四国IL選抜との練習試合・福永春吾投手と正田樹投手が古巣相手に登板《7/18 阪神ファーム》

日本ハム、阪神、ヤクルト、台湾、独立リーグと18年間プレーを続ける正田樹投手。

1軍と同じく、ウエスタン・リーグも17日に後半戦が再開されました。ただし阪神ファームは、甲子園でナイター開催される21日のソフトバンク3連戦が“開幕”。それまでは、鳴尾浜に独立リーグを迎えて練習試合を行っています。

17日に四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズと対戦し、4対2で勝利。きのう18日は四国アイランドリーグplus選抜チームが相手でした。とはいえ高知ファイティングドッグスは現在、台湾遠征中のため3チーム(香川オリーブガイナーズ、徳島インディゴソックス、愛媛マンダリンパイレーツ)からの選抜メンバーです。

そして、きょう19日はルートインBCリーグの北陸選抜メンバーが鳴尾浜へ。北陸となっていますが、富山、石川、福井に新加入の滋賀を入れた4チームです。滋賀の上園啓史監督、西村憲投手も4月に続いての来訪でしたね。その試合結果は次の記事でご紹介します。では、きのう18日に行われた四国アイランドリーグplus選抜チームとの練習試合からどうぞ。

《練習試合》 7月18日

阪神- 四国IL選抜 (鳴尾浜)

四国 000 000 100 = 1

阪神 040 000 20X = 6

◆バッテリー

【阪神】岩田-福永‐浜地‐田面 / 小宮山-小豆畑(6回~)

【四国】徳島:松本(2回)-:阿部(2回)-:石田(1回)‐徳島:伊藤翔(1回)‐徳島:伊藤克(1回)‐愛媛:正田(1回) / 徳島:生田‐:古川大(8回裏)

◆本塁打 植田ランニング3ラン(松本)

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]二右:板山 (5-3-0 / 0-0 / 1 / 0)

2]遊:植田  (5-2-3 / 0-0 / 0 / 0)

3]左:キャン (1-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

〃二:森越  (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

4]右:陽川  (3-1-0 / 2-2 / 0 / 0)

5]一:新井  (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃一:西田  (1-0-0 / 0-2 / 0 / 0)

6]指:狩野  (2-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃走指:江越 (1-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

7]三:今成  (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0)

8]捕:小宮山 (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

〃捕:小豆畑 (1-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

9]中:緒方  (4-2-3 / 1-0 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ

岩田 3回 49球 (2-3-0 / 0-0) 144

福永 2回 29球 (1-3-0 / 0-0) 146

浜地 3回 60球 (2-3-3 / 1-1) 144

田面 1回 29球 (0-0-3 / 0-0) 146

<試合経過>

まず攻撃。2回1死から今成が四球を選び、小宮山の中前打で一、二塁として緒方がタイムリー二塁打で1点先制。板山の二ゴロで2死二、三塁となって、続く植田の打球をスライディングしながら捕りにいったレフトが後逸。さらに奥深くへ転がったボールを追いかけている間に2人の走者だけでなく、植田も生還!「植田選手、ホームランでございます」とのアナウンスにより、記録はヒットで、しかもランニングホームランだと判断。この回4点が入りました。

その後も、3回は狩野の二塁打、4回は板山と植田の連打、5回は西田の四球と今成の左前打、6回は先頭・板山の右前打&二盗と、毎回走者を出しながら追加点なし。ようやく7回、西田の四球と江越の死球などで2死一、三塁となり、またまた緒方が左中間へのタイムリー二塁打!これで2人還します。8回は、阪神にも在籍していた正田が登板。2死から陽川が中前打し、捕逸で二塁へ進むも西田は三飛で攻撃を終了。

一方の投手陣です。岩田が1回、先頭にピッチャー内野安打を許し、2番・橋本の右前打で無死一、三塁としますが後続を断って無失点。2回と3回は三者凡退でした。4回は福永が登板して、まず3番からを空振り、空振り、見逃しで3者連続三振!5回は2死からヒットを許すも0点に抑えました。

6回からは浜地と小豆畑のバッテリー。6回1死から橋本にライトへの三塁打を浴び、四球と盗塁で二、三塁とします。続く二ゴロでホームをアウトにしたあと、また四球を与えて2死満塁。でも最後は二ゴロで3者残塁でした。ところが7回は1死から四球を与え、2死後に盗塁を許してから中前タイムリー。8回は三者凡退です。9回は田面が2死から3連続四死球で満塁としながらも得点は与えず、6対1で試合終了。

掛布監督の談話

では試合後の話をご紹介しましょう。まず掛布雅之監督です。「岩田はいい状態をキープしているね。きのうの青柳、きょうの岩田、あしたの島本。島本の結果次第じゃないかな。島本はずっといいからね。3人の中で島本が一番いいよ」と、1軍の先発枠を巡る戦いについて言及しました。(これは18日の試合終了時点のコメントですが、19日の結果を受けても大きくは変化していません。詳しくは次の記事で)

また掛布監督は「福永、よかったよね。四国アイランドリーグを相手に恩返しの気持ちもあったんじゃない?福原コーチとも話したんだけど、あのカーブがいいよな」とニヤリ。そして、フレッシュオールスターに続いて、福永投手へ期待を込めたアドバイスです。

「カーブが入ると高めのボールの見極めが難しくなるから、短いイニングはいろんな球を使わずに、真っすぐとカーブ主体に組み立てるのも面白いんじゃないかな。あれだけ速い真っすぐと、タテ割れのカーブがあれば。江川なんかもそういう形でしょ?もうちょっと単純にした方がいいかも。いろんなボールを投げたい気持ちもわかるけどね」

古巣相手に初めて投げた福永

春季キャンプの高知戦(安芸)をはじめ、4月には徳島戦(鳴尾浜)、6月の香川戦(鳴尾浜=雨天中止)、そして今回の香川戦&選抜戦と何度かあったものの、福永春吾投手が古巣の四国アイランドリーグplus相手に投げたのは、これが初めてでした。試合後にはバットや練習着など両手に抱えて、もとチームメイトに渡していた福永投手。とても楽しげに話をしているので、なかなか割り込めません。と言いながら聞いたのですが…

福永投手(右)と、徳島の小林選手。帰り際に撮影させていただきました。
福永投手(右)と、徳島の小林選手。帰り際に撮影させていただきました。

小林義弘内野手(徳島4年目)と福永投手は同い年で、昨年は小林選手がキャプテン、福永投手が副キャプテンをしていたこともあって一番の仲良し。試合前に「試合前に『真っすぐだけ来てな』と小林に言われたし、サインも真っすぐだけだったんで思い切りいきました!」と福永投手は言いますが、小林選手は「ほんとに真っすぐで来てくれるのか、ちょっと疑っていました(笑)」とのこと。でも149キロ、150キロ、149キロ、151キロとすべて直球でしたね。結果はファーストライナーです。

同じチームだったので“対戦”はなかったものの「やっぱりプロに入って良くなったと思います。自分が言うのも何ですけど」と小林選手。これからも見守ってください。また試合で、そしてNPBで顔を会わせる時を待っています。貴重な再開の時間を邪魔してすみませんでした!

ところで、登板した4回は3番から3者連続三振を奪った福永投手。最後の見逃し三振は116キロのカーブです。「その前のカーブ(115キロ)がボールになった。もう1球ストライクゾーンに続けたら、バッターはどういう反応をするかなと思って投げました」。スタンドから歓声が上がったくらいで、さぞバッターも面食らったことでしょう。「アイランドリーグの時は真っすぐとスライダーのみで、カーブを投げていなかったからビックリしたかも」

またこの日の151キロはプロ最速。「次も続けたい」とのことです。それにしても3者連続三振って、これをあそこで…と言ったら「あはは!フレッシュオールスターですか?ほんとですね。そしたら100万円持って帰っていますねえ!」と楽しそうに笑いました。

中学以来のランニングホームラン

次に、ランニングホームランの植田海選手。初めて?「初めてですよ~。え、人生初かってことですか?それはありますよ。だって小学校の時なんて、ランニングホームランばっかりですもん!中学もあったし。高校以降では初めてでした」。確かに、足の速い植田選手だからあったでしょうね。

ちなみにプロでのホームランは「1年目に由宇で打った先頭打者の」という、2015年5月2日の広島戦での1回先頭打者ホームランが第1号で、それ以来です。

狙っていたかと聞かれると「狙ってないです。たまたま。だってレフトがたぶん捕れたんで」と苦笑い。とはいえ、そこまで飛ばしたわけで、次のレフト前ヒットも含め左打席で快音が聞かれました。「そうですね。左もよくなってきたから」とニッコリ。これを続けていきましょう。

浜地真澄投手は6回から3イニングを投げて2安打ながら3四球で1失点。「反省は…見ての通りですけど、全体的に悪かった」と少しうつむきます。そして「収穫は、カットボールとシュートを練習している中で、いい手応えがあったので、そこはよかったですね」と続けました。シュートは初めてゲームで投げたそうです。

正田樹が鳴尾浜に帰ってきた!

最後は、愛媛マンダリンパイレーツの正田樹投手(35)。桐生第一高校3年の夏に甲子園優勝投手となり、1999年のドラフト1位で日本ハムに入団後、3年目の2002年にパ・リーグの新人王を獲得した左腕です。2007年にトレードで阪神へ来たものの翌年オフに戦力外通告を受け、2009年から台湾でプレー。アメリカにも挑戦したあとBCリーグ・新潟を経て、NPBに復帰!2012年から2年間ヤクルトで投げ、1軍登板も果たしました。2014年は再び台湾へ行き、その年の途中から愛媛に入団。MVPや最優秀防御率などのタイトルも多数獲得しています。

かなり簡略な紹介でも、これだけの経歴ですには。もちろん今季も現役で“プロ18年目”。自身で選んだ75という背番号ですが、兼任コーチではありません。投げているフォームは少し変わったかな?と思ったものの、さすがベテランの味です。まだまだ投げられますねえ。そう言ったら「頑張りますよ」と、昔と同じ笑顔。

9年ぶりと言いながら、体型も投げる姿も変わらない正田樹投手でした。
9年ぶりと言いながら、体型も投げる姿も変わらない正田樹投手でした。

正田投手で思い出すのは阪神時代、メチャクチャ歌がうまくて、同じ年の筒井和也投手(現スカウト)と2人でデュエットさせたらもうプロ顔負けという逸話です。いや逸話とは言えませんね、チーム内外を通じて周知のエピソードでしょう。結婚披露宴などでも歌ったと思いますよ。生で聞きたかった~!

脱線してごめんなさい。そんな正田投手を鳴尾浜で見られるなんて。「あれから初めて来ました。9年ぶりですよ!懐かしいですねえ」と正田投手も感慨深げです。選手や記者は大幅に変わってしまったけど、コーチやスタッフの皆さんは覚えています。そうそう、福永投手が「正田さんって土屋トレーナーとそっくりでしょ?僕、正田さんを見たら土屋さんを思い出すし、土屋さんを見たら正田さんを思い出すんですよ。めちゃくちゃ似ていますよねえ」と力説していました。

そうかな?と思った直後、土屋トレーナーが目の前に。うわ、ほんとだ。改めて見ると…本当にそっくりだ!と、言葉にしなかったはずですが土屋トレーナーは何かを悟った様子で「実はヤクルト時代に、挨拶しにいったことがあるんですよ」と。やはり球界では (って大層ですけど) 知られた事実みたいです。

ことし11月で36歳になる正田樹投手。ストレートの最速は140キロでしたが、ストライクを難なく取れる変化球はさすがです。昨秋の12球団合同トライアウトにその姿はなかったけれど、3度目のNPB復帰も諦めていないという記事を見ました。またどこかで会えるのを、そしてピッチングが見られるのを楽しみにしています。