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大きく変わるウエスタン・リーグ 今季日程発表《阪神ファーム》

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

沖縄・宜野座では27日から、阪神タイガースの1軍キャンプメンバーによる合同自主トレが始まっています。まだ自主トレといっても中身はキャンプと同じようなものですね。あとは監督、コーチ陣が合流してユニホームを着るだけ。キャンプモードの準備はもう万端でしょう。初めて沖縄へ行った面々が飛ばし過ぎていないかは気になるところですけど。

さて、小虎ファンの皆様の「さあ!いよいよ」という気分も一気に高まるであろう、ウエスタン・リーグ選手権試合(ファーム公式戦)の日程が、きのう28日に発表されました。 それに先立って27日に出たイースタン・リーグの概要は昨年と同じなのですが…今季のウエスタンは大きく様変わりしています。いや~驚きました!

教育リーグ、小虎は10試合

その前に、併せて発表された2015年度ウエスタン・リーグ春季教育リーグの試合日程を書いておきます。ことしは2月28日から3月15日までに合計22試合(阪神10、中日8、オリックス6、広島8、ソフトバンク12)。試合開始時刻は12時30分で、※印のみ12時です。

28日 神-中(鳴)

1日  神-中(鳴)

3日  広-神(由) 中-ソ(ナ)

4日  広-神(由) 中-ソ(ナ)

5日  ソ-神(雁)

6日  ソ-神(雁)

7日  神-オ(鳴) ソ-広(雁)

8日  神-オ(鳴) ソー広(雁)

10日 ※神-ソ(鳴)※オ-中(神2)

11日 神-ソ(鳴) オ-中(神2)

12日 中-広(ナ) オ-ソ(神2)

13日 中-広(ナ) オ-ソ(神2)

14日 広-ソ(由)

15日 広-ソ(由)

ファーム交流試合は8試合

そして2015年ウエスタン・リーグ公式戦の開幕は3月17日で、2012年以来3年ぶりの火曜日スタートです。阪神は雁の巣でソフトバンクとの顔合わせ、鳴尾浜では3月20日~22日の中日戦が最初となります。甲子園開催試合は4月21日と22日の中日戦、5月23日と24日の楽天戦、7月3日~5日の中日戦(4日は17時開始)、7月28日と29日のソフトバンク戦の計9試合が組まれました。またイースタンとのファーム交流試合の日程は以下の通り。広島は2011年以来、2度目の参戦です。

【4月】

25日 巨-神 (G球場)  13:00

26日  〃  ( 〃 ) 12:30

【5月】

15日 巨-ソ (G球場)  13:00

16日  〃  ( 〃 )  〃

17日  〃  ( 〃 )  〃

23日 神-楽 (甲子園) 12:30

24日  〃  ( 〃 )  〃 

【6月】

6日 神-日 (新潟三条) 12:30

7日  〃  ( 〃 )  12:00

27日 日-広 (鎌ケ谷) 13:00

28日  〃  ( 〃 ) 12:30

【7月】

24日 ソ-巨 (雁の巣) 12:30

25日  〃  ( 〃 )  〃

26日  〃  ( 〃 )  〃

【8月】

8日 楽-神(荘銀・日新)13:00

9日  〃 (  〃  )12:00

10年ぶりのジャイアンツ球場

昨年、初めて甲子園に巨人を、鳴尾浜に楽天を迎えて盛り上がった阪神も、ことしは早速4月から入っています。ファーム交流試合が始まった2005年3月36日と27日の開幕カードで遠征して以来、10年ぶりとなるジャイアンツ球場での巨人戦が4月25日と26日です。

余談ですけど10年前は阪神の連勝でした。1試合目が杉山-ダーウィン-桟原、巨人は野間口-木村の継投。喜田と藤原がホームランを打って6対2(勝ちはダーウィン)。2試合目は前川-田村-牧野-桟原。向こうは木佐貫-條辺-酒井。3対2で勝っています。

話を今季のファーム交流試合に戻しましょう。5月23日と24日は甲子園での楽天戦、そして新潟県三条市の“恒例戦”が、ことしは少し早めの6月6日と7日に交流試合として行われ、相手は日本ハムです。そのあと8月8日と9日の楽天戦、昨年は青森でしたが今度は荘銀・日新スタジアム。正式には『荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた』だそうで、楽天のファーム本拠地の中山公園・山形県野球場です。2008年から2011年までは『山形蔵王タカミヤホテルズスタジアム』という名前でした。

小虎ファンの皆さんは山形県野球場と聞いて、2006年のファーム日本選手権がすぐに思い出されるでしょう。1回に喜田選手、桜井選手、藤原選手の3者連続ホームランでロッテの成瀬投手を攻略。投げては中村泰投手が4安打完封で6対0、ファーム日本一に輝いた球場です。翌2007年も日本選手権、2008年にはフレッシュオールスターゲームが開催されました。やはり、ことしは山形出身の横山雄哉投手が入団したこともあるのかな?横山投手には山形で投げてほしいような、でも1軍に昇格していて来られないのが一番いいわけで…複雑なところですねえ。

初めての球場もあります

ウエスタンの試合では、オリックスの主催ゲームで今季もあちこち行けそうですよ。まず4月14日は京セラドーム大阪で1軍のオリックス対ソフトバンク戦の前に、10時半開始の親子ゲームがあります。5月9日と10日は東大阪市の花園中央公園野球場(花園セントラルスタジアム)、6月26日と27日の舞洲、7月25日と26日が富田林市立総合スポーツ公園野球場(富田林バファローズスタジアム)、8月13日はほっともっとフィールド神戸といった感じです。

また5月16日と17日の淡路、8月30日の姫路は広島との対戦。広島といえば8月1日と2日に、丸亀でも試合がありますね。場所は3月3日に完成記念のオープン戦(阪神-ソフトバンク)が行われる丸亀市民球場『四国Cスタ丸亀』だと思います。1日は17時開始予定。8月15日と16日は中日との“北陸シリーズ”で、15日が高岡、16日は金沢。高岡は城光寺球場でしょうか。3年前に杉山直久投手兼任コーチがいたBCリーグ・富山と交流試合をして、穴田真規選手がホームランを打ちましたっけ。

大きな変更点は予定試合数

さて、最初に書いた「驚くくらい様変わりするウエスタン・リーグ」の話です。まず最大の変更点は予定試合数。イースタンとの交流試合を除くと、2010年からは5球団それぞれがカード26回戦を行い、計104試合でした。それが今季は“カード最大33回戦(1球団最大132試合)”に、ファーム交流試合を加えた数となります。“カード最大”というのは、チームごとに対戦回数が違うからですね。

各チームの予定は以下の通り。総試合数のあとの数字はホームゲーム、ビジターゲームの準で、( )内は交流試合の数です。

阪神 137試合 69(4) 68(4)

中日 130試合 65    65

オリ 130試合 64    66

広島 132試合 65    67(2)

ソフ 135試合 68(3) 67(3)

阪神の対戦ごとの試合数はこちら。上と同じく総試合数、ホーム、ビジターの順です。

中日 32試合 15  17

オリ 33試合 15  18

広島 32試合 17  15

ソフ 32試合 18  14

(巨人2、楽天4、日ハム2)

もうひとつ変わったのは、雨などで中止になった分の再試合は行わないこと。日程表に「予備日」がないのって不思議ですねえ。予定試合を全部行うのではなく、最終的な消化試合数での勝率をもって順位を決定することになりました。 2011年からはファーム交流試合が公式戦に組み込まれたため、総試合数がチームごとに違っているのは経験済みですが、ウエスタン同士のもバラバラになるわけで…。マジックナンバーの計算もややこしい?

チームごとの試合数の変遷

ここで過去の試合数を振り返ってみます。ちょうど60年前に始まったウエスタン・リーグ。1955年は24試合でした。14勝9敗1分けで阪神が優勝!以下の順位は南海、阪急、中日、広島、西鉄、近鉄です。このあと1978年まで7チーム編成が続き、試合数は徐々に増えて72試合までいっています。1979年からは6チームとなり、70試合に。1982年から1991年までが80試合、1992年は90試合、1993年から100試合と変わっていきました。

なお1994年から3年間だけは、100試合の予定ながら途中で終了。1997年からは再び全試合消化に戻っています。2001年は80試合、2002年は90試合。そして2003年と2004年は90試合で前期、後期制が取り入れられました。45試合ずつ、最後にプレーオフで優勝決定というわけです。

しかし2005年からウエスタン5チーム、イースタン7チームとなったため元に戻って、イースタンとの交流試合が始まります。2008年までは88試合、2009年は96試合。そのあと2010年から昨年までが104試合に落ち着いていました。先ほども書いたように交流試合は2011年から公式戦となり、ここから各チームの総試合数に差が出てきます。

今季も交流試合を公式戦として加えるのはもちろん、通常の対戦数も初めからチームごとに異なるうえ、中止の再試合を行わない。最終的にどれくらいの差が出てくるのか、終わってみないとわかりませんね。リーグ最多の試合数が組まれた今季、阪神の最終戦は9月23日のオリックス-阪神(佐藤薬品スタジアム)で、リーグの最終は9月25日から27日の中日―オリックス(ナゴヤ)と、ソフトバンク―広島(雁の巣)3連戦の予定。

なお26日に、ことしのフレッシュオールスターゲームが7月16日に岡山県倉敷市のマスカットスタジアムで初めて開催されること、ファーム日本選手権は10月3日に3年連続5度目のKIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎で行われることも発表されています。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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