Yahoo!ニュース

横田選手が3ヶ月ぶりのホームラン&盗塁!《9/22 阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
22日、ペレス選手(左)と初のアベック弾を放った横田選手。写真は19日のもの。

きのう22日も阪神ファームは神戸サブ球場でのオリックス戦。前日は先制しながら逆転され、直後に再逆転して5対3と差を広げたものの、9回に追いつかれて結局サヨナラ負けという…なんとも上がったり下がったり大忙しの展開でした。しかし22日は1回に陽川選手が2点タイムリー二塁打で先制、2回は横田選手が3ヶ月ぶりの第9号、3回にもペレス選手の第14号ソロ、4回は清水選手のタイムリー三塁打などで2点を加え、序盤に6点!

また横山投手が1軍に合流したため、この日は田面投手が公式戦初先発で4安打2失点。4回途中で交代していますが、そのあと6投手が無失点リレーで逃げ切って勝ちました。対戦成績は14勝13敗1分けです。

《ウエスタン公式戦》9月22日

オリックス-阪神 28回戦 (神戸第二)

阪神 211 200 000 = 6

オリ 020 000 000 = 2 

◆バッテリー

【阪神】田面-○加藤(2勝1敗)-桑原-藤原-玉置-筒井-鶴 / 清水

【オリ】●高木(1勝2敗2S)(3回)-戸田(2/3回)-中山(1回2/3)-井川(1回)-榊原(1回)-大山(1回)-佐野(1回) / 斎藤俊-若月(8回~)

◆本塁打 横田9号ソロ(高木)、ペレス14号ソロ(高木)

◆三塁打 清水

◆二塁打 陽川、宮崎、小島

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]指:西岡   (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .500

〃打指左:緒方 (2-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .230

2]中:柴田   (2-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .352

〃打中:中谷  (2-0-0 / 1-1 / 0 / 0) .288

3]二:北條   (4-0-0 / 0-1 / 0 / 0) .343

4]左:ペレス  (4-2-1 / 1-0 / 0 / 0) .320

〃投:玉置   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

〃投:筒井   (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

〃投:鶴    (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0) ―

5]三一:陽川  (3-1-2 / 0-1 / 0 / 0) .212

6]一:荒木   (3-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .181

〃打三:森越  (1-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .279

7]右:横田   (4-2-1 / 2-0 / 1 / 0) .216

8]捕:清水   (4-1-1 / 1-0 / 0 / 0) .239

9]遊:植田   (4-1-1 / 1-0 / 0 / 0) .202

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率)

田面 3.1回 67球 (4-2-3 / 2-2 / 4.50)

加藤 1.1回 14球 (1-0-0 / 0-0 / 2.41)

桑原 1.2回 18球 (1-1-1 / 0-0 / 2.52)

藤原 0.2回 5球 (0-0-0 / 0-0 / 3.98)

玉置 0.1回 16球 (1-1-1 / 0-0 / 3.93)

筒井 0.2回 2球 (0-0-0 / 0-0 / 2.34)

鶴   1回 10球 (0-1-0 / 0-0 / 3.68)

試合経過

3回に中前打を放ち、一塁で様子を伺う西岡選手。
3回に中前打を放ち、一塁で様子を伺う西岡選手。
中谷選手はこの日、松田投手と代わってファームへ。4回に代打で四球を選んだところ。
中谷選手はこの日、松田投手と代わってファームへ。4回に代打で四球を選んだところ。
オリックス4人目は井川投手。髪が伸びましたねぇ…
オリックス4人目は井川投手。髪が伸びましたねぇ…

まず1回、簡単に2死を取られてから北條が四球を選び、ペレスの中前打で一、二塁として、続く陽川が左越えにタイムリー二塁打!2点を先取します。2回には先頭の横田が1ボールからの2球目、139キロの真っすぐをライトへ!第9号ソロで3対0としました。その裏に2点を返されますが、3回には2死からペレスが第14号ソロ!

さらに4回1死で右前打を放った横田を、清水が右中間越えのタイムリー三塁打で還し、その清水は続く植田の二ゴロで生還。さらに西岡が中前打し、暴投で二塁へ。代打・中谷は四球を選んで2死一、二塁としましたが追加点はなし。それでも6対2とリードを広げています。

ただ5回・中山、6回・井川、7回・榊原と連続して三者凡退に抑えられた打線は、8回に陽川の四球と代打・森越の右前打で1死一、二塁とするも、横田と清水は連続三振で無得点。9回は先頭の植田が左前打しますが、後続を断たれて追加点はありませんでした。

投手陣は、1回2死から宮崎の左越え二塁打を浴びながらも0点に抑えた田面ですが、2回は奥浪と岩崎に連続四球を与え、犠打で1死二、三塁として8番の吉田雄で右前タイムリー。2点を返されます。そのあとは斎藤俊を遊ゴロ併殺打に仕留め、3回は小嶋の二塁打のみで無失点。しかし4回、先頭の奥浪に詰まりながらも中前打され、岩崎にはストレートの四球。次の山本を捕ゴロ(清水が三塁へ送球してアウト!)に打ち取ったところで交代です。

7回途中に登板して打者2人を5球でピシャリ!藤原投手。
7回途中に登板して打者2人を5球でピシャリ!藤原投手。
試合終了、監督やコーチ陣とタッチを交わす横田選手。
試合終了、監督やコーチ陣とタッチを交わす横田選手。

2死一、二塁で登板した加藤は吉田雄を二ゴロ併殺打で得点を与えず。5回は1死から堤に中前打を許し、2死を取って桑原に代わります。ここを桑原が抑えて、6回も三者凡退。7回は先頭・山本への四球と吉田雄の中前打、斉藤を三振に斬って取り交代しました。ついで藤原が若月、チャベスの代打2人を難なく抑え無失点。

8回は玉置が先頭の宮崎に中前打、カラバイヨはチェンジアップで空振り三振、奥浪に四球を与えて降板。代わった筒井が岩崎を2球で二ゴロ併殺打に仕留めました。そして9回は鶴。山本を遊ゴロ、2安打の吉田雄は左飛、代打・園部は変化球で空振り三振!三者凡退で試合を終えています。

田面は公式戦プロ初先発

3年目で初めて公式戦で先発した田面投手。もともとは横山投手の予定でしたが、急きょ1軍に合流となり「きのう(21日)の朝言われました」という先発マウンドに上がったわけです。公式戦以外では、昨年10月27日のフェニックスリーグのロッテ戦以来の先発。その時は4回を投げ4安打3三振4四死球(四球3、死球1)で1失点という内容だったので、残念ながらそのイニングは越えられませんでしたね。

初の公式戦先発は急なものでしたが、真っすぐの威力も上昇中の田面投手です。
初の公式戦先発は急なものでしたが、真っすぐの威力も上昇中の田面投手です。

緊張したかと尋ねたら「初回は緊張していたけど、2回からは大丈夫でした」という答え。2打席連続で四球を与えた岩崎選手ですが、投げにくかった?「その前の打者(奥浪選手)を塁に出していたので、出したくないという気持ちが余計にあったと思います。フォアボールを連発して失点につながったのが良くない。次は出さないようにしたいです」。とはいえ最速143キロの真っすぐでストライク、三振もあり「割合は少ないけど、真っすぐも投げられていました」とのこと。

久保投手コーチは田面投手について「4回、5回といきたかったですね。2回にフォアボール、フォアボールがあって、4回も同じようになりそうな感じがしたので代えました。同じ失敗を繰り返さないようにしないとね。でも“次元”は上がってきた。前とは違うますよ」と話しています。

代役といえば、昨年8月31日の中日戦で先発予定だった歳内投手が急きょ1軍に呼ばれ、代わって先発した島本投手が5回3安打無失点の好投!「チャンスやと思った」という緊急登板で、嬉しいプロ初勝利を挙げました。それを思い出していたら久保コーチも「そうそう、姫路でね!」と笑顔。あのチャンスをものにして島本投手の今があると言ってもいいくらい。「そういうことが起きるから、その穴を生かすためにも頑張ってほしい」と、ファームにいる全ての投手にエールを送りました。

3ヶ月ぶりの1発&盗塁を喜ぶ横田

HRの横田選手を迎えたのは監督とコーチだけ?選手は…わざとベンチの中でニヤニヤ。
HRの横田選手を迎えたのは監督とコーチだけ?選手は…わざとベンチの中でニヤニヤ。

8月28日に守備でフェンスに激突し、9月15日から公式戦に復帰した横田選手ですが、ホームランも盗塁もそれ以前から少し遠ざかっていました。ホームランは6月21日の広島戦(鳴尾浜)で、当時トップに並ぶ第8号2ランを打って以来。ペレス選手の1号は7月5日だったので、アベック弾は初めてのことです。そう思うと、横田選手が打っていない間にペレス選手は13本も打ったんですねえ。

「ホームランは真っすぐです。1球で(ファーストストライクを)仕留められてよかった」と横田選手。感触もよかったと言っていました。2打席目、4回の右前打も低めの球をうまく運んでいて「あれはフォークです。追い込まれていたから、よかった」そうです。そして次の清水選手への初球で決めた盗塁は、6月27日のオリックス戦(舞洲)で今季9個目を成功させて以来。「盗塁も久しぶりなのでよかった!あしたも頑張ります!」。“よかった”の多さが喜びを表しているのでしょう。

ホームラン、適時二塁打、適時三塁打

ペレス選手の時は、選手も全員出てきてハイタッチで迎えました。
ペレス選手の時は、選手も全員出てきてハイタッチで迎えました。

第14号を放ったペレス選手は「打った感覚がよかった。調子はいいです。感覚もとてもいい。毎日、上達しようと思ってプレーしていいます。あすも全力でやるだけ」というコメントでした。

先制のタイムリー二塁打、湯川選手は「打ったのは真っすぐです。よかったですよ」と話しています。

滅多にない(失礼…)タイムリー三塁打を放った清水選手。
滅多にない(失礼…)タイムリー三塁打を放った清水選手。

タイムリー三塁打の清水選手に「三塁打!珍しいですよねえ」と失礼なことを言ってしまったのですが「珍しいですよ!」と笑って答えてくれました。調べてみると公式戦は1軍で2013年に1本、ファームでは2007年と2008年、2010年に1本ずつあるだけ。貴重なもので…って、またまた失礼ですね。すみません。

阪神は、きょう23日で公式戦終了

なお、きのう22日がオリックスにとって神戸サブ球場最終の公式戦だったため、試合終了時にチーム全員がづラウンドに整列しました。武田選手が代表で挨拶しています。きょう23日は、奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムに場所を移してオリックス-阪神の最終戦が行われます。

試合終了後に整列したオリックスの監督、コーチ、選手。挨拶は武田選手です。
試合終了後に整列したオリックスの監督、コーチ、選手。挨拶は武田選手です。

そして、この試合をもって阪神ファームはウエスタン全日程を終了。個人タイトルは届きませんでした。いや、石崎投手が現在9セーブで、ソフトバンク・飯田投手と広島・ザガースキー投手の10セーブを追っています。それにペレス選手がきょうホームランを3本以上打てば。って、他の4チームはまだ25日から3連戦がありますからね。

阪神はこのあと社会人チームとの交流試合(25日にHonda鈴鹿、26日にパナソニック。どちらも鳴尾浜で12時半開始)があり、月末からはオリックスとの練習試合が4つ(29日と30日は神戸サブ、10月1日と2日は鳴尾浜。すべて12時半開始)組まれています。フェニックスリーグの前に堪能しておいてくださいね。ただ心配なのは台風21号の進路と、もうひとつ…。嫌な季節が来てしまいました。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

岡本育子の最近の記事