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阪神ファームは紅白戦 鶴と岩貞が先発、原口と北條がソロ!

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
ホームランを打った原口選手を迎えた後、なぜか満面の笑みでサムズアップの日高選手!

オールスターが終わって、1軍もファームもリーグ戦が再開されています。阪神ファームは公式戦が26日までなく、きのう22日は鳴尾浜で紅白戦を行いました。相変わらずユニホームもベンチも同じで、打順や守備位置がわからない状況。今回もスタンドの皆様にご協力いただきました。ありがとうございます!とはいえヒットやエラー、球数など公式記録ではありませんので、ご了承ください。

松田投手(右)から打ったバットを手渡される原口選手。ホームランなんだけどね……
松田投手(右)から打ったバットを手渡される原口選手。ホームランなんだけどね……

球審はおなじみ筒井コーチ、ボールを渡したりバットを片づけたりは岩本投手と松田投手でした。ホームランを打った選手がホームインしたと同時に、そのバットを本人に手渡すもんで…ハイタッチはバットを持ったままという不思議な光景で笑ってしまいました。普通の試合ではありえませんもんね。

《紅白戦》7月22日 (鳴尾浜)

紅組 110 110 1 =5

白組 100 011 0 =3  ※7回まで

◆バッテリー

【紅】鶴-吉見-高宮-西村‐伊藤和 / 小宮山-岡崎(5回~)

【白】岩貞-久保田-筒井-玉置-島本 / 清水-小豆畑(5回~)

◆本塁打 紅:北條ソロ(筒井)、白:原口ソロ(高宮)

◆二塁打 白:柴田、陽川

◆打撃(打-安-点/三振-四死球/盗塁/失策)

【紅組】※打者10人

1] 中:横田   ( 4-0-0 / 1-0 / 0 / 0 )

2] 遊二:北條  ( 2-1-1 / 0-2 / 1 / 0 )

3] 左:狩野   ( 2-0-0 / 1-1 / 1 / 0 )

4] 一三:森田  ( 2-1-1 / 1-2 / 0 / 0 )

5] 三遊:西田  ( 4-1-1 / 1-0 / 0 / 0 )

6] 指:高山   ( 3-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )

7] 二一:黒瀬  ( 4-2-0 / 0-0 / 0 / 0 )

8] 右:一二三  ( 2-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )

9] 捕指:小宮山 ( 3-2-2 / 0-0 / 0 / 0 )

10] 指捕:岡崎  ( 3-1-0 / 1-0 / 0 / 0 )

【白組】※打者11人→10人

1] 中:柴田   ( 3-2-0 / 0-0 / 1 / 0 )

2] 二:荒木   ( 1-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

3] 右:緒方   ( 2-1-1 / 0-0 / 1 / 1 )

4] 三遊:陽川  ( 2-1-1 / 0-1 / 0 / 0 )

5] 左一:中谷  ( 3-1-0 / 1-0 / 0 / 0 )

6] 指:日高   ( 3-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

7] 指左:田上  ( 3-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

8] 捕指:清水  ( 3-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

9] 一三:原口  ( 3-1-1 / 0-0 / 0 / 0 )

10] 遊二:阪口  ( 3-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

11] 指一捕:小豆畑 ( 2-1-0 / 0-0 / 0 / 0 )

◆投手(安打-三振-四死球/失-自)

【紅組】

鶴   3回 11人 35球 ( 4-0-0 / 1-1 )

吉見  1回 5人 17球 ( 1-0-1 / 0-0 )

高宮  1回 4人 13球 ( 1-0-0 / 1-1 )

西村  1回 5人 28球 ( 2-1-0 / 1-1 )

伊藤和 1回 3人 6球 ( 0-0-0 / 0-0 ) E

※伊藤和 追加 2人 4球 ( 0-0-0 / 0-0 )

【白組】

岩貞  3回 15人 61球 ( 3-4-3 / 2-2 ) E

久保田 1回 6人 27球 ( 3-0-0 / 1-1 )

筒井  1回 6人 27球 ( 1-1-2 / 1-1 )

玉置  1回 3人 7球 ( 0-0-0 / 0-0 )

島本  1回 6人 25球 ( 1-0-2 / 1-1 )

紅組8安打、白組7安打。四球の差?

まず先攻・紅組の攻撃。白組先発の岩貞に対し、1回1死から北條が四球を選び、狩野の三振で二盗成功。2死二塁として森田の中前タイムリー。2回も1死から黒瀬が右前打とライト緒方のエラー、さらに岩貞の牽制悪送球で三塁へ進みます。一二三の四球に続き、小宮山が中前タイムリーを放って2点目。3回は狩野が四球、盗塁、暴投で1死三塁としましたが後続を断たれて無得点でした。

4回は黒瀬の左前打、久保田の暴投などで2死三塁となり小宮山の右前タイムリー。5回は筒井から先頭の北條がレフトへソロホームラン!そのあと森田と高山が四球を選ぶも追加点はなし。6回は玉置の前に三者凡退でしたが、7回に島本から北條と森田が連続四球で1死一、二塁として西田が左前タイムリーで計5点です。

紅組先発の鶴投手。次は新潟三条で先発でしょうか?
紅組先発の鶴投手。次は新潟三条で先発でしょうか?

後攻・白組は1回、柴田の中前打と盗塁、荒木の一ゴロで1死三塁となり、緒方の中犠飛で紅組先発の鶴から1点を取ります。陽川はセカンドとライトの間に落ちる内野安打、続く中谷の中前打で三塁を狙いましたがセンター横田の好返球でアウト。2回は三者凡退、3回は2死から小豆畑が中前打するも盗塁失敗で、鶴からは1点のみ。

4回は吉見から柴田が左越え二塁打、1死後に陽川が粘って四球を選びますが無得点。しかし5回、2死後に原口が高宮の変化球をレフトへソロホームラン!6回は2死から緒方がピッチャー返しの打球を放ち、これに西村のグラブがわずかに届かず中前打となります。緒方は二盗を決めて、続く陽川が右翼線へタイムリー二塁打。7回は伊藤和が登板し、1死から田上の一ゴロエラー。平田監督と一塁・風岡コーチの会話により、おそらく伊藤和のベースカバー遅れと思われます。その田上の二盗を岡崎が阻止、清水の左飛と3人を6球で片づけました。

筒井投手からホームランの北條選手。この直後にバットを持ったままハイタッチです。
筒井投手からホームランの北條選手。この直後にバットを持ったままハイタッチです。

ここで監督の「もう1人いくぞ!」という声でネクストにいた原口が打席に入り、結果は初球を打って右飛。すると阪口がバットを持ってニコニコとベンチから登場。どうやら掛布DCが後ろから押したようですね。それを見て「もう1人!」と監督。嬉しそうに阪口が打席に入った時、今度は小豆畑がブンブンとバットを振りながら三塁線の近くまできて猛アピールしたものの…阪口が投ゴロに倒れると撤収開始。小豆畑はガックリ、掛布DCも残念そうです。

登板した10投手のうち、ヒットを許さなかったのは白組の玉置投手と紅組の伊藤和投手だけでした。

なお1回の白組攻撃中、一ゴロを打った荒木選手が全力で走らなかったため、その場で“走り直し”が命じられ、そのまま交代となりました。よって2回表の守備から、セカンド阪口、ショート陽川、そしてサード原口、ファースト小豆畑という布陣に変わったわけです。小豆畑選手のファーストは昨年の育成試合で一度、その時も「小学校以来」だったので心配したけど、無事に終わって何より!なお荒木選手はまたグラウンドに呼ばれて平田監督の話を聞いたあと、1軍に昇格しています。

「中途半端だった」と反省する岩貞

フレッシュオールスターに続いての登板、岩貞投手。今回はちょっと苦労した感じですね。
フレッシュオールスターに続いての登板、岩貞投手。今回はちょっと苦労した感じですね。

試合後、岩貞投手は「中途半端でした」と反省の弁。「カウントを取るのか空振りさせるのか区別がつかず、中途半端に力が入ってしまった。追い込んでから苦しい展開になって球数を要してしまった」。球数は予想より多かったと思われますが「イニング、球数は問題ないです」とのこと。「もっとメリハリの利いた投球をしないといけない。テンポを上げるのしても、リズムよく投げられるようにしたいです。ファウルで粘られるとリズムを悪くしてしまうので、そこへもっていく術(すべ)をみつけたい」

この日の最速は、3回に147キロがありましたが、これは打球速度かもしれません。それを除くと144キロでしょう。久保投手コーチは「まだまだ途中。紆余曲折ありますよ。球数は投げていい」と話していました。

真っすぐが走っていた鶴投手は「ストレートもそうですけど、変化球のチェンジアップやスラーブがうまく使えたと思います。自分の中では、どれぐらい使えるかと思っていたけど、相手が大きく引っかけた場面もあったので感触はよかった」。中継ぎから先発に回って、スタミナは「問題ないです。余力があります」と、さすがの余裕を見せました。最速も146キロと速くなったような。「トレーニングもそうですけど、体の使い方やフォームを意識することでファームでしっかり(スピードが)出るようになった。それがいい感じになったのでは?」と自己分析しています。

島本投手はタイムリーを打たれるまで制球が乱れていて「きょうは調子悪かった…」と肩を落としました。終わった後、監督やコーチから配球や組み立てについて注文があったそうです。

原口、良太さんのグラブでサードに

続いて2安打1打点の陽川選手。6回のタイムリー二塁打は「外の真っすぐです。当てただけじゃなく振り抜けたというか、うまく押し込めた感じ」と振り返ります。1回の走塁死(2死一塁、中谷選手の中前打で8-5と渡り三塁でタッチアウト)については「センターの横田のスタートがちょっと遅かったので行けると思ったら、ええボール来ましたねえ!」と苦笑い。確かに、低いライナーでの返球でしたね。

その横田選手は「スタート良くなかったけど、自分でもいい球を投げられたと思います。練習の成果が出ました!」と、中村外野守備走塁コーチも喜ぶであろうコメントを残してニッコリ。

サードの守備についた原口選手。このあと一二三選手の強烈な打球をつかみます!
サードの守備についた原口選手。このあと一二三選手の強烈な打球をつかみます!

ホームランの2人ですが、北條選手は体幹トレーニングから戻るのを待てず「打ったのは真っすぐだと思います」のひとことのみ。原口選手は「チェンジアップです。うまく拾えたなという感じ」と言います。打球が伸びましたねえ。「そうですね、よかったです。1本でも打ってアピールしないと。遠征に行けるように。きょうはこれくらいで、また」と終わりかけたので「いやいや、サード守備の話も」と続けたら、思わず笑いがこぼれ「どうでした?」と聞き返されました。

4回、一二三選手の強い打球を好捕して三ゴロに。ナイスキャッチですよねえ。あれは?「(グラブに)入った!」と苦笑い。でも普通に反応していたので大丈夫ですね。「まだまだ全然できない。形どうこうより、とにかくアウトにすること」と生真面目な原口選手らしい言葉です。なおグラブは「(新井)良太さんにいただきました。この前ファームに来られた時、雨で試合が中止の日に甲子園で練習してて。サードの練習をやり始めたら、気にかけてくれたみたいです」と嬉しそう。感謝の気持ち、プレーで表していきましょう。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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