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レシピ通りに調理してるはずなのに美味しい料理ができないのはなぜ?

成田崇信管理栄養士、健康科学修士
(写真:イメージマート)

新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、リモートワークや外食の自粛が進み自宅で食事をする人が増えているようです。最近はネットのレシピサイトも充実し食べたい料理のレシピや調理手順をその場で調べられますので、料理初心者でも自炊を気軽に始められそうです。

 料理の初心者でありがちなのが、頑張ってレシピ通りにつくったはずなのに、期待した味に仕上がらない、美味しくできないという悩みです。

 私の経験上、これを意識するだけで料理の失敗を防げる、調理のコツを紹介したいと思います。初心者だけでなく手順通りちゃんと作っているはずなのになぜか失敗してしまうようなタイプの人にもおすすめです。

■手順を守っていますか?

 料理上手な人は、有り合わせの材料でびっくりするぐらい美味しい食事に仕上げてしまいますが、料理初心者であれば、レシピを確認し、必要な事前準備をしっかり行い、最後まで全ての手順を守って調理を行うことが大切です。

・レシピサイトのレシピを見てその通りにつくったのに美味しくできない

・教えてもらった通りにつくっているのになぜかうまくできない

・炊飯やみそ汁などの簡単な調理なのに自分がつくると美味しくない

 このような経験のある人は、自分が気がついていないところで手順を間違えていたり、必要な準備が不足している可能性がありそうです。

■レシピはなるべく信頼できるものを

 レシピ通りに作ったのに美味しくない、もしかしたらレシピ側の問題かもしれません。特に読者投稿型のレシピサイトでは、プロではない人のレシピも掲載されているため、必要な手順が抜けていたり、分量の誤り、初心者への配慮などが十分でないものも見かけます。手軽にネットでレシピを探すことが多いと思いますが、料理を専門にしている出版社のサイトなど、実績のあるプロのレシピが掲載されているものを選ぶのがおすすめです。筆者はオレンジページのお仕事をしたときに伺ったのですが、本に掲載するレシピは全て編集部で試作して、同じ手順でちゃんとつくれるのかを確認しているそうです。ちゃんとつくったはずなのに料理が上手くいかないのは、料理に苦手意識を持つきっかけにもなりかねませんので、レシピの選び方も大事だと思います。

■計量の落とし穴

 レシピ通りにつくる最初の手順は、必要な器具や材料が全部揃っているかの確認です。調理を始めてから器具が不足していることに気がついたということを防ぎます。食材の準備もレシピで想定されている大きさと合っているかという視点でチェックします。文字だけでなく、調理器具の写真や使用する食材の写真が載っているレシピがおすすめです。

 次に調味料や食材の計量です。調味料は小さじや大さじ、計量カップなどで分量が示されていますが、慣れるまでは毎回ただしく計量しましょう。小さじや大さじは計量スプーンの事で、それぞれ5ml、15ml 計ることができます。計量カップは200ml まで計ることができます。計量器具を使う時の基本として、液体を計る時は表面張力で盛り上がるぐらいまで、砂糖や塩、粉類は軽く全体をならして、横からもう一つの計量スプーンの柄などですり切ることで正確に近い計量ができます。これをおろそかにしてしまうと、毎回計るたびに分量が違うという事にもなりかねません。液体を計る時には、料理用スケールで計量するのも良いでしょう。

 更に少ない分量を計る時の少々や一つまみも初心者を悩ませるくせ者です。少々は親指と人差し指だけでつまむイメージ、一つまみは人差し指と親指に薬指も添えてつまむイメージです。もう一ついうと、指の細い女性を想定していますので、男性では気持ち少なめにつまむぐらいでちょうどよいかもしれません。

 自分がご飯を炊くと他の人よりもなぜか美味しく炊きあがらない、というのも計量が関係している可能性があります。ちゃんと線まで水を入れて計量しているよ、というので確認してみたら、炊飯がまを置いている場所が斜めになっており、ちゃんと計量できていませんでした。水平な場所で計量するか、左右両方の目盛り線に合わせて水を入れることでキチンと計量できるようになりました。

■食材選びも料理のうち

 意外と見落としがちなのが、生鮮食品の個体差の問題です。料理レシピでは人参1本、玉ねぎ1個など、個数で分量が示されている場合がありますが、規格外のものを安いからと買ってしまうと、食材のバランスが崩れてしまいレシピ通りに仕上がらないことがあります。曲がったキュウリなど規格外品は、料理初心者では同じ大きさや指定した形に切ることが難しくおすすめできません。食肉では、スジなどトリミングしていないブロック肉が安い値段で店頭に並んでいることもあるのですが、うまく処理できず料理の仕上がりに影響がでることもあります。使いやすくカットされた肉を選ぶ方が良いでしょう。

■食材カットも大事な調理

 食材選びでも述べましたが、食材を上手にカットすることは料理の仕上がりに大きくかかわります。特に野菜の大きさを揃えて切ることはとても大切です。野菜の大きさが揃っていないと、小さいものは火が通っているのに、大きい方はまだ生煮えだったという事も起こります。料理の食感は美味しさにかかわる重要な要素の一つですが、レシピで示されている切り方通りにカットできているかチェックしましょう。細く切ることが苦手な人でも、全体の太さを揃えることを意識すると良いと思います。

■とにかく数をこなすのが大切

 まずは、レシピ通りになるよう準備を大切に、手順を守って完成させてみる。同じように作れるようになるまで続けることが大切です。レシピ通りに美味しくつくれるようになったら、調味料の配合を変えてみたり、肉の種類を変えてみるなど少しずつアレンジしてみると良いでしょう。これを続けることで失敗をしない感覚を身につけることができるはずです。上手につくれるようになると料理がだんだんと面白くなってくると思います。美味しく健康的な料理でコロナ流行を乗り切っていきましょう。

管理栄養士、健康科学修士

管理栄養士、健康科学修士。病院、短期大学などを経て、現在は社会福祉法人に勤務。ペンネーム・道良寧子(みちよしねこ)名義で、主にインターネット上で「食と健康」に関する啓もう活動を行っている。猫派。著書:新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK (内外出版社)3月15日発売、共著:謎解き超科学(彩図社)、監修:すごいぞやさいーズ(オレンジページ)

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