北陸シリーズ・福井編 1985年 日本一のV戦士が対決!《阪神ファーム》

阪神・掛布2軍監督と福井・北村監督(60)は、1985年の阪神V戦士です。

 8月1日のルートインBCリーグ・石川ミリオンスターズに続き、2日は福井ミラクルエレファンツとの交流試合を行った阪神ファーム。(1日の石川戦はこちらからどうぞ。→<北陸シリーズ・石川編 江越選手が2打席連続HRで5打点!>)

 福井とは昨年の5月に2度対戦しています。5月17日は鳴尾浜で、石川に派遣中だった一二三選手が帰省中の試合で初回にいきなり3ラン、2回は2点タイムリー二塁打!また伊藤隼選手とペレス選手にも2ラン、江越選手は2点タイムリー二塁打と2点タイムリー三塁打など、計19安打で17点を取りました。→<“一時帰省”の一二三が3ラン!伊藤隼は今季1号!BCリーグとの交流試合>

 また5月29日は、前日に高岡で富山と対戦して福井へ移動。今回と同じ福井フェニックススタジアムでの試合でした。今度はわずか4安打、伊藤隼選手のタイムリー二塁打による2点のみで8対2の敗戦です。17日は2回無失点だった岩本投手が、この時は1回2/3で5点を失っていますね。→<BCリーグ・福井戦 伊藤隼太が“意地”のタイムリーで完全復帰へGO!>

福井・2人目で登板した、もと阪神の岩本投手。
福井・2人目で登板した、もと阪神の岩本投手。

 その岩本輝投手(24)が昨年オフに戦力外となり、阪神を退団。ことしから福井ミラクルエレファンツの一員となりました。背番号は21です。また監督も今季、吉竹春樹さんから同じく阪神タイガースOBの北村照文さんへと代わっていて、ことし4月1日のオープン戦で取材させていただいています。→<もと虎戦士が対戦 OBC高島・野原祐也監督 vs 福井ミラクルエレファンツ・岩本輝投手>

ミラクルエレファンツ10周年記念交流戦

北村監督のもとへ挨拶に駆け寄る(左から)田面投手、石崎投手、守屋投手。
北村監督のもとへ挨拶に駆け寄る(左から)田面投手、石崎投手、守屋投手。
福井の打撃練習を見守る掛布監督(右)と北村監督。
福井の打撃練習を見守る掛布監督(右)と北村監督。

 先月19日に鳴尾浜で行われたBCリーグ北陸選抜戦で福井の選手も出場しましたが、北村監督と岩本投手は来ていません。なので2日は、阪神の選手たちが球場入りするやいなや岩本投手はベンチへ挨拶に。グラウンドでも、アップ中の外野でしばらく談笑していたようです。そして福井の打撃練習を見守る北村監督のところへは、阪神でスカウトをされていた昨年までお世話になった選手たちが、次から次へと挨拶に訪れる場面も。

試合前のイベントでインタビューを受ける掛布監督。
試合前のイベントでインタビューを受ける掛布監督。

 また2日の試合は『福井ミラクルエレファンツ10周年記念交流戦』として行われ、福井の選手たちは白地に濃い青緑の模様が入った特別ユニホームでした。これはこの試合のみ、一日限定だったんですね。そして試合前のイベントも盛りだくさん!MCの方が掛布監督を呼び出して行ったインタビューでは、ともに戦った現役時代を振り返り、北村監督のエピソード(ちょこっと暴露もあり)を紹介して、ベンチもスタンドも大いに沸きました。監督、さすがです!

 また前置きが相当長くなってすみません。試合結果からどうぞ。

《交流試合》  8月2日

福井- 阪神 (福井フェニスタ)

阪神 000 230 102 = 8

福井 000 110 000 = 2

◆バッテリー

【阪神】藤谷-榎田-田面-石崎-山本 / 小豆畑‐小宮山(6回~)

【福井】藤岡-岩本-イム‐濱岡‐廉都‐藤井‐内藤 / 片山-中溝(6回~)

◆本塁打 陽川2ラン(廉都)

◆三塁打 陽川、緒方

◆二塁打 江越、板山2、荒木

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]左:江越   (5-1-0 / 2-0 / 0 / 0)

2]二:荒木   (4-1-0 / 0-1 / 0 / 0)

3]中:板山   (5-2-1 / 0-0 / 0 / 0)

4]指:陽川   (4-2-3 / 0-1 / 0 / 0)

5]一:西田   (5-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

6]右:緒方   (5-2-3 / 0-0 / 0 / 1)

7]三:森越   (3-2-0 / 0-2 / 0 / 0)

8]捕:小豆畑  (2-1-1 / 0-0 / 0 / 0)

〃打捕:小宮山 (2-0-0 / 1-1 / 1 / 0)

9]遊:植田   (4-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ

藤谷  4回 58球 (1-1-2 / 1-1) 143

榎田  1回 35球 (4-1-0 / 1-1) 143

田面  2回 29球 (0-2-0 / 0-0) 145

石崎 1.2回 23球 (0-3-0 / 0-0) 156

山本 0.1回 5球 (0-1-0 / 0-0) 136

《試合経過》

5回、陽川選手がセンターへ2ラン!
5回、陽川選手がセンターへ2ラン!
先にタイムリー二塁打を放っていた板山が生還。
先にタイムリー二塁打を放っていた板山が生還。

 福井の投手陣は4回まで1イニングずつ交代しています。1回の藤岡から先頭の江越が右翼線へ二塁打を放つも無得点。2回は岩本で2死後に森越が四球を選んだだけ。3回はイムの前に三者凡退です。しかし4回の濱岡から、まず板山がセカンドのエラー(つかみ損ね)で出て、西田もレフトのエラー(フライを落球)で1死一、二塁となり、緒方が右前タイムリー!2死後に小豆畑の左前タイムリーで2点を先取しました。

 阪神の先発・藤谷は内野ゴロ3つで三者凡退の立ち上がり。2回と3回も三者凡退と、一巡目はパーフェクトです。ところが4回、先頭に四球を与え、犠打で二塁へ進めると3番にも四球。次は左飛に打ち取りましたが、2死一、三塁となって5番・松本に右前タイムリーで1点差。でも打線がすぐさま追加点を挙げます。5回1死から荒木は四球を選び、板山の左中間二塁打で1点。続く陽川がセンターへの2ラン!これで5対1です。

榎田投手は4連打されながらも最少失点で終了。
榎田投手は4連打されながらも最少失点で終了。
緒方選手は9回にタイムリー三塁打を放ちました!
緒方選手は9回にタイムリー三塁打を放ちました!
石崎投手は最速156キロの直球などで完ぺきに。
石崎投手は最速156キロの直球などで完ぺきに。

 その裏に登板した榎田は、1死から8番・片山に右前打、その打球を緒方が後逸…三塁まで進めてしまい、続く荒道の中前タイムリーで1点返されました。そのあとも連打で1死満塁としますが、3番を中飛に、4番は空振り三振で最少失点にとどめています。

 6回は森越の中前打、ピッチャーの牽制悪送球で1死三塁とするも無得点。でも7回に2死から板山が2打席連続の二塁打、陽川が今度はレフトへのタイムリー三塁打で1点。8回はまた森越が右前打し、暴投とキャッチャーのエラーで三塁へ。小宮山も四球と盗塁で1死二、三塁としながら得点なし。しかし9回に荒木が二塁打を放ち、陽川の四球などで2死一、二塁となって緒方がライトフェンス直撃のタイムリー三塁打!これで2人を還して8得点となりました。

 後半は投手陣がパーフェクトリリーフを見せます。まず田面が6回と7回を完ぺきに抑え、次は石崎。8回は連続三振と一ゴロ(西田がつかみ損ねるも、体勢を崩しながら石崎にトスしてアウト!)で三者凡退、9回は三振と遊ゴロ。あと1人のところで、なんと!山本が出てきました。最後は代打・木下を空振り三振にしとめて試合終了です。

“投げる体力”が引き続き課題の藤谷

阪神の先発は藤谷投手。4回1安打2四球で1失点でした。
阪神の先発は藤谷投手。4回1安打2四球で1失点でした。

 試合後の掛布雅之監督は、藤谷投手について「先頭打者へのフォアボールが失点につながるっていうのは、勝てないピッチャーの典型的な点の取られ方だよね。4回の先頭へのフォアボールがダメ。1ボール2ストライクがテーマで、あそこは先頭を取って投げ切らないと」と苦言を呈しましたが「この前よりは腕が振れていたんじゃない?」とのこと。

 3回までの結果は完璧だっただけに、4回の四球はもったいなさすぎますね。やはりバテが見えたような。藤谷洸介投手も、そこは猛省していて「もっと投げ込んで、もっと“投げる体力”をつける」と言っています。今もそれは取り組んでいるでしょう?「まだ足りないです。もっと。今の倍くらいに」。よろしくお願いします。

2ランの陽川選手がホームインしてハイタッチ。
2ランの陽川選手がホームインしてハイタッチ。

 

 掛布監督が最後で付け加えたように、藤谷投手も「課題にしている真っすぐはよかったので、継続していきたい」と話していました。

 また5回に2ラン、7回に三塁打で2安打3打点の陽川尚将選手は「ホームランは真っすぐじゃないですか。風です、風」と短いコメント。二塁打2本の板山祐太郎選手も、笑顔は見られたものの「何もないですよ。頑張ります!それだけです」と言ってバスへ。

福井に縁のある2人も登板

福井の皆さんに温かく迎えられた田面投手。
福井の皆さんに温かく迎えられた田面投手。

 次に、2015年4月から6月の3ヶ月間、福井に派遣されていた田面巧二郎投手。チーム内の入れ替わりはあるけど、当時からのメンバーやスタッフの方々は大歓迎し、スタンドに来られた福井の皆さんも大きな拍手を送ってくれました。ここで投げるのは、福井のユニホームを着ていた当時以来?「たぶん。僕の記憶では」。じゃあ支配下に戻って初めてですね。「あ、ほんとですね」。みんな喜んでくれていて、それに応えるナイスピッチングでした。「ありがとうございます!」。

最後の打者を三振に切って取った瞬間の山本投手。
最後の打者を三振に切って取った瞬間の山本投手。

 山本翔也投手は前日の石川戦で2イニングを投げており、その時も「あしたは登板しませんよ」と言っていたし、本当なら予定がなかったはず。でも、せっかくご両親や知り合いの方々が見に来られた地元の試合ということで、ここは掛布監督をはじめベンチの粋な計らいだったのでしょう。山本投手も「最後、1人だけ投げてこいって言われたので」と話しています。いつ言われたのか聞いたら「試合中です」って。それはわかってる(笑)

 でも石崎投手がビシッと抑えてくれて、あと1人の場面。三振で締められて何よりです。今度は1軍で恩返し!と言ったら「そうですね」という返事でした。

 ちなみに、この日は球速表示がなかったため、あとで確認したところ石崎剛投手の最速は156キロだったとか。自身のMaxを更新ですね。今度は表示されるところで見たい!

ちょこっと、おまけです

 この日、17時2分に始まった試合が終わったのは20時18分でした。もちろん福井市内の宿舎で1泊して帰る予定ではありましたが、翌3日は10日ぶりの休養日。つまり移動して午後から休むか、夜のうちに帰って丸一日休むかは本人任せみたいで。奥さんや子どもさんのいる選手は特に、後者を選択したいようですね。

ボールボーイくん達が、HRの陽川選手にバットを返すタイミングを探しています。
ボールボーイくん達が、HRの陽川選手にバットを返すタイミングを探しています。

 私も翌朝に仕事があるため、最終のサンダーバード(福井駅21時32分発)を予約していたのですが、思いのほか余裕で間に合いました。だけど選手たちは、いったん球場から宿舎に戻り、着替えて駅へ向かうわけです。これは無理だろうなと思ったら、選手やコーチ数人が滑り込みセーフ!息の上がった状態で「メチャクチャ頑張った」と笑っていました。

 なお、この日も登板した岩本輝投手の話は、一二三選手と合わせて次の記事でご紹介します。しばらくお待ちください。