日本とどう違う?ドイツの子育て世代支援政策

日本の妊娠や出産に関する啓発案「女性手帳」は、多くの批判を受け導入が断念された。少子化はドイツでも深刻な問題である。独政府は、今夏より子育て世代を支援する新政策を導入し、出生率上昇を図りたい意向だ。

今年8月1日より、有子家庭への家族政策として1歳以上3歳未満児を対象とした保育施設入所請求権法令が施行される。連邦家族高齢者青少年女性省(以下連邦家庭省)は、この政策達成のために保育施設整備拡充や保育士増員への助成金を2014年までに54億ユーロ投入、2015年から毎年8億4500万ユーロの支援することで助成の強化を図る。

保育施設入所請求権は、すでに1996年1月より4歳児を対象に導入されていたが、本8月1日から有効の新法令はこれに次ぐもの。1歳以上3歳未満児を受け入れる保育施設が充実することで、出生率上昇と母親の職場復帰や再就職に好効果をもたらすのではと期待される。

今回の法令施行に当たり、連邦家庭省((BNSF)は、政府と欧州社会基金(ESF)の助成金による支援案や保育士の増員ならびに保育環境の改善案「保育10ポイントプラン2013」を発表した。

連邦統計局によれば、2012年3月現在、託児所や保育施設での保育を受けている1歳以上3歳未満児は55万8000人に上り、(1歳以上3歳未満児)総数の27,6%に相当する(2011年は25,2%)。保育施設で過ごす1歳児は25%、2歳児は51%に上るものの、いまだに22万人の1歳以上3歳未満児が保育施設不足で入所できていないと推定する。

また、15歳以下の子どもを持つ母親の55%、そのうち3歳未満児を持つ母親69%が保育施設不足により、職場復帰や就職が出来ないという。

2007年、連邦と州、市町村は、2013年までに3歳未満児の35%(75万人)を対象とした保育施設での保育提供を目標に掲げた。ところが、2013年5月現在、保育施設での保育を希望する幼児は78万人に増加した。

出産時の母親年齢は、第一子が30歳前後、第二子が31歳前後、第三子33歳で、18歳から40歳の母親の出産率が大半(95%)を占める。保育施設へ子どもを預けることが確実になれば、母親の職場復帰や再就職にも繋がり、家族の経済面でも好転するのではと予測される。