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大阪天満宮初天神での若トラたち ―2年目の願いを福玉に乗せて―《1/25》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
25日、大阪天満宮初天神梅花祭で恒例の福玉まきを行う阪神タイガースの4選手。

大阪市北区にある大阪天満宮では毎年1月24、25日に初天神梅花祭が行われています。その中で夕方4時からは24日がオリックス、25日は阪神の選手による『福玉まき』があり、このところ両チームとも2年目を迎える選手が参加。ことしは24日が日曜日とも重なって相当な人出だったそうですが、25日は月曜日とあり約800人と少なめ。一昨年と昨年は土日でしたからねえ。その様子はこちらでどうぞ。

<初天神の福玉まきは梅ちゃん人気で圧倒!>

でも、そのおかげで皆さん余裕を持ってご覧になり、福玉を取るのも平穏な感じでした。私も、選手が立っている本殿のすぐ近くまで行って表情が見られたのはよかったと思います。参加したのは石崎投手、江越選手、守屋投手、植田選手(ドラフト指名順)の4人。まず本殿で祈祷を受け、そのあと全員が皆さんの前へ並んで挨拶しました。掛け声もいただきながら。

そして昨年同様、境内のお客様をバックに本殿の中からカメラマンの方々が選手たちを撮影して、福玉まきに移ります。ことしは割とゆっくり投げてくれたものの、やっぱり10分もかからずに終わってしまいましたねえ。そのあと選手たちは天満宮会館の中庭で記念撮影をし、会館内でテレビインタビューや記者による囲み取材を受けています。

中庭での記念撮影。カメラマンさんの「1+1は2」で笑っているところです。
中庭での記念撮影。カメラマンさんの「1+1は2」で笑っているところです。

では、その取材での選手コメントをご紹介しましょう。

ルーテインでマインドコントロール

石崎剛投手にオフのことを尋ねると「実家の方で練習していました。で、年始は4日と5日の2日間だけ去年までお世話になっていた新日鐵住金鹿島で練習して。横山もいました。玉置さんにも会いましたよ!」と。おお~そうですか。昨年まで阪神にいた玉置隆投手は社会人・新日鐵住金鹿島で野球を続けます。声はかけた?「はい。一緒にキャッチボールをしたり。僕としては、玉置さんに新日鉄のチームメイトとの距離を縮めてほしいので、いろいろと話もしました」。さすが石崎投手、グッジョブです。玉置投手も喜んでいたでしょう。

どこに投げようかな~と石崎投手。この日は150キロ超えの直球を封印です。
どこに投げようかな~と石崎投手。この日は150キロ超えの直球を封印です。

さて、ルーキーイヤーは沖縄キャンプでしたが、2年目のことしは安芸スタートになった点を聞いたら「何とも思ってないです」と明るい声が返ってきました。「ケガ明けってこともありますし、逆に言ったら焦って1軍じゃなくても、ここからしっかり調整して開幕に間に合わせればいいと考えています」と石崎投手。「自分自身はいつでも投げられる準備をしています。ブルペンでも、最初に入った時よりは上半身と下半身の使い方がすごくいい感じになってきました」と順調な様子。

ことしの抱負は?「とりあえず1年通して投げることですね。去年は良かったり悪かったり、良かったり悪かったりと、すごく波があったから。それで体の使い方や移動とか色々やってきて、後半はつかめてきたんですよね。そのへんを、ことしはフルに生かせたらなと思います」。これには体だけでなく、精神的な部分もあったようです。「ルーティンとか。マウンドに立った時、練習で描いたイメージとの差を埋めるために。終盤はできていたので、それを続けていきたいです」

どのようなルーティン?「空を見たり、(スタンドの)ファンの皆さんを見たり。自分には強い味方がいっぱいいるんだと自分に暗示をかけます」。それは誰かに教えてもらったこと?「教わったというわけじゃないですけど、福原さんに『ピンチの時はどうしたらいいか、パフォーマンスを上げるにはどうすればいいか』と聞いたら『全体を見て、お客さんを見て、視野を広げておくように』と言われました」。なるほど、福原先輩の年輪を感じる言葉ですね。石崎投手の今季が楽しみです。

ミスショットを少なくしたい

江越大賀選手は、テレビのインタビューと記者の囲み取材のコメントとを合わせてご紹介します。まず、こういうイベントは?「初めてです。楽しかった。これだけ寒い中、多くの方が集まってくださったので、気持ちを新たにまた頑張ろうと思いました」。天満宮は学問の神様ですが、勉強は?「あんまり好きじゃない…嫌いです(笑)」。何か拝んだ?「時間がなかったのでまだ。頭が良くなりますようにとお願いしたい」。それは野球に結びつきますね。

江越選手も狙いを定めて…。でも私のカメラのピントがずれました。すみません!
江越選手も狙いを定めて…。でも私のカメラのピントがずれました。すみません!

「野球では記憶することで頭を使う。バッターボックスにノートとか持っていくわけにいかないので、映像を見た時や対戦したことを記憶しておかないと」。で、記憶力はどう?と聞かれた江越選手。答えは「普通です」でした。2年目のシーズンに向けて「去年は何もわからず、ただがむしゃらにやっていた。ことしはピッチャーの武器やクセが、ある程度は頭に入っているのでそれを生かしたい。オープン戦が始まったらしっかりデータも見ていきたい」と話しています。

ノートはつけているようで「オープン戦やシーズン中はずっと持ち歩いていました。キャンプに持っていくかどうかはわかりませんが。プロに入ってから気づいたことを書くようになって。ピッチャーとか、キャッチャーについても書いています。キャッチャーの特徴や考え方、配球など」とのこと。

今やっているのは?「去年は三振が多く、打ち損じて気がついたら追い込まれていたので、自主トレからミスショットしないよう取り組んでいます。三振を減らそうとは思っていないけど、追い込まれる前に勝負したい。去年はファウルを打って追い込まれ、自分で勝負できていなかったから。三振は少ない方がいいと思いますが、三振の数を減らすというよりミスショットを少なくしたいですね」

また「目線ができるだけブレないように」という言葉もありました。「今まで特に意識していなかったけど、プロではそれをやっていかないと簡単に打てるピッチャーはいないので。このキャンプで取り組むことも同じです。自分にできることをしっかりやっていきたい」と江越選手。2年目の数字に期待しましょう。

昨年同様、途中で1軍キャンプへ!

守屋功輝投手も、こういうイベントは初体験だったとか。福球をげている時はとても楽しそうでした。さて、もうすぐキャンプが始まりますね。「はい、頑張ります!体はできてきたと思うので、それをうまく使えるようにしっかりやっていきたい」と意気込みを語っています。

体については昨年11月末に広島のジム・アスリートで行われた“合宿”に参加したあと、12月は鳴尾浜で強化練習。ウエートトレーニングを中心に「週4日で上半身2回、下半身2回。シーズン中の倍を自分で潰れるまで追い込んでいます。筋肉痛がやばい!」と笑っていたんですが、その後もベスト体重を維持しているようで「継続していけるように頑張ります」と言っていました。

記念撮影で寒かったのか表情が硬かった守屋投手。カメラマンさんの声にようやく笑顔。
記念撮影で寒かったのか表情が硬かった守屋投手。カメラマンさんの声にようやく笑顔。

昨年と同じく安芸スタートになったものの「また去年のように途中で1軍キャンプへ行けるようにしたい」と意気込んでいます。昨年は2月14日、安芸キャンプ2度目の練習試合・ハンファ戦で先発して、そのあと沖縄へ移動した守屋投手。ことしも安芸の初実戦が11日の練習試合で、同じハンファ戦。「そうですね。そこで投げさせてもらえればいいですね」

その前にシートバッティングも最初からあるとか。準備は?「もうブルペンでも結構投げ込みをしているので、いけると思います!」と力強い返事でした。昨年と比べて仕上がり具合はどうかとの問いにも「去年よりいいと思います」とのこと。ことしは何が何でも1軍に行かないといけませんね。「そうですね。じゃなきゃヤバイです!」。同期の投手陣に負けない活躍を1軍で。飛躍の2年目にしてください。

キャンプの試合で左打席に立つ

最後に植田海選手。初体験のイベント、感想を聞いたら「寒かった~」という第一声。確かに、投げている最中も手に息を吹きかけたり、さすったりしていましたっけ。挨拶の時に「海!」と大きな声で名前を呼ばれていたでしょう?「はい(笑)。知り合いじゃないっすよ」。ありがたいことですね。

年末年始は実家に帰り「高校には挨拶しに1回だけ行きました。練習は近所のグラウンドで」自主トレをしていたそうです。2年目のことしは「ある程度やることがわかっているので、去年より余裕ができるかな。練習に集中していけると思う」と言います。1年目の初めてのキャンプは大変ですよね。初めて顔を合わせる先輩もいるし、初めての場所で、やったことのないメニューもあって…気疲れしたでしょう。でも、そうは見えないほど落ち着いていましたけど。

横顔になってしまいましたが、福玉まきの間、ずっと楽しそうに笑っていた植田選手。
横顔になってしまいましたが、福玉まきの間、ずっと楽しそうに笑っていた植田選手。

ことしのキャンプでは「左打ちをやるんで、まずそこです」と、スイッチヒッター転向のため昨秋から始めた左打ちに、徹底して取り組む意向。「まだ試合では打ったことがないんですよ。だから今はとりあえず練習して、キャンプでやってみる感じです」。なるほど、キャンプが初実戦になるわけですもんね。現在、左打席と右打席で打っている割合は?「左7、右3くらいです。とにかく今は感覚をつかめるように左は数多く打っています」

感覚はどう?「練習では、まあまあですかね。でもピッチャーの球は打っていないんで。ピッチャーが投げたらタイミングもスピードも、そこに変化球も入ってくるので全然違うと思います」。キャンプの練習試合で左打席に立つ植田選手が見られますか?「たぶんありますね。キャンプなので、やってみるのにはいいと思う。左打席でピッチャーの球をみられるのがいいですね。シーズンに入ったらそうはいかなくなる」。大事な1か月になりますね。

ことしの目標を数字で、と振ってみたところ「ファームのですか?」と聞かれました。そうですね、すみません。ことしは1軍の試合に出ることが第一目標でしたよね。「はい!1軍の試合に1つでも多く出ること。そこからです」。わかりました。その日を心待ちにしています。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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