フェニックス・ヤクルト戦 横山好投、岩崎連投、悔しいサヨナラ負け《10/11 阪神ファーム》

11日の試合後、チューブトレをしながら、なぜかとっても笑顔だった岩崎投手。

『みやざきフェニックス・リーグ』は11日で第2クールが終わりました。きょう12日は練習試合も組まれておらず、タイガースの選手たちは休養日。文字通り積極的に休養を取った人や、ウェートトレーニング、ランニングなどをした人もあるでしょう。朝、雨が降っていた宮崎市内も午後には回復、しばらく野球日和が続くと思われます。私はいったん帰ってきて、また第4クールから参戦予定です。

11日にヤクルト戦が行われた西都原運動公園野球場。このあたりは一面に広がるコスモスが有名ですが、まだちょっと早かったようで。でも咲き始めてはいましたよ。そういえば、いつもフェニックス・リーグの前半はまだ蝉の声が聞こえ(ことしはなかった…)、後半はコスモスですね。このまま最後まで雨が降りませんように。

ヤクルトのキャンプ地、西都原運動公園野球場。
ヤクルトのキャンプ地、西都原運動公園野球場。

さて11日の試合は、雨の影響で今リーグようやく初登板の横山投手が先発。1回に2安打で1点失ったものの、そのあとが見事なピッチングでした。次に走者を出したのが7回で、そこで交代。秋山投手が切り抜け、ついで岩崎投手が初の連投!序盤に西田選手のタイムリーと陽川選手の襲出し四球で取った2点を守って、しかし最終回に石崎投手が打たれてサヨナラ負けという展開でした。

《フェニックス・リーグ》 10月11日

ヤクルト- 阪神 (西都)

阪神 011 000 000 = 2

ヤク 100 000 002x = 3

◆バッテリー

【阪神】横山-秋山-岩崎-石崎 / 梅野-小豆畑(8回~)

【ヤクルト】杉浦(6回)-平井(1回)-田川(1回)-土肥(1回) / 山川-星野(8回~)

◆二塁打 山崎(ヤ)、陽川、荒木、西田(神)

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]三:板山  (5-3-0 / 1-0 / 0 / 0)

2]遊:植田  (4-1-0 / 2-1 / 0 / 0)

3]右:江越  (3-1-0 / 1-1 / 0 / 0)

4]中:横田  (4-0-0 / 3-0 / 1 / 0)

5]左:陽川  (3-1-1 / 0-1 / 0 / 0)

6]指:緒方  (4-0-0 / 1-0 / 1 / 0)

7]一:西田  (3-2-1 / 0-0 / 0 / 0)

〃二:森越  (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

8]捕:梅野  (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

打捕:小豆畑 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0)

9]二一:荒木 (3-1-0 / 0-1 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責) 最速キロ

横山 6.2回105球(3-4-1 / 1-1) 142

秋山 0.1回 3球 (0-0-0 / 0-0) ―

岩崎  1回 13球 (0-1-1 / 0-0) 146

石崎 o.2回 19球 (3-0-0 / 2-2) 148

<試合経過>

2回から4イニング連続で三者凡退だった横山投手。
2回から4イニング連続で三者凡退だった横山投手。
6回に左中間二塁打を放った西田選手。2回にはタイムリーも!
6回に左中間二塁打を放った西田選手。2回にはタイムリーも!

横山は1回、先頭の山崎に初球を打たれて左翼線二塁打、1死後に3番・西浦の中前打で1点を失いました。しかし、このあと球数を要しながらも完璧に抑えます。続く4番・西田を二ゴロ併殺打に切って取ると、2回、3回、4回、5回、6回と三者凡退!1人の走者も出していません。味方もよく守ってくれたということですね。

その間に打線が逆転。1回はヤクルト・杉浦の前に3者連続三振だったものの、2回1死から陽川が左翼線二塁打を放ち、2死後に西田が右前タイムリー!3回は1死から板山と植田が連打して江越の死球で満塁、横田の一ゴロは本塁封殺で1死満塁となりましたが、続く陽川の四球で押し出し。

板山選手は7回に中前打で、3戦連続の3安打。
板山選手は7回に中前打で、3戦連続の3安打。
植田選手はバント失敗…でも四球を選びました。
植田選手はバント失敗…でも四球を選びました。

4回は2死から荒木の左越え二塁打と板山の内野安打で一、三塁と攻めるも追加点なし。5回は先頭の江越が内野安打、しかし二盗失敗など3人で終了。6回は1死から西田が大きな左中間二塁打!一気に三塁を狙いますが、7-6-5とボールが渡ってタッチアウト。ここも3人で終わっています。

7回はヤクルト2人目の平井から荒木が四球を選び、板山の3打席連続安打となる中前打、植田の四球で無死満塁!でも後続が断たれて1点も入りません。

さて6回まで89球を投げ、失点もヒットも、それどころか走者も初回のみだった横山は7回、1死から西浦に右前打。久々のヒットを許したと思ったら、自身の牽制(5球目)で刺して1死!ところが次の西田に四球を与えてしまい、ここで無念の交代となりました。代わった秋山が5番・廣岡に投げた3球目で梅野の盗塁阻止!

9回2死でボークとサヨナラ打を浴びた石崎投手。
9回2死でボークとサヨナラ打を浴びた石崎投手。
昨年、西都のスコアボードも電光に。でもメンバーは出ません。
昨年、西都のスコアボードも電光に。でもメンバーは出ません。

8回の攻撃は田川の前に三者凡退。その裏は連投の岩崎が登板して1死後に比屋根へ四球を与えたものの、次の谷内は遊ゴロ併殺打。やはり3人で片づけ、9回の阪神打線も土肥に三者凡退に切って取られて、2対1のまま最終回へ。

9回は石崎。1死を取ってから途中出場の星のに左前打され、2死後に代打・荒木の右前打で一、三塁。西浦の打席で一塁へ牽制、これがボークの判定を受け、三塁走者が生還して同点。ここで久保投手コーチがマウンドへ行き、内野陣も集まりました。なおも2死二塁で西浦にはレフトへ…。二塁から荒木が還って試合終了。3対2のサヨナラ負けです。

横山、意味も課題もある105球

まずは横山投手の話をご紹介します。最初に掛布監督は「100球をメドにしていたんだけど、7回は投げきらなアカンわなあ」という第一声でした。「まあ彼の場合、いろんなことがあっての今だから100球投げたってことに意味がある。100球投げてバテたってことも課題。あす、あさっての肩のことも課題だからね」

それから「あともう1度(先発が)あるのかな?本人も7回は投げたかったと言っていたけど、100球を超えていたしね。4番を抑えて次にバトンを渡せば、ベンチも本人も納得する7回だった。今後の課題だろうね、スタミナも」と続けています。

「球に角度もあるし、変化球も決まっていた。ただ1軍で投げて勝ったこともあるピッチャーだからねえ。横山がいい状態なら、あのクラスを抑えて当たり前だし、それができなければ、上に行くのは10年早いと言われるだろう。肩のスタミナ、意識してやると思うよ」

試合後、陸上競技場のトラックをランニングする横山投手。
試合後、陸上競技場のトラックをランニングする横山投手。

横山投手本人は「真っすぐもよかったし、変化球もよかったです。でも真っすぐで低めを狙って高くいってしまった。それがただファウルになっていただけで…。そういう面が出たので、もっと細かいところをしっかりやりたいですね。真っすぐと変化球の精度とか。それと、もっと球速を上げたい」と課題を挙げました。

復帰後最多の105球を投げ、スタミナを監督も気にしていたようですね。「最後のフォアボールはちょっ逃げてしまった。腕が緩かったので」

2連投を難なくクリアした岩崎

ついで岩崎投手について、やはり掛布監督の言葉からです。「きのう、きょうで全然問題なかったんじゃない?ただ、ここでは評価しにくいね。いい意味で見下ろして投げないと。いいボールを投げていると思うけどね。2つ投げて、次のクールの4試合のうち3試合。それで最終クールに、1軍の意向もあって、最後は3連投で終わらせようと予定を組んでいます」とのこと。

そして岩崎投手本人は、2日続きの連投が初めてだったそうで、でも最速146キロが出ていたと言われ「肩の状態や指のかかりはよかったです。同じボールで、さらにコントロールできたらもっと。きのうは久々だったのもありますが、きょうは普段通りいけた感じがします」と答えていました。

初連投もなんのその、自己最速タイの146キロをマークした岩崎投手。
初連投もなんのその、自己最速タイの146キロをマークした岩崎投手。

146キロは最速?「前に一度出ているらしいです」。“らしい”ってのが岩崎投手らしくていいですね。高めの真っすぐで三振を、という要求をされている岩崎投手。「きょうのボールは割によかったと思いますが、意図していたわけではなく“ふいちゃった”(浮いた?)という感じ。金本監督からも『狙って高めに』と言われているので、それを継続してやりたい」

投げてみて問題は?「それはないです。連投に関しても。きょうは何もなかったです。連投するとしたら夜のケアも大事になってくるし」。先発と中継ぎはだいぶ違うと思いますが、どっちが向いていると?「まだわかんないですね。連投も初めてだし」。これからどんどん積み上げていくことになりますね。

心、体、頭、技術のコントロール

久保投手コーチは「横山、よかったですよ。体、故障との戦いでしたね。故障しないで、この力が出せていれば今季も(1軍で)勝っているわけだから。勝てるものを持っているんだから」というコメント。来年は故障なく!という思いでしょう。

試合後、遠投を繰り返す石崎投手。
試合後、遠投を繰り返す石崎投手。

また、サヨナラ打を浴びた石崎投手に「状況の中で、自分のやるべきことを把握していかないとね。状況のコントロール、ボールのコントロール、試合を支配するためのコントロール」と言います。なるほど、投げるコントロール以外にもいろいろあるんですね。「そう。心、体、頭、技術のコントロール。ストライク、ボールのコントロールだけではないってこと」

この日のマウンドでも考える点はあり「打たれる1球前の変化球は(バッターが)まったく反応しなかった。もう1球そこへいってもよかったかな」と振り返る久保コーチ。「ゲーム性を理解していけば、やるべきことが見えてくる。どうしても力で支配しようとしてしまうから」と久保コーチは苦笑い。つまり力があるゆえに、ということなんでしょうね。

初マルチの西田、三塁打は幻

最後は、2回2死二塁で右前に同点タイムリーを放った西田選手です。3打席目の6回は三塁でタッチアウトとなったものの左中間へ大きな二塁打を放ち、3打数2安打。試合後も“幻の三塁打”については、あちこちから突っ込まれていましたね。

西田選手の右足の汚れている部分、思いっきり擦りになって血が滲んでいました。で
西田選手の右足の汚れている部分、思いっきり擦りになって血が滲んでいました。で

「あれは(サードコーチのではなく)自分の判断なので、レフト見ていたんですよ。ジャッグルしたから行けると思いました。行けそうだった」

このフェニックス・リーグでは荒木選手や森越選手との途中交代も多く、フル出場は初戦だけで、ヒットもそれ以来の西田選手。初のマルチヒットについて尋ねたら先に守備の話が出てきました。「きのうミスしたんで。きょうも守備練習でダメだったんで、試合では切り替えていったんです。守備の方が、どっちかというと意識していました」

下を向いてメモを取っていると、そのまま「横山が投げていたから。横山が投げているときは調子いいんですよ!」と続けた西田選手ですけど、なぜ急に声のトーンが高くなっているのかしら?と思って顔を上げたら、そこに横山投手がいました。なるほどね。でも最後に「2本打ててよかったです」と締めくくっています。