0)

2]指遊:小幡  (6-3-2 / 1-0 / 2 / 0)

3]遊左:ソラー (1-0-2 / 0-2 / 0 / 0)

〃投:横山   (0-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

〃投:牧    (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

4]右指左:中谷 (3-1-1 / 1-3 / 0 / 0)

5]三:山崎   (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃左一:板山  (3-0-1 / 0-1 / 0 / 0)

6]中:島田   (4-3-4 / 0-1 / 0 / 0)

7]捕:長坂   (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃三:藤谷   (3-1-2 / 1-0 / 0 / 1)

8]一捕:片山  (5-2-0 / 1-0 / 0 / 0)

9]二:熊谷   (5-2-0 / 1-0 / 1 / 0)

◆投手 (安-振-球/失-自) 最速キロ

岩貞 3回 40球 (2-2-1 / 0-0) 143

谷川 2回 22球 (0-4-0 / 0-0) 146

横山 2回 32球 (1-1-0 / 1-0) 142

牧  2回 29球 (1-1-0 / 0-0) 147

《試合経過》※敬称略

先発の岩貞投手。3回2安打無失点でした。
先発の岩貞投手。3回2安打無失点でした。

 先発の岩貞は1回、1死から2番・澤端に中前打されますが、自身の牽制で挟んでアウト、次は見逃し三振と3人で片付けました。2回は先頭の清田に右中間二塁打、1死後に四球を与えたものの併殺で終了。3回は三者凡退で予定イニングを終えています。ここでバッテリーが交代。キャッチャーが片山になり、ピッチャーの谷川は3回1死から4回にかけて4者連続三振を奪うなど、2イニングを完ぺきに抑えました。

3人目で登板した横山投手は、復帰後初の2イニング。
3人目で登板した横山投手は、復帰後初の2イニング。
3回は三者凡退!長坂捕手と話しながらベンチへ戻る岩貞投手(右)。
3回は三者凡退!長坂捕手と話しながらベンチへ戻る岩貞投手(右)。

 打線はBCLの先発・園田に対し1回2死からソラーテが四球を選んだだけで、2回までノーヒット。ここから1イニングずつの継投となります。2回は片山がセカンドのエラー(お手玉)で出て、熊谷の左前打で無死一、二塁。荒木の打球はファーストのエラー(はじく)を誘い、二塁から片山が還って1点。なおも無死一、三塁。1死後にソラーテの一ゴロでもう1点。中谷が四球を選び、山崎はセカンドのエラー(すぐ後ろに落ちた打球を見失う)で2死満塁となって島田が左前タイムリー!この回3点を先取しました。

 4回は熊谷が右前打と二盗、荒木の四球で1死一、二塁として小幡が右中間三塁打を放ち、2人生還!続くソラーテが右犠飛、この回も3点を取って6対0とリードを広げます。5回は先頭の島田が四球を選んだだけでヒットは出ていません。

 後半に入り、6回は横山が登板。いきなり8番・中村に右越え二塁打を浴び、続く山根への初球でバッテリーエラー(おそらく捕逸)があり無死三塁となって、山根の二ゴロで1点を返されました。残り2人はストライク先行で打ち取り、7回は1奪三振の三者凡退です。

7回に2ランを放った藤谷選手。ホームインしてハイタッチ!
7回に2ランを放った藤谷選手。ホームインしてハイタッチ!

 阪神の攻撃は6回、2死からソラーテと中谷が連続四球を選ぶも追加点なし。7回は元中日の山本(雅士)から打者11人が6安打3四球、計7点を奪っています。まず先頭の島田が左前の二塁打、4回から出場の藤谷がレフトへ2ラン!片山は右前打、しかし1死後に二盗失敗でランナーがなくなります。ここから荒木のセカンド内野安打と小幡の右前打、7回から3番の打順に入った横山が四球を選んで満塁。中谷と、4回から出場の板山が連続四球で、連続の押し出し。なおも2死満塁で、この回2打席目の島田が走者一掃の右越え三塁打!ちなみに同じく、この回2打席目だった藤谷は空振り三振です。

3月の練習試合以来の13点。なお今季、公式戦での2ケタ得点はまだ2試合のみです。
3月の練習試合以来の13点。なお今季、公式戦での2ケタ得点はまだ2試合のみです。

 13対1とリードして迎えた8回は牧がマウンドへ。2死後に、6回からマスクをかぶる坂本に右前打され、次をサードのエラーで出しながら最後は空振り三振!9回は三者凡退で締めています。阪神打線も8回は先頭・片山のセカンド内野安打のみ。申し合わせにより行われた9回裏も先頭の小幡がセカンド内野安打で出て、次は牧が見逃し三振。そのあと小幡が二盗、2死後に三盗も決めたものの得点はなく試合終了。

横山投手いわく「ボールに問題が…」

 試合後の選手コメントをご紹介します。まず岩貞投手。3イニングを投げて2安打、1四球で無失点という内容ですが「まあゼロに抑えられたことぐらいしか、いいところはなかったですね」と言い、「次は自分が納得できるボールを多く投げられるように調整して。きょうは体のキレがまったくなかったので、登板日に合わせて調整していくということをシーズン通りやっていきたい」とのこと。1軍については「コツコツやるしかない。自分としては一歩一歩やっていこうと思います」と話しました。

7回に打席が回ってきた横山投手。
7回に打席が回ってきた横山投手。
一塁に出て、しっかりリードも取って軽やかな動き。
一塁に出て、しっかりリードも取って軽やかな動き。
三塁でも果敢にホームを狙う?ランナー・横山。
三塁でも果敢にホームを狙う?ランナー・横山。
島田選手の三塁打でともに生還した中谷選手(左)と笑顔。
島田選手の三塁打でともに生還した中谷選手(左)と笑顔。

 続いて横山投手です。7月4日のオリックス戦(鳴尾浜)で復帰し、7回1イニングで無安打無失点。次が16日の広島戦(甲子園)で8回に登板、無安打無失点。そして24日は練習試合ながら復帰後初の2イニングを投げています。「問題ないですよ。あす反応をみて、ということになりますけど、2回を投げての問題はありません」。試合後にそう言ってうなずく横山投手。

 しかし「その問題はないけど、ボールに問題が…」と続けます。「調子がよくなかったですねえ。ブルペンではいいけど、試合になるとよくない。きょうはカーブがなかったら、死んでいましたね」と苦笑い。まだ納得できるところまでいっていないのでしょう。でも、これからです。少しずつ、一歩ずつ前進あるのみ。

 なお7回の守備からDHを外し、3番に入った横山投手。その裏は6番からの攻撃だったので回らないだろうと思っていのですが、なんせ打者11人の猛攻となって、横山投手も打席に立ち四球を選びました。これで満塁として次は連続押し出し、三塁まで進んで島田選手の三塁打で生還しています。その間、一塁でも二塁でもスタートを切れる体勢でいたんですよね。カメラを「走者・横山」に向けておられるファンの方は多かったでしょう。

 この日、観戦に来ていたOBの西田直斗さんもスマートフォンで撮りながら「メッチャおもろい!来てよかった」と大笑いでした。という話を帰り際の横山投手にしたかったんですけど、取材終了時刻ギリギリだったので断念。また忘れないうちに挑戦します。

島田選手、小幡選手が3安打!

 島田選手は6月10日に1軍から戻って、右太もも痛のため戦列を離れていましたが、オールスター明けの15日に行われた広島戦(倉敷)で実戦復帰、翌16日の同戦(甲子園)からは1番センターでフル出場しています。ちなみに15日は8回の代打で二塁打、16日もタイムリー二塁打を放って復調をアピール。ただ、その後の公式戦2試合はヒットがなく「戻って最初はよかったんですけど、ここ2試合は打てていなかった」と本人も言っていました。

7回2死満塁で、走者一掃の右越え三塁打を放った島田選手。
7回2死満塁で、走者一掃の右越え三塁打を放った島田選手。

 でも24日は練習試合ながら5打席に立って4打数3安打!「しっかり振って自分のポイントを確認することを課題にやってみたんです。よくないのもあったけど、しっかり振った中で追い込まれても対応できた、いい打席もありました。公式戦で打っていかないと評価につながらないので、ここでしっかり打ちます!」

 3回も7回も、2死満塁で打っての計4打点で「チャンスで打てたのはよかったですね」と島田選手。ヒットは単打、二塁打、三塁打だったんですよ。「え?…あ、ほんとだ!」。ホームランが出ればサイクル安打ということで。「へえー!いや、全然知らなかったです」。9回もあと1人で回ってくるところだったし。まあ練習試合ですけどね。ところで足はもう問題なし?「はい、もう万全です!見ての通り」と笑顔でした。

 小幡選手も2点タイムリー三塁打を含む3安打で「きょうは大胆にいこうと、ファーストストライクからしっかりスイングしようと決めていた」と話しています。9回には内野安打で出て二盗、三盗を決めました。それについては「こういうのを公式戦でできるように、今は“思いきり”というのをテーマにしてやっているので」とのことです。

打も守も“対応力”が必要と藤谷選手

ホームインした藤谷選手を迎える熊谷選手(左)の笑みがいいですね。
ホームインした藤谷選手を迎える熊谷選手(左)の笑みがいいですね。
ベンチでは新井コーチがこの笑顔でした。
ベンチでは新井コーチがこの笑顔でした。

 最後は7回に2ランを放った藤谷選手です。打ったのは「カットボールかな。抜けたカットだと思います」という138キロの球で、うまく捉えた当たり。でも「ナゴヤの方がよかった」と本人が言うのは、7月9日にナゴヤ球場で行われた中日17回戦の5回に垣越投手から打った2号ソロ。これがウエスタン開幕の中日戦(鳴尾浜)で1号を打って以来のことで、その間は練習試合でも出ていなかったため、実に約4か月ぶりのホームランでした。今回はそれから約2週間後です。

 「3月みたいにポンポンいきたい」。3月7日の練習試合・近畿大学戦で2ランを打って、10日の教育リーグ・中日戦でソロ、そして開幕戦で公式戦1号2ランと続きました。そういえば、今月の2本を含めた計5本塁打のうち3本が中日戦ですね。藤谷選手にとって一発は大きな魅力ですが「ナゴヤでもホームランの前後が三振だった」と振り返るように、まだ確率は高くありません。この日も最後の打席で三振をして、平田監督から「変化球を待っていても、真っすぐをファウルできる技術を身につけるように言われた」とか。

HRの次は空振り三振に倒れ、すぐ平田監督(手前)からアドバイスされる藤谷選手。
HRの次は空振り三振に倒れ、すぐ平田監督(手前)からアドバイスされる藤谷選手。

 さらに「まだまだ守備が…」と続けます。この日、8回に捕球エラーが1つあり「前に出るのが遅くなった。対応力をつけないと。前に出るのが一歩遅れた時も“エイヤッ!”と捕りにいかず、止まって半身になって捕る、という頭がなかった。監督に『前へ行く、止まる。この2パターン以外の対応ができるように』と言われているんですけど」と、汗を流しながら説明してくれました。

 暑いよね~、大丈夫?と声をかけたら「マジ、きつい…」と答えたあと、すぐに訂正。「夏バテなんかしていません!元気です!と書いといてください」。疲れたという表情がとても楽しそうなので心配いりませんね。またすぐ、入道雲に突き刺さるような一発をお願いします。

おまけの、おなじみ2ショットです!

 福井ミラクルエレファンツと言えば、一二三慎太選手と同い年でオフの自主トレも一緒にやっている木下裕揮選手と、その自主トレに参加していた澤端侑選手を忘れてはいけませんね。試合後に少ししか話せなかったのですが、澤端選手は2番ショートで出て1回に岩貞投手から中前打!と思ったら…牽制で挟まれて盗塁死。「やっちゃいました」と苦笑いです。

福井ミラクルエレファンツの木下選手(右)と澤端選手(左)。間が空きすぎたので編集しました。
福井ミラクルエレファンツの木下選手(右)と澤端選手(左)。間が空きすぎたので編集しました。

 そして7番レフトで出場した木下選手は2回1死一、二塁で遊ゴロ併殺打だったため「出てすぐ併殺打って…」とこちらは苦い顔。帰り際、スタッフにも挨拶をした木下選手は、やはり一二三選手のことを聞かれていましたよ。自身はシーズン中なので手伝えないけど、後輩が一緒に練習をしてくれているとか。「元気にバンバン投げていますよ、慎太!」とのことです。また覗きに行ってみたいですね。

    <掲載写真は筆者撮影>

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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