無期限謹慎処分の「スリムクラブ」が語っていた“ラグビーへの恩返し”

「スリムクラブ」の真栄田賢(左)と内間政成(筆者撮影)

 暴力団関係者の会合に出て営業をしていたとして無期限謹慎処分となった「スリムクラブ」。9月から始まるラグビーワールドカップに向けて、精力的にPR活動をしていたが、その最中での処分となった。

 これまで二人には幾度となくインタビュー取材をしてきたが、常に口にしていたのがラグビーへの愛情だった。

 芸人にもラグビー経験者は多いが、その中でも、とりわけラグビーの盛り上げに精力的に動いてきたのが「スリムクラブ」というのは多くの芸人も認めるところ。過去取材メモを今振り返ると、なんともやりきれない思いも沸き起こってくる。

 真栄田賢は沖縄県立首里高校1年の頃から身長184センチ、体重115キロという体格を誇り、ラグビー部で活躍。ナンバーエイトのポジションで沖縄選抜にも選ばれた。

 2015年、前回のラグビーワールドカップ後に真栄田に話を聞いた時にも、非常に熱っぽくラグビーへの思いを語っていた。

 「前回のワールドカップでラグビーは注目を集めましたけど、芸人で言えば“一発屋”で終わらせてはいけない。ずっとラグビーが“売れる”ために、なんとか僕ができることはないか。そんなことをずっと考えています」

 相方の内間政成はラグビー経験はなかったが、真栄田とコンビを組んだことをきっかけに、ラグビーの魅力を知り、今では真栄田らと7人制ラグビーのチームを結成。パフォーマンスの向上を目指してトレーニングにも励むようになった。そんな姿勢が共感を呼び、今年に入ってからは多い時には週に3日はラグビー関連の仕事が舞い込む状況となっていた。

 6月16日、大阪市生野区で行われたラグビーイベントには二人も、そして僕も、ラグビー経験者として出演していた。ラグビーチームに所属する小さな子供たちのアタマを撫で、抱き上げ、それはそれは丁寧にサインをしていた二人の姿が今も鮮明に焼き付いている。

 今年4月、改めてラグビーワールドカップへの思いを取材した。その時の取材メモを見ると、なおさらやりきれない思いになる。

 「僕は(ラグビーの)田村優選手のモノマネをさせてもらっています。この前も、スーパーラグビーのオープニングでモノマネをさせてもらったんですけど、ラグビーを知らない人にも、笑いを交えると、とても伝わりやすくなる。芸人の仕事をしてますけど、改めて、笑いの力をラグビーに教えてもらっている気もしています」(内間)

 「オレは姫野和樹選手のモノマネをやらせてもらっているんですけど、体が大きいということ以外、似ているところは何もないんです(笑)。モノマネとしたら全然ですけど、ラグビーが注目されるためなら、やれることは何でもやろうと思っています。というのも、もし、ラグビーをやってなかったら、オレ、ヤバい人間だったと思います。やったからこそ、人の痛みも分かりますし。大切なことをたくさん教えてもらった。友だちもたくさんできた。ラグビーを一人の人間だとしたら『この人って、すごくいい人なんですよ!』と大きな声でアナウンスする。それが芸人としての自分ができる、ラグビーへの恩返しだと思っています」(真栄田)