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久本雅美61歳。結婚について、今思うこと

中西正男芸能記者
仕事、そして、結婚への思いを語る久本雅美

 女優、タレント、司会者と多彩な顔を持つ久本雅美さん。松竹新喜劇のホープ・藤山扇治郎さん主演の舞台「蘭 RAN」(8月、9月に大阪・松竹座など全国で上演)などエネルギッシュに仕事に取り組んでいます。現在61歳。「人生の“ゴール”がリアルになってきた。だからこそ、最後まで走り続けるために、いろいろなことを考えだしました」とこれからの仕事、そして、結婚についても語りました。

還暦をすぎて

 60歳になって、ホンマにベタですけど、健康第一やと感じています。健康あってこその仕事ですから。体をちゃんと気にするようになりました。

 体力的に若い時とは違うと感じてますけど、まだまだ走り回りたい。そんな思いから、週1回はパーソナルトレーナーさんをつけて、トレーニングをするようになりました。筋肉ムキムキを目指すということではなく、とにかくケガをしない体を作りたいなと。

 お酒も大好きですから飲みますけど、ムチャはしなくなりましたね。いい感じで家に帰るようになったというか。昔はへべれけになって道で寝て、朝起きたら傷だらけになったりもしてましたけど(笑)。

 やっぱりね、60歳になると“ゴール”がリアルになってくるんですよね。50歳になった時も、年齢の重みは感じましたけど、まだ50歳は若いじゃないですか。

 60歳も、まだ自分ではいけると思ってますし、なってみると気持ちは若い。でも、時間的に、あと何年できるのか。もっと、リアルな言い方をすると、いつまでもつんやろうと…。そこを考える歳にもなってるんですよね。

 何歳までできるか分からないけど、できれば、最後までずっと走り続けていたい。それができる自分でいたい。そう考えると、自ずと、ムチャはしなくなるんですよね。体のケアもそうだし、お酒の飲み方もそうだし。

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仕事からの刺激

 そんな中で、お仕事から刺激を受ける。これも本当にありがたいことだと思っています。今回の公演「蘭 RAN」からも、たくさん刺激をもらっています。

 主演は藤山扇治郎さん。扇ちゃんは、これからの松竹新喜劇を背負って立つ男ですよ。会うたびに芝居がうまくなっている。これからどう変わっていくのか。経験すればするほど自分の力にできる才能を持っている人なので、ホンマに楽しみです。

 ただ、まぁ、すごく天然なところもあるんですけどね(笑)。例えば、けいこをしていて、カステラを食べるシーンがあったんです。けいこなので、カステラの代わりにスポンジを使っていたんです。

 けいこだしカステラを食べるテイでやるもんなのに、扇ちゃん、ホンマにスポンジを食べてるんです!「ホンマに食うんかい!」と周りが一斉に突っ込みましたよ(笑)。もはや、天然の域を超えてます!

 このなんとも言えないかわいらしさもあるんですけど、舞台に立つと威風堂々たるものを放つ。それは持って生まれた宝でしょうね。それと同時に、周りは「やっぱり藤山寛美さんのお孫さんやから」という目でも見る。それはすごいプレッシャーやと思います。でも、そこに負けない心の強さを持っている。実は、一番の武器はそこだと私は思っています。

松竹新喜劇との縁

 そもそも、松竹新喜劇さんには2014年から出してもらってまして。本当にありがたいご縁だと思います。

 ただね、最初は何回かお断りしたんです。ビビッてしまって。小さい時から見ている松竹新喜劇だし、この仕事をしている人間として見せてもらうと、とんでもないくらい台本が素晴らしい。よくできている。そして、それを見事に演じ切ってらっしゃる皆さまのすごさ。これは私が行かせてもらえるところではないと。

 私は「ワハハ本舗」という台本もない、しかも、自分の好きな笑いをただただやるところで育ってきた。下ネタとか客イジリとか、松竹新喜劇さんが絶対にやってらっしゃらない、真逆のことをこれでもかとやってきました。

 そんな自分が通じるのか。全くもって場違いだし、それをやる自信がない。ただ、ありがたいことに、松竹さんから本当に、本当に、熱心にお声がけをいただいて、それならばと、お邪魔することになったんです。

 正直、ご一緒する前は、それこそ、座長の渋谷天外兄さんもだし、大御所の高田次郎さん、小島慶四郎さんもいらっしゃる。圧倒的に上の方ばかりだから「どんなに意地悪されても、頑張ろう…」なんて思ってたんです(笑)。でもね、そんなもん、意地悪どころか、皆さん本当に良くしてくださるし、やさしい。

 そして、数えきれないほど勉強をさせてもらっています。ほんの一例ですけど、ある時、天外兄さんがけいこ中に座員さんにおっしゃったんです。「リアルはエエけど、シビアはアカンぞ」と。

 芝居にリアルさがあるのはいいけど、それがシビアになると笑えない。あくまでも喜劇。笑っていただくためのものなんやと。深さ、繊細さ、圧倒的な正確さ。胸を打たれました。

 歳はとっていくけど、その中で、新しい刺激も次々にいただく。歳をとればとるほど、ホンマにありがたいことだと思います。幸せなことやなぁと…。

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結婚について

 幸せつながりで考えると、あとは、結婚ですか(笑)。まぁね、結婚するのかしないのか。今、すごくリアルなことを言うと、一緒にご飯を食べたり、映画に行ったり、そんなことをしてくれるパートナー的な人がいたら、もうそれでいいなとは思います。結婚という形でなかったとしても。

 ただ「もう、結婚しない」と言うのも、つまんないじゃないですか。そこは乙女心を持っておきたいというか(笑)。また、自分からそこを面白がって、食いついていかないとテンションが上がらないし。ないと言ってしまえば終わりですから。

 「まだあるかも…」と言い続けて、見てくださっている方に「まだ言うとんのかい!」と言ってもらうのがあるべき姿だとも思いますし。そうあり続けたいというか。でも、本当に、王子様が現れるかも?しれないですからね!そこは人生を楽しまないと。

 ただ、数年前、私のことを「好きやねん!」とラブコールを贈ってくださっていた坂田利夫師匠も、今年で78歳ですからね…。そら、時間は流れてます(笑)。どこまで夢を見続けられるのか、そんなことも考えますけどね。

 ま、今確実に言えるのは、坂田師匠と一日でも早く、どっかでご飯を食べとかなアカンということですよね。互いに、何がどうなるか分からん歳になってきましたから(笑)、会える時に会わんと。できる時に動いておかないとアカン。それだけは間違いないです。

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(撮影・中西正男)

■久本雅美(ひさもと・まさみ)

1958年7月9日生まれ。大阪市出身。本名・同じ。短大卒業後、上京して佐藤B作が主宰する「劇団東京ヴォードヴィルショー」に入団。84年、同劇団で出会った放送作家・演出家の喰始氏、メンバーだった柴田理恵や佐藤正宏らとワハハ本舗を設立。日本テレビ系「秘密のケンミンSHOW」、TBS系「ぴったんこカン・カン」などに出演中。舞台「蘭 RAN」(8月、9月に大阪・松竹座など全国で上演)にも出演する。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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