ヤフーの新EC戦略 -- Yahoo!ショッピング、ヤフオク!ストア出店料を無料化、個人出店も可能に

国内最大級のトラフィックを誇るYahoo! JAPANがEC事業における新戦略を発表した。これまでは有料となっていたYahoo!ショッピングへの出店料やヤフオク!のストア出店料を無料化するなど、この2つのサービスの利用はほぼ全て無料となった。

簡単に今回の発表をまとめると

・Yahoo!ショッピングの出店料無料化

・Yahoo!ショッピングの売上ロイヤリティの無料化

・ヤフオク!ストア出店料無料化

・年内にYahoo!ショッピングの個人出店も可能にする

・ヤフオク!の買い手が5000円以上を落札するには有料会員にならなくてはいけなかったのが無料に

・これに伴いパトロールも強化、不達時などに保証制度をプレミアム会員向けに提供

・ヤフオク!個人の出品は引き続きプレミアム登録が必要

・検索や知恵袋からショッピング、ヤフオクへの誘導を強化する

となっている。

これまでのYahoo!ショッピングへの出店料は初期費用21,000円、月額費用25,000円。ヤフオク!のストア出店料は月額18,900円であった。どちらのサービスも国内では相当な規模になっているから、これを全て無料化するとは少し驚いた。

さて、この新戦略をなぜこのタイミングで行うのかだが、それはEC業界のベンチャー企業がここ最近勢いに乗っていることも関係しているだろう。新戦略発表の講演でヤフー会長の孫正義氏は

「これまでヤフーは間違っていた」と述べた。ヤフーを含むECサービスにはコストや運用労力など不自由な面があった点を認め「インターネットの本来あるべき自由な姿を見直し、根底から物事をひっくり返す。eコマース革命を起こす」

出典:日本経済新聞

と述べていたそうだが、"コストや運用労力など不自由な面"を解決するためのサービスが昨年ごろから日本で盛上がっているのだ。

そのサービスとはYahoo!ショッピングに関連すると「Stores.jp」と「BASE」の2つでどちらも数分でストアを無料で解説でき、出品も非常に簡単だ。さらには両サービスともにサポートも充実していて、出品する商品の写真をプロが撮影してくれたり、段ボールの無料提供なんかもしている。

ヤフオク!に関してはスマートフォンの普及に連れて、女の子向けのフリマアプリ「Fril」、スマホに最適化したフリマアプリの「メルカリ」といったCtoCのスマホアプリが急成長している。

これらのサービス、アプリは基本的に無料で利用できるし、売り手、買い手共に利用者の数も増えてきている。となれば、わざわざ月に数万円もかけて出店するのは思いとどまるだろうし、売上が少ない店なんかは運営が厳しくなってしまう。だから、今回の無料化は当然の流れと言えるのかもしれない。

しかし、1つ面白いのが、そのStores.jpは先月にYahoo! Japanと提携し、ホームページ作成サービスのYahoo!ジオシティーズにEC機能を提供し始めたところなのだ。無料化するならば、ジオシティーズとショッピングをもっと連携させればよかったに。とか思ってしまうよね。