11月19日~11月30日の期間で令和3年度自衛隊統合演習(実動演習)が実施されていますが、24日に鹿児島県にある海上自衛隊・鹿屋航空基地に沖縄県の普天間基地からアメリカ海兵隊KC-130輸送機2機が飛来し、総合ミサイル防空・統合対艦攻撃訓練に参加しました。

防衛省統合幕僚監部の配布資料:鹿屋市

防衛省統合幕僚監部の配布資料
防衛省統合幕僚監部の配布資料

本訓練のため、海上自衛隊鹿屋航空基地に航空自衛隊の早期警戒機E-2C等、米海兵隊の輸送機及び地対艦ミサイル部隊が、また、種子島に陸上自衛隊の地対艦ミサイル部隊がそれぞれ展開します。なお、各地対艦ミサイル部隊は展開訓練のみで実弾射撃は行いません。

出典:防衛省統合幕僚監部の配布資料

 「海兵隊の地対艦ミサイル部隊」とありますが、実は海兵隊の地対艦ミサイルは現在開発中でまだ配備されていません。そこで現在開発しているNMESIS地対艦ミサイル(無人車両)と同じ大きさのJLTV(有人車両)をKC-130輸送機で鹿屋基地まで運び、模擬的な展開訓練としています。

 JLTV(有人車両)を改造したものがNMESIS地対艦ミサイル(無人車両)になります。

鹿屋航空基地での「海兵隊の地対艦ミサイル部隊」展開訓練

防衛省統合幕僚監部の配布資料。車両は大きい方がJLTV
防衛省統合幕僚監部の配布資料。車両は大きい方がJLTV

参考:ハワイでの海兵隊地対艦ミサイルNMESIS無人車両の試験

アメリカ軍よりハワイのカウアイ島で展開試験を行うNMESIS地対艦ミサイル
アメリカ軍よりハワイのカウアイ島で展開試験を行うNMESIS地対艦ミサイル

 つまりまだ存在しない「海兵隊の地対艦ミサイル部隊」が普天間から鹿屋に飛んで来て展開訓練を行ったわけですが、これは将来確実に沖縄県の海兵隊に地対艦ミサイル部隊が創設されることを意味します。

 海兵沿岸連隊(MLR: Marine Littoral Regiment)と呼ばれるそれは、新しく用意されるNMESIS地対艦ミサイルとROGUE Fires地対地ロケット・ミサイル、そしてトマホーク巡航ミサイル地上発射型で構成されます。現行配備のHIMARS地対地ロケット・ミサイルと合わせて、海兵隊は射程の長い兵器を用いて島嶼戦に対応します。

 アメリカ海兵隊は揚陸作戦能力を維持したまま生まれ変わり、ミサイルを主兵装とする新しい戦い方を身に付けようとしています。

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