秋の訪れ

 記録的な暑さが続いていた令和3年(2021年)秋の日本列島でしたが、10月7日の大雪山系朝日岳の初冠雪に続いて、8日には、利尻島の利尻富士、網走近郊の斜里岳でも初冠雪を観測しました。

 例年に比べれば、早い遅いがある初冠雪ですが、今年も本格的な秋の到来を告げる初冠雪の便りが届きました(表)。

表 各地の初冠雪(平年値が早い順)
表 各地の初冠雪(平年値が早い順)

 初冠雪の定義は、「山の一部が雪等の固形降水により白くなった状態が初めて見えたとき」ですが、この観測をしているのは、付近にある有人の測候所や気象台です。

 令和3年(2021年)9月7日、甲府地方気象台は富士山の初冠雪(速報)を発表しましたが、富士山頂では気温の観測が行われており、9月20日に日平均気温10.3度を観測しました。

 このため、日平均気温の年最高値を観測した日が次の冬シーズンの始まりということから、富士山頂では9月20日が「令和3~4年(2021~2022年)寒候年」の始まりとなり、初冠雪の発表は取り消されました。

 そして、9月26日に改めて初冠雪が発表となりました。

 富士山頂以外の山では、気温観測がありませんので、8月1日が「令和3~4年(2021~2022年)寒候年」の始まりとなります。

 そのあと、最初に観測した冠雪が初冠雪ということになります。

冬日

 気象観測において、初冠雪、初雪、初霜、初氷と、「初」がつくものは、秋真っ盛りから冬の到来を告げるものです。

 最低気温が氷点下となる「冬日」も同じです。

 10月7日の北海道では、稚内市沼川で氷点下0.4度、士幌町ぬかびら源泉郷で氷点下0.4度、幌加内町朱鞠内で氷点下0.1度と3か所最低気温が氷点下となり、今冬初めて冬日を観測しました。

 しかし、秋の訪れは北日本どまりです。

 東日本の秋の訪れは一時的です。

 西日本を中心に気温の高い状態が続いており、最高気温が30度以上の真夏日は、気温を観測している920地点のうち78地点(約8パーセント)、最高気温が25度以上の夏日は479地点(約52パーセント)と、まだ夏の暑さが続いています。

 福岡の最高気温が25度を下回り、夏日でなくなるのは、10月16日以降です(図)。

図 令和3年(2021年)10月の最高気温と最低気温(8日~14日は気象庁、15日~23日はウェザーマップの予報)
図 令和3年(2021年)10月の最高気温と最低気温(8日~14日は気象庁、15日~23日はウェザーマップの予報)

 西日本を中心とした暑さは、あと一週間は続きますので、引き続き熱中症対策が必要です。

 長い夏の後は、ようやく平年並みの秋となりそうです。

図の出典:気象庁ホームページとウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。

表の出典:気象庁ホームページをもとに筆者作成。