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フェニックス初の休養日、練習試合でDeNAに逆転勝ち!《10/9 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
9日に練習試合が行われたアイビースタジアム。休養日でもお客様は多かったですね。

5日に開幕した秋季教育リーグ『みやざきフェニックス・リーグ2015』。4日間の第1クールを終えて、きのう9日は初めての休養日でした。そんな中、阪神は例年通り練習試合。アイビースタジアムでDeNAと対戦しています。また西都ではヤクルトも韓国のLGツインズと練習試合を行ったようですね。

きょう10日はそのヤクルトと戦う阪神ですが、CSファイナルステージに備えて1軍メンバーが顔を揃えているとか。望むところです。大虎の代わりにガツンといっときましょう!先発は横山投手です。

また夜には恒例の『みやざきフェニックス・リーグ スペシャルイベント』が、若草通りのアーケード街で行われました。フェニックス参加16チームから2人ずつが出演していて、ことしは横田選手と植田選手の“初フェニックス”コンビが担当。大勢の阪神ファンが声援を送ってくださったようです。きっと励みになったはず。いつかはこのイベントで、自身のバットやユニホームがオークションに出品されるよう頑張ってください!

では9日の昼間に行われた練習試合の詳細をお伝えします。

《フェニックス・リーグ》10月9日

練習試合

阪神- DeNA (アイビー)

De 100 001 000 = 2

阪神 000 000 30X = 3

◆バッテリー

【阪神】秋山-守屋-田面 / 清水

【DeNA】萬谷(4回)-小林寛(2回)-福地(2回) / 亀井-高城

◆二塁打 陽川

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策)

1]指左:田上  (4-1-0 / 2-0 / 0 / 0)

2]右:横田   (4-1-0 / 2-0 / 0 / 0)

3]二:北條   (4-1-0 / 1-0 / 0 / 0)

4]左指:ペレス (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0)

〃打指:森越  (1-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

5]中:中谷   (3-1-0 / 1-0 / 1 / 0)

6]三:陽川   (3-1-2 / 1-0 / 0 / 0)

7]一:西田   (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

8]捕:清水   (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0)

9]遊:植田   (2-0-0 / 0-1 / 0 / 0)

◆投手(打-振-球/失点-自責)最速キロ

秋山 5回 54球 (4-4-0 / 1-1) 139

守屋 2回 46球 (3-4-1 / 1-1) 143

田面 2回 20球 (1-1-0 / 0-0) 141

試合経過

「よくなかった」とは言うものの、ストライク先行のピッチングだった秋山投手。
「よくなかった」とは言うものの、ストライク先行のピッチングだった秋山投手。

先発の秋山は1回1死から渡邊雄と山下幸に連打され、2死後に5番・倉本の左前タイムリーで1点を失います。なお3つのアウトはすべて三振でした。2回は三者凡退、3回は先頭の1番・乙坂に右前打を許すも渡辺雄の三ゴロで走者が入れ替わり、2死を取ってから清水の盗塁阻止と3人で片づけ(この回の球数は5球!)、4回と5回も難なく三者凡退。5イニングで54球、ほとんどが早々に追い込んでの打ち取りです。

打線はDeNAの萬谷に対して1回、2回と三者凡退。3回は先頭の西田がチーム初ヒットの中前打を放ちますが、清水の遊ゴロ併殺打、植田は右飛と3人で終了。4回はまた三者凡退でした。5回は小林寛から中谷が左前打して二盗を決めるなど、ようやく二塁に走者を置きながら得点なし。

6回に暴投で1点を失ったものの、7回はピンチをしのいだ守屋投手。
6回に暴投で1点を失ったものの、7回はピンチをしのいだ守屋投手。

秋山に代わってマウンドに上がった守屋は6回、三盗を三振に斬って取ったあと渡辺雄、山下幸に連打されます。4番・飛雄馬も三振で2死としながら倉本に四球を与えて満塁。続く桑原は振り逃げ(三振と暴投)で1人を還してしまいました。なおも2死満塁のピンチは高城を三ゴロに打ち取って何とか1失点で終えています。7回は先頭の亀井に左前打と盗塁を許したものの後続を断って無失点。

すると6回は2死から田上が左前打するも盗塁失敗で、ここまでまだ2安打0点だった打線が7回に反撃しました。DeNA

3人目の福地から横田がショート内野安打、続く北條は左中間への大きな当たり!センターが追いかけ、しかし最後は捕れません。結局レフトがボールを処理、これを見た横田は二塁から素早くリスタートして一気に生還!北條も二塁へ。1ヒット1エラーで1点を返します。

続く代打・森越は四球を選び、無死一、二塁。中谷の三振のあと陽川がセンターオーバーのタイムリー二塁打!これで2人とも還しています。1死後に清水が右前打、植田は四球で満塁と攻めたものの追加点はなし。それでも打者9人で4安打を放ち、3対2と逆転に成功しました。

3人目は田面が登板。まず8回は山下幸、嶺井、倉本をわずか7球で三者凡退!その裏の打線も横田、北條、森越が福地に抑えられて、リードは1点のまま迎えた9回。簡単に2死を取ったあと亀井に左前打されますが、最後は9番・百瀬から見逃し三振を奪って試合終了です。

いい秋を送っている田面

先発の秋山投手は「よくなかったです」というひとこと。リードした清水選手は「いろいろと課題を持ちながらやっているみたいですよ」話していました。久保投手コーチは「ちょっと…まだ違うかなあ。やろうとしていることと。本人のイメージしているところとは…違う気がする。うーん、もう少しボールに角度がついてもいいんじゃないかなあ」と、どう表現すればいいか迷いながらのコメントでした。

ただし、CSから日本シリーズを目指す1軍で投げるチャンスはあるかもしれません。久保コーチも「そうですよ。岩崎も岩貞も松田もいる。1軍には勝ち進んでほしいよね。ここにも控えてるから」と言います。

田面投手は2イニングを投げて1安打無失点でした。
田面投手は2イニングを投げて1安打無失点でした。

そして久保コーチが「田面はよくなった。いい形を認めさせて、このまま2ケタを勝ち取ってほしいですね。いい秋を送っていますよ」と絶賛した田面投手。8回はクリーンアップを7球で三者凡退でしたし、9回も1安打されながら最後は見逃し三振!「いいイメージで投げられているので、よかったかなと思います」。控えめではあったものの、納得の表情がうかがえました。

7回に逆転!北條&陽川

7回に逆転の2点タイムリー二塁打を放った陽川選手は「たぶん真っすぐです。いい感じで打てたと思います」。8日の楽天戦でホームランも出ましたが、調子は「ぼちぼち…ってとこですか。凡打の内容はあまりよくないですね」とのこと。とはいえ掛布DCが「足を高く上げて軸足に体重を乗せるよう、夜間練習でやらせている」と話していて、陽川選手本人は「まだ、きょうやり始めたとこなんで」と言っていましたが、なんらかの効果はあったのかもしれません。

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また7回、陽川選手の前に無死一塁で初球を左中間へ運んだ北條選手。その当たりが相手エラーを誘って横田選手を還しました。さらに8回には好守備連発!田面投手を助けています。嶺井選手の二ゴロはよく捕ってナイススローだったと言ったら北條選手いわく「あとの方(その次、倉本選手の二ゴロ)がよかった」とか。「そっちの方が足は動いていたから」と北條選手。なるほど。それでスムーズな、ごく普通の流れに見えたんでしょう。納得です。

そして横田選手は7回のショート内野安打が、フェニックス初安打。「はい、初です。頑張りまーす!」とバスに乗り込みました。そろそろ大きいのも見てみたいですね。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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