北朝鮮が再び日本超えで弾道ミサイルを発射

(写真:ロイター/アフロ)

 防衛省によると9月15日午前6時57分ごろ、北朝鮮が平壌市郊外の順安から弾道ミサイルを発射。午前7時4分頃から6分頃にかけて北海道の渡島半島と襟裳岬の上空を通過し、午前7時16分頃、襟裳岬の東約2200kmの太平洋に落下しました。飛翔距離は約3700km、最大到達高度は約800kmで飛行時間は19分間。通常軌道で発射された中距離弾道弾と見られ、前回8月29日に発射された火星12号中距離弾道ミサイルとほぼ同じコースを飛び、射程は1000km増えました。これにより火星12号は通常軌道でグアムを射程に収めることを実証して見せました。

 北朝鮮は戦略軍の金洛兼司令官が8月10日に「火星12号を同時に4発発射し、グアム島への包囲攻撃を行う計画を検討している。」と声明を発表しており、本番はまだこれからだという事になります。実際にグアム近海への威嚇攻撃を行うかどうかはまだ不透明ですが、段階的に脅迫行為をエスカレートさせており、予断を許しません。8月29日の火星12号の発射は何らかの不具合が生じたのかグアムまで届く飛距離を発揮出来ませんでしたが、9月15日の発射では十分届く飛距離を発揮しており、同時4発も発射すれば何基かに不具合が生じたとしてもどれかは実際にグアム近海まで届くでしょう。北朝鮮は火星12号のテストを重ねて、グアム威嚇作戦を実行できると確信したかもしれません。

 なお日本政府は今回もJアラート(全国瞬時警報システム)を午前7時00分に流しました。前回の警報が発射4分後だったのに対し今回は3分後に警報を鳴らしており、1分の時間短縮を行えています。

・午前6時57分、ミサイル発射。

・午前7時00分、Jアラートで警報。

・午前7時04分、北海道の渡島半島を通過。

・午前7時06分、北海道の襟裳岬を通過。

・午前7時16分、襟裳岬の東2200km沖合に着水。

 弾道ミサイルはその名の通り弾道飛行を行うので、ロケットモーターの燃焼を終了し加速が終わった時点で正確な着弾地点が分かります。ただし加速し終わるまで待って計算を行ってから・・・とやっていると時間が掛かり、警報を発してから避難する時間的猶予が無くなってしまう場合が考えられるので、日本に届く加速を継続した時点でJアラートを鳴らすように設定していると推測されます。急いで警報を出した時点では予想着弾地点はどうしても広くなってしまいます。もちろん警報を出した後もレーダーによる観測は続き予想着弾地点は随時修正され、迎撃に必要な場合のデータは揃っていきます。

 つまり7月28日に北海道東側太平洋沖に着弾した火星14号の場合では日本に届くまでの加速を継続しなかったのでJアラートは出ず、8月29日と9月15日の日本列島を越えた火星12号の場合ではJアラートを出した。そうなると今後も日本に着弾する、あるいは越える場合は、全てJアラートが鳴らされる事になるのでしょう。