北朝鮮外務省は7日、平壌にある各国大使館や国際機関に対し、新型コロナウイルスの感染対策としての「超特級」防疫措置を講じるよう求めた。そこには「雪合戦を控えるように」など独特の内容も含め、来月開く朝鮮労働党大会を前に国内での引き締めを図っている。

◇北朝鮮外務省が各国大使館に通達

 平壌にあるロシア大使館が8日午前、公式フェイスブック上に、北朝鮮外務省から求められた「超特級」防疫措置として次のように伝えた。

 (1)検温と手指の消毒のため、外交宿舎の正面玄関と、中国やロシアの大使館前に医療機器を再び配置する。

 (2)北朝鮮の各省庁の関係者との面談は電話で済ませる。どうしても面会が必要な場合、握手やハグなどの身体的接触を避け、2m以上の距離を保つこと。

 (3)教会や寺院での礼拝に15人以上が集まらないようにする。検温や手指消毒、2mの維持など防疫ルールを十分に守ること。

 (4)ケータリング施設での親睦の昼食会や夕食会の参加人数は10人を超えてはならない。

 (5)降雪時に外出する必要がある場合、マスクやゴーグル、帽子を使い、雪合戦は控える。

 ほかにも「平壌のケータリング企業のサービスは21時まで(外国人だけでなく地元住民も含め)」「外交使節団で働く地元従業員は18時以降、勤務できない」などを伝達してきたという。

◇防疫レベルは「1級」「特級」「超特級」の3段階

 新型コロナの感染拡大を受けて、北朝鮮は「非常防疫法」を制定し、感染症が広がるスピードや危険度によって「1級」「特級」「超特級」の3段階で防疫レベルを設定している。「超特級」の場合、地上、空中、海上を問わず国境を封鎖し、物資が入ってくる橋や港湾に消毒施設を設置する。国内では、一部の商店や飲食店、サウナなどの営業を中断▽人の移動を制限▽テレビ会議など非対面の方法を活用――などの措置も取られるようになる。

 感染が世界的に拡大した今年2月の段階で、朝鮮労働党政治局拡大会議が「国家的な超特級防疫措置」の徹底を求め、「科学的でありながら先制的、かつ封鎖的に(新型コロナ流入を)防ぐ」よう指示していた。

 この2月に続いて再び、今回、防疫レベルが最高レベルの「超特級」に引き上げられたと、朝鮮中央通信が今月2日に伝えている。党機関紙の労働新聞は9日付論説で「季節的にも、新型コロナ感染状況の危険性から見ても、冬は我々にとって大きな挑戦だ」と、その理由を説明し、冬場への危機感をあらわにしている。

 韓国統一省によると、北朝鮮当局は世界保健機関(WHO)に対し、11月25日までに計1万6914人を検査したが、感染者は確認されていない、と報告している。