W杯の裏側で――2014年カンヌ・ライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル

カンヌ・ライオンズの通称で知られる、Cannes Lions International Festival of Creativity。その発祥・変遷について、Wikipediaには

1954年に創設され、その頃は大衆向け映像メディアとして映画が全盛であった。その当時、広告の手段として、映画に併映される劇場コマーシャル(シネマアドなどとも呼ばれる)も同様に広告主の間でよく利用されていた。その劇場コマーシャルを生業とする会社の世界規模の業界団体、SAWA(Screen Advertising World Association)が、広告主へのプロモーションの一環として、当時既に毎年開催されていたカンヌ映画祭と同じ場所で始めたのが、International Advertising Film Festivalである。その後、広告イベントとして発展し、SAWAから独立、今では、International Advertising Festival Limited(本社ロンドン)という会社組織となっている。長らくカンヌ国際広告祭(英:Cannes Lions International Advertising Festival)の名前で開催されていたが2011年からは名称から「広告」の字が外れ、「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」(英:Cannes Lions International Festival of Creativity)に変更された。

出典:wikipedia

とあります。Advertisingの名は外れましたが、今でも世界最大の広告・PR・SP(セールスプロモーション)等々の祭典であることに変わりはありません。

かつては、「CMのワールドカップ」と言われ、Film部門のグランプリに注目が集中していました。しかし、インターネットやモバイルなど新たなメディア環境の一般化により、テレビの地位が相対的に低くなったために、かつてのような「世界各国の地上波テレビなどでオンエアされた30秒、60秒のコマーシャルフィルムの国際見本市・合評会」といった色彩は弱まっています。Film部門の受賞作も長いものが増えました(昨年のFilm部門グランプリ“Dumb way to die”は確か3分。テレビでオンエアというよりは、やはりネット上の動画です)。

で、2014年の結果が出ました。フットボールに沸く世間を横目に、一人PCの前で各部門の受賞作を見ながら、ニタニタ笑う日々が来ました(Cannes Lions 2014のホームページに、各部門のグランプリ・金賞・銀賞・銅賞などがアップされました)。

日本の劣勢

まぁ、これはここ10数年来言われてきたことだし、英語の壁については映画「ジャッジ!」に描かれたとおりでしょう。

その中で、注目されるのが、Titanium and Integrated LionsのグランプリとなったホンダのSound of Honda/Ayrton Senna 1989。なるほど、いいキャンペーンだなぁと思いつつ、ちょっとノスタルジーなのが…。やっぱ、日本には過去の栄光しかないんかい、などと思ってしまいました。もちろん、1989年にF1マシンに奢られたテクノロジーが、今は万人のものに、というメッセージはあるんですが。

もう一つのチタニウム・グランプリであるHarvey NicholsのSorry I spent it on myselfの方が、お気楽に楽しめました。イギリス人特有の、やや黒いユーモア・センス炸裂。このキャンペーンは、Film部門でもグランプリとってました。Sound of Honda/Ayrton Senna 1989も、Film部門で金賞。あとはFilm部門銅賞にリクルート・ホールディングスのLife is not a marathonが入ってました。人生のゴールは一つではない、というメッセージ。なるほど、多様な業態に展開しているリクルート総体ということでは、そうなるんだろうなぁ。だけど、大学3年生にとっては、とりあえず皆と同じスタートラインに立てというリクナビ2016が、イコール、リクルートなんだけど。

と、まぁ、いろいろ思いつつ、まだまだ見ていない受賞作や部門のチェックが、これからしばらくは、寝る前の楽しみとなりそうです。