マトリックス化する世界と異端の日本

世界から多様な起業家が集まるロンドンのBootsstrap

マトリックス化する世界と異端な日本

世界の人種分布の現実

先ず冒頭で、このチャートを見て欲しいと思います。

画像

以前の植民地化と呼ばれるグローバル化の過程で、主としてヨーロッパの民族は広く世界に分布しました。そして逆もまた然り、植民地化された多くの国々から、民族は本国に流入しました。その結果、世界はマトリックス化されており、情報と経済のグローバル化は、その様なマトリックス化された現状を改めて極めて不安定なものにしています。すなわち、過去の植民地化を肯定し固定した世界を元の姿に戻す(リビジョン)動きが、止めることが出来ない力になっています。

スコットランド独立問題とイスラム国

スコットランド独立の否決は本国の430万人による投票の結果かもしれませんが、その行く末には世界の2800万人のスコットランド人の熱い目が、注がれていたのです。今回、中央政府の大きな妥協により(徴税権の多くスコットランド地方政府に譲り渡した結果、事実上の経済的独立をスコットランドはかちえたと言えるでしょう)、スコットランドは英国に留まりましたが、2017年にもし英国がEUを脱退することになれば、この問題は再燃せざるを得ません。

イスラーム国はテロリスト集団かもしれませんが、カリフを名乗りサイクスピコ協定による現状の枠組みを打破し、過去の歴史にあったようなイスラーム帝国を樹立することを目指すバグダーディーの主張は、ヨーロッパや米国のイスラーム民族を惹きつけるとともに、各国の政府に衝撃を与えています。

世界を俯瞰したうえでアジア、そして日本のこれからを考える

アジアにおいて、かつては華僑に対抗するかのように日本と日本人が一瞬の間「グローバル化」した時期もありましたが、戦後それを否定する枠組みを認めざるを得なかった結果、ほぼすべての在外日本人は日本国内に撤収しました。現在、アジアにおいて日本民族40万人に比して朝鮮民族400万人、中華民族4000万人が存在しているという現実は、日本が近隣諸国に比べても、アジアにおいて未だグローバル化していない現状を表しています。

さてさて、現状の世界を俯瞰すると以下のような状況です。

米国:全て移民とその子孫により成り立っている、究極のマトリックス国家

中国:歴史的に多くの民族が世界に染み出し、数の力で一気に押し出しつつある経済大国

EU:マトリックスの本家、域内に成熟国から途上国まで幅広く抱える

中東:人為的な現状に対する強いリビジョン願望を持つ若者たちの国

アジア:概ね民族と国家が一致して、地域的には安定した世界経済成長のエンジン

アフリカ:残された最後のフロンティア、将来に向けた火種は満載

日本の差異化戦略

我々日本は、世界でも珍しく民族問題が相対的に少ない先進国です。このような特徴を課題として否定したうえでグローバル化に大きく舵を切るのか、或いは特徴を活かしつつ不安定なマトリックス化する世界で、したたかに生きるのか。色々と意見はあるでしょうが、私は後者であるべきだと思います。多くの企業や組織、そして個人のレベルでも今、この事は大きく問われています。