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中谷将大選手が、2年連続の公式戦チーム第1号!阪神ファーム連勝

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

25日はナゴヤ球場での中日戦。10日前にもナゴヤで試合をしたばかりでしたが、今度はウエスタンの公式戦です。おまけに先発が藤浪投手と山井投手。ちょうど1週間後の4月1日、京セラドームでの対戦はこの顔合わせになるんでしょうか。6回には岩瀬投手も登場しました。試合は1回に先制、5回は中谷選手の2ランで加点して逃げ切った阪神の勝ち。中谷選手は2年連続で公式戦チーム1号でした。ただし昨年は自身の第2号が最終戦だったので…ことしはもう少し早めにお願いしますね!

《ウエスタン公式戦》3月25日

中日-阪神 1回戦 (ナゴヤ)

阪神 100 020 000 = 3

中日 000 010 100 = 2

◆バッテリー

【阪神】○藤浪(1勝)-筒井-S玉置(1S) / 鶴岡-小宮山(8回~)

【中日】●山井(1敗)(5回)-岩瀬(1回)-祖父江(1回)-小熊(1回)-鈴木義(1回) / 田中-杉山

◆本塁打 中谷1号2ラン(山井)、古本1号ソロ(藤浪)

◆二塁打 柴田、ゴメス、松井佑

◆打撃 (打-安-点/振-球/盗塁/失策) 打率

1]中:柴田  (4-2-0 / 0-0 / 0 / 0) .267

2]三:荒木  (3-0-0 / 0-1 / 0 / 1) .333

3]一:ゴメス (4-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .250

〃投:筒井  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)  ―

〃投:玉置  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)  ―

4]左:一二三 (4-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .125

〃左:田上  (0-0-0 / 0-0 / 0 / 0)  ―

5]遊:西田  (4-0-0 / 1-0 / 0 / 1) .000

6]捕:鶴岡  (3-0-0 / 1-0 / 0 / 0) .000

〃捕:小宮山 (1-0-0 / 0-0 / 0 / 0) .000

7]二:北條  (3-1-0 / 0-0 / 0 / 0) .143

8]右:中谷  (3-1-2 / 2-0 / 0 / 0) .154

9]投:藤浪  (2-0-0 / 2-0 / 0 / 0) .000

〃打一:阪口 (0-0-0 / 0-1 / 1 / 0) .000

◆投手 (安-振-球/失-自/防御率

藤浪 7回 98球 (3-10-2 / 2-1 / 1.29)

筒井 1回   8球 (0-2-0 / 0-0 / 4.50)

玉置 1回 20球 (1-0-1 / 0-0 / 4.50)

阪神5安打、中日4安打の試合

まず1回、左前打した柴田が山井のけん制悪送球で一気に三塁へ、荒木は四球で、それが暴投となって柴田は生還!ゴメスが三ゴロ併殺、一二三も遊ゴロで1点止まりです。3回は2死から柴田が右翼線二塁打を放つも得点はありません。そして5回、1死から北條がショート内野安打で出て、続く中谷は140キロの速球をしっかり振り抜いて2ラン!レフトの堂上剛が2歩動いただけ、文句なしの当たりだったそうです。

藤浪は1回1死からサード荒木の捕球エラーで森越を出しますが、高橋周の見逃し三振で併殺。2回は古本への四球のみ。3回と4回は三者凡退でした。ところが3対0とリードを広げた直後の5回、先頭の古本に初球をバックスクリーンへ!特大のホームランに藤浪は苦笑いだったとか。1死後に堂上剛の中前打を許しますが二塁でアウト。田中も中飛で1点で終了。

3対1で迎えた6回、中日2人目の岩瀬に対し、1死からゴメスが右中間二塁打を放つも一二三は三振、西田は捕邪飛で0点。7回はルーキー祖父江に三者凡退でした。一方の藤浪は6回、9番の代打・井藤から3者連続の奪三振!7回は高橋周と福田の3番、4番を簡単に打ち取ったあと古本をショート西田の捕球エラーで出し、次の松井佑にセンターフェンス直撃のタイムリー二塁打を浴びます。

8回は藤浪の代打・阪口が小熊から死球。1死後に盗塁を決めるもフライアウトが続いて追加点なし。9回は鈴木に三者凡退でした。こちらは8回に筒井が登板。2三振を奪いながら、わずか8球で三者凡退!9回の玉置は先頭の高橋周に真っすぐを右前打され古本の四球などで1死一、三塁としますが、松井佑と堂上剛を飛球に仕留めて無失点。1点差を守り、試合終了です。

相変わらず阪神は、毎試合エラーが出ていますねえ…。昨年は115失策でリーグワースト(ソフトバンク113、他は2ケタ)だったんですけど、ことしも現時点で最多失策。25日に阪神が2つ、広島が3つ加えて8個で並びました。

中谷が1号、西田は公式戦初出場

試合後の話も教えてもらったので、お伝えします。まず、今季も公式戦チーム1号となる2ランを放った中谷選手は「真っすぐと思ったけど、ツーシームかな。1軍で活躍しているピッチャーから打てたのはよかった」と言っていました。「でもあとの打席は反省です。初めて対戦したピッチャーだったので…もっとついていけたと思う」と7回、祖父江投手に喫した見逃し三振を悔やみます。

次は西田選手。この日からファーム合流となりましたが「1軍コーチの方から、いつ呼ばれてもいいように準備をしておけと言われたので、アピールして結果を求めていきたい。内野を引っ張っていけたら」と前を向きます。残念ながらヒットは出なかったものの「1軍ではボールを見ているヒマがないというか、少ない打席で結果を出すならドンドン振っていかないと。これから1打席、1打席を大切に」とのこと。

そして「自分に足りないところは全部です。でも守れないと試合に出してもらえない。しっかり守りながらバッティングでアピールしたい。ショートで使ってもらっていたけど、そこに坂さんが入ったのを見てすごく悔しかった」と言います。悔しさを大きなバネに、もう一度あの場所へ戻りましょう。あ、早速エラーしちゃいましたね。「出だしは良かったんですけど…」。次は捕るのも投げるのも良しで、よろしく!

古本1号、同期の金田が1軍当確

最後におまけで、特大ホームランを打った中日・古本選手の話。第1打席は「ボール2球続けて振ったことで、ボールに手を出しちゃいけないと思った」結果の四球。第2打席が初球の変化球(137キロ)をホームラン、次は遊ゴロ失策でした。なお9回にも玉置投手からストレートの四球と、4打席すべて出塁しています。「藤浪くんから打ったのはプラスになります。しっかりセンター返しで打てました」というコメントです。

ところで藤浪投手の最速は2回、先頭の福田選手を中飛に打ち取った156キロですが、これはもしかして打球の速度だったんでしょうか?普通なら「今のは打球だね」と判断できるのですが、藤浪投手の場合はありそうで…。これ以外だと、何球か151キロがあったみたいです。それでも十分な速さ、しかもあの角度。2年目のジンクスを打ち破って、ことしも活躍してください!

そうそう、大学時代は古本選手と同じリーグで戦っていた金田投手に、このホームランのことを告げたら「(藤浪、古本)両方とも頑張ってほしいので複雑ですね」と。また自身の開幕1軍がほぼ確定した件では「まさかですよね!」なんていう感想で、ちょっと笑ってしまいました。いやいや、ちゃんと結果を残したからこそですよ。テンポのいいピッチング、1軍公式戦でも期待しています。

26日に予定されていた中日‐中日戦(ナゴヤ)は、雨のため中止になりました。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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