コンテンツメーカーの待遇を早急に良くしないと、日本はどんどんつまらなくなるよ

柳美里さん、原稿料がずっと支払われず、やむなく休載。

『創』休載の理由(「柳美里の今日のできごと」より)

・・・ボクもライターの端くれなのでちょっとはわかるけど、本当に作家やライターの扱いはめちゃくちゃなことが多い。

原稿オファー時に原稿料の提示があることなんて超稀なできごと。普通は書き終わって納品して初めて「いくらです」と超安い値段が示されるのみ。ひどいときは金額すら示されず、振り込まれて初めてわかることすらある。「書かせてやってる」程度のスタンスなのだ。

それでもボクは本業を他に持っているので、オファー時にちょい強気に「ところで原稿料はおいくらですか?」と訊くことができる。でも、ライター専業は仕事をもらう弱い立場なので訊きにくい(よくわかる)。

しかも、雑誌が売れない時代になって、ライターへの報酬は急降下している。

雑誌が売れないから原資が少ないのは理解できる。でも、そうやってライターという貴重なコンテンツ・メーカーを粗末に扱うことで、雑誌のクオリティがどんどん下がり、いよいよつまらなくなっていき、ますます売れなくなるという悪循環。

そのうえ「ライターでは食えない」という現実が広まり、優秀な人たちがライター業界に入ってこない。ライターの若手もなり手もいないのだ(ウェブへのライティングも超安いしね)。ボクには30代後半の雑誌ライターの知り合いがいるが、彼はいつも「ライターの集まりに出ると、いまでも私が一番年下だったりします。若い人たちがまったくライター業界に入ってこない」と嘆いている。

ボクは、ライターに高報酬が支払われる仕組みというか仕事を作ろうといま画策しているのだけど、そういう風潮が生まれないと、長期的に見て優秀なライターが激減し、魅力的なコンテンツが減り続ける結果になると思ってる。

それって、つまらない世の中になる、ということ。

一般人にとっても、身近で切実な問題なのです。

・・・いやー、それにしても、芥川賞作家クラスでこれはあんまりだ。