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菅原由勢 「立ち乗りスクーターは僕の親友。ライバルのスベンソンは僕の先生」

中田徹サッカーライター
AZは各国代表の選手が激しいポジション争いを繰り広げている 【中田徹】

 オランダ1部リーグ、AZに所属する菅原由勢は12月13日のトゥエンテ戦(3対1でAZの勝利)で今季初ゴールを決めた。20歳の元気印、菅原はチーム内でも人気者だ。

 12月17日の『AZ TV』は菅原の特集を組んだ。

 多くの選手が練習場まで自動車を運転してくる中、運転免許のない菅原は立ち乗りスクーターでやってくる。

「僕はここに来るためにどうすべきか考えた。自転車は疲れるから嫌だった。自分は立ち乗り電動スクーターを持っていることに気付いた。これこそ、練習場に来るのに最高の方法だ。立ち乗りスクーターは僕の親友だ」

――立ち乗りスクーターがあなたの親友なんですか?

「そう、親友。そして家族だ」

――立ち乗りスクーターで練習場へ通っていることについて、チームメートの反応は?

「みんな、『お前はクレージーだ』と言った。だけど、僕はクレージーではない。自分がノーマル。僕はスマート(賢い)だ。」

 右サイドバックのライバル、ヨナス・スベンソンの負傷によって、最近の菅原は試合にずっと出続けている。そのことについて、インタビュアーが訊ねた。

「シーズン開幕からしばらく、僕はあまり出場機会がなかった。今、僕はプレーするチャンスを得ている。だから、僕は試合の中で自身を証明しないといけない」

――トゥエンテ戦のゴールは、ものすごいシュートでしたね

「僕はDFだが、自分の長所はアタック。ゴールやアシストをすることだ。そのことが、僕にとっては重要だ」

 菅原がAZに入団したのは2019年の夏のこと。日本とは完全に異なる生活を送ることになった。

「オランダに来たとき、僕は英語をあまり喋れなかった。練習中、監督がなにか言っても、僕は理解できなかった。しかし、彼(ヨナス・スベンソン)は練習のやり方など、すべてを説明してくれた。彼は僕のコーチなんだ。ピッチを離れたときのエピソードとしては、一度、彼は僕の家に夕飯を食べに来た。彼は僕の親友の一人であり、最高の先生でもある」

 最後に菅原はAZでの抱負を語った。

「僕は外国から来た選手。自分はチームによりエネルギーをもたらさないといけない。僕には大きな野望がある。僕はピッチの上で示さないといけない。僕はAZを助けたい」

サッカーライター

1966年生まれ。サッカー好きが高じて、駐在先のオランダでサッカーライターに転じる。一ヶ月、3000km以上の距離を車で駆け抜け取材し、サッカー・スポーツ媒体に寄稿している。

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