東京は真夏日の連続復活も、全国的には気温が上がらず心配な実りの秋

稲刈り(ペイレスイメージズ/アフロ)

早かった猛暑日

 平成29年(2017年)5月21日に群馬県館林市では、最高気温が35.3度を観測しています。太平洋高気圧に覆われ、南から暖かい空気が流入したためですが、平成29年の全国初の猛暑日(最高気温が35度以上の日)であり、館林では観測開始以来、初の5月の猛暑日です。

 全国初の猛暑日は、昨年(平成28年:2016年)が6月18日、一昨年(平成27年:2015年)が7月9日ですので、これに比べれば、かなり早く猛暑日が出現しました。

伸びない猛暑日の累計

 アメダスで気温を観測しているのが929か所(平成27年は928か所)ですが、ここで猛暑日を観測した日数を累計したのが図1です。

図1 全国の猛暑日観測地点数の累計
図1 全国の猛暑日観測地点数の累計

 これによると、平成28年は8月上旬から中旬に、平成27年は7月下旬から8月上旬にかけて、全国的に猛暑日が多く観測され、猛暑日観測地点数の累計は、8月下旬までに約3000地点となっています。

 猛暑日の出現が早かった平成29年ですが、梅雨明け後の7月下旬に猛暑日を観測した地点が少し多かったものの、連日猛暑日が続くことが多い8月に入ってから全国的に気温が上がらず、猛暑日があまり出現していません。 

 8月下旬になって、ようやく猛暑日を観測した地点が増え始めましたが、猛暑日の累計では昨年の約8割と、2500地点を越えていません。

 平成29年で猛暑日を猛暑日を観測した地点が一番多かったのは8月24日の152地点です。この日は、南海上の高気圧が西日本から東日本を覆い、南から暖かい空気が入って多くの地点で猛暑日を記録しました。しかし、北日本では日本海北部にある低気圧から伸びる温暖前線の北側で気温は上昇しませんでした(図2)。

図2 地上天気図(平成29年8月24日15時)
図2 地上天気図(平成29年8月24日15時)

平成29年の東京の8月

 平成29年の東京では8月に入ってから不順な天気が続き、気温が上がらず、雨の日が続きました。

 猛暑日は、7月17日(最高気温35.0度)と、台風5号の通過に伴って南海上から暖気が持ち込まれた8月9日(最高気温37.1度)しかありません。

 また、8月上旬から中旬の20日間は真夏日が続くことが多く、平均ではこの期間は約15日が真夏日です。しかも平成29年7月の真夏日は25日もあり、8月はどのような猛暑になるかと懸念されていました。

 しかし、平成29年の真夏日は9日と、大冷夏でコメ不足から外国の米を輸入する騒ぎとなった平成5年以来、24年ぶりの少なさでした。

 さらに、東京では、8月上旬から中旬の20日間は全て雨の日(日降水量が1ミリ以下であった雨の日を含む)でした。8月21日も雨の日だったので、21日間連続の雨の日でした。

 しかし、この期間の雨は、大気が不安定による局地的な短時間の雨であったため、量的には、平年より(昨年より)少ない雨で推移しています(図3)。

 雨の日が多いので、水不足の心配をしている人が少ないのですが、気温が上がって水の消費量が伸びれば、深刻な水不足になっていたかもしれない8月でした。

図3 東京の降水量の累計
図3 東京の降水量の累計

 8月下旬になってからの真夏日は7日、つまり毎日ですが、週間天気予報では週の半ば以降は真夏日が予報されていません。

 再び気温が低い日が続くかもしれません。

北日本の冷害の懸念

 東京だけでなく、8月上旬から中旬の北日本や東日本の太平洋側では日照時間が短く、気温が低い状態が続いていましたが、8月下旬からは日照時間が長くなり、真夏日もでています。

 実りの秋を前にして、気温が引く状態が続くと、収量の減少や品質の低下が懸念されますので、8月下旬の暑さと日照は良かったのですが、週間天気予報では週の半ば以降は雨の日が続く予報です(図4)。

再び気温が低くて日照時間の少ない日が続けば、冷害の恐れが出てくるかもしれません。

図4 東北地方の週間天気予報
図4 東北地方の週間天気予報

図2、図4の出典:気象庁ホームページ。

図1、図3の出典:気象庁ホームページのデータをもとに筆者作成。